手紙・・・主人へ

手紙・・・主人へ

あなたはいつも右手に万年筆。
左手は机の上に。
横線がずらっとならぶ紙に向かってペンを走らせる。
あなたが見るのはいっつも紙、紙、紙。
女にも、男にも、食べ物にも、服装にも、何の興味ももちゃしない。
つまんない奴。
ただ1つこだわるのがコーヒーの豆の種類。
お気に入りはブラジル産。
でも時々私が違う国のを使うと、黙ってても怒り出す。
なんなのよ、何もしないくせに。
私はそんなときだけ頭に血を上らせる。
洗濯、買い物、料理、掃除、育児。
すべて私がやっている。
でもあなたのいいところはね、その可愛らしい笑顔よ。
大きな体で、大きなイスに座って、子供の邪魔が入っても絶対に怒鳴ったりせず笑顔で「もう少しでお仕事終わらせるから待っててね。」って言うのよ。
これが子供たちには効く。
私はこれにはいつも参るの。
普通の家庭とは違う仕事をしているあなた。
子供もなんか違うとは思いつつも、喜んでいる。
まだまだ先は長いです。
子供もまだ4歳と2歳。
まだまだお付き合いお願いしますね。
愛しています、ダーリン。


これは私の友人のお姉ちゃんの依頼で書かせてもらったものです。


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