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けいのへや

けいのへや

キノの旅


『キノの旅』

著:時雨沢恵一
出版:電撃文庫


アニメ化された人気作。
ライトノベル作品の中で言うと、男女を問わない人気が結構珍しいと思います。

作品としては短編集的なものとなっています。
旅人キノと相棒エルメスの旅のお話で、いろいろな「国」のある独特な世界が舞台。
舞台となる世界にはいろいろな国があり、そこには独自の法があり、文化があり、そうした国を旅して回っていくのが主人公キノであります。「人の心がわかる国」「人を殺していい国」などなどです。

前述の通り、物語にはたくさんの国があり、そこに文化や法などのさまざまな違いがありますが、そこにいるのはみな人間であります。
キノという旅人を通してさまざまな人間の生き方、性質をのぞくことによって、私たち人間がどのようなものであるか、あるいは私たち人間の国や星が、何か小さな間違いで、物語に登場する国のようになっていたかも知れない可能性を感じさせてくれる、面白い作品であります。


お話に関しては大きく分けて2つでしょうか。
1つはストーリー系。感動できるお話が若干長めにかかれています。
1つは人間描写系。ネタ系ともいえます。私たち人間というものをシュールなお話で鋭く描いているお話が多く(まぁ一部は完全なネタですが)、ピリッとさせてくれる刺激的で面白いお話が多いです。

私は圧倒的に後者が気に入っています。
9巻の「なっていないひとたち」と言うお話は、数ページだけのお話(お話ですらないかも)でありながら、ものすごく心を打たれ、「あー、なるほどぉ」と感動できました。
後は4巻の「分かれている国」も面白かったなぁ。
前者のタイプでは2巻の「優しい国」が切ないような気持ちになりましたね。いいお話でした。

あと、巻数が増えるにつれ、絵本っぽい文章が増えてきたのが気になりました。絵本調のほうが面白いこともあるので、これはこれですてき。


全体を通して言えることは、ライトノベルとしての面白さがとてもよく出ていて、「楽しみながら読める」作品となっているなぁということ。男女を問わず、おすすめしたい作品です。


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