TheRose

рётそして愛娘のページの一番上からとめのページへ行けます。
病気だったので、早かれ遅かれ、死は近かったのだと思います。
でも、死を早めてしまったのは私たち家族でした。

入院するきっかけになった「あの事」を知っているのは私だけ。
それは
「部屋に入りたがってるからドアを開けて中に入れてあげた」
って言う、病気じゃなければ「普通」の事。
あの日あたしは、とめがどんなに鳴いても心を鬼にしてドアを開けなかった。

そしてあたしはお風呂に入り、出てみると、とめが部屋に入っていた。
誰かがドアを開けたんだ・・・。
部屋の中には、まだ我が家に来たばかりの子犬(ひな丸)が居た。
嫉妬と興奮で、とめは持病の呼吸困難が出る。

あんなに優しかった子が、強い嫉妬から
ゲージの外からひな丸の毛に噛み付いて引っ張る。
やめさせようとするとあたしにも噛み付こうとする。
・・・実際噛み付かれた事もあった。

獣医を信用しきっていたから、自分で詳しくは調べなかった。
詳しく調べたのは、とめの死後。
あたしもそんな気はしていたのだけど、あれは嫉妬から来るストレスの精神病だった。
獣医は、様子を見ていないくせに、頭の中の知識だけで、
「立場が上だというのを示す行為だから」と簡単に言った。

あの日の翌朝入院して、１週間経つか経たないかで逝ってしまった。
１回もお見舞いに行けなかった。
興奮して呼吸困難になるから、お見舞いはうちの母だけで・・・。
あたしは「もう好きな物をあげようよ」って焼き鳥の軟骨の差し入れを提案した。
でもその日のお見舞いは済んでいて、翌日は休日。
休みでもいいじゃないって言ったんだけど
「他の犬の手術の日で忙しいから行っちゃ駄目よ」と母。

2003年11月11日深夜、酷い呼吸困難の発作で、医者は薬を注射した。
とめは体力が追いつかず、そのまま意識朦朧としたまま逝ってしまった。
最後に会う事もできなかった。
とめは空腹のまま、ひもじい思いをして亡くなった。
入院させられて、家族に捨てられたと思ったまま亡くなった。
私たちが、ひな丸を選んでとめ吉を捨てたと思ったまま亡くなった。

すぐに車で迎えに行った。
母に断られ、あたしだけ行かせてもらえなく、家で待っていた。
帰ってきたとめ吉はまだ少し暖かかった。

翌日、滅多に無い、晴れた空だった。
青く綺麗な空を、真っ白な雲がゆっくりと動き、本当に綺麗だった。
本当だったら退院して来る日。。。
この天気に少し救われた。
とめは天国へ行くのだろうと。

今日で２年。
凄く会いたい。
会いたくて仕方がない。
誤解を解きたい。
抱きしめたい。

あの日ドアを開けたのは誰か、未だに聞かないでいる。
このまま一生聞かないだろう。
それを聞いても、悔しい思いが増えるだけで、何もならないのだから。



今日は地元のペットショップに行って、お菓子やおもちゃを買ってきた。
その中のひとつの「サンダル型のガム」は、子犬の時からあげてたもの。
新しいのが好きで、すぐに飽きたっけ？
違う･･･。長い部分が好きで、それが短くなるとそのまま飲み込んじゃうから、持ってもらって、最後まで噛んで食べたんだよね？
こうやって記憶が薄れて、どんどんとめの事を忘れてしまうの？そんなのイヤだよ。

夜中に階段上ってあやちゃんの部屋に来てくれた。寒い真冬にも来てくれた。とめの爪のノックに気付かないで寝てて、夜中に起きてドアを開けたら、そこに丸まって寝てたなんて事もあったね･･･。

とめのノックの音が聞きたいよ。凄く頭が良くて、人の言葉が凄くよく分かってて、滅多に吠えなくて、本当は甘えたいのに素直じゃなくて、不器用で・・・。

あなたほど可愛くて賢いコには二度と会えないと思う。

とめ吉の誕生日は
１９９７年５月２９日。
うちの父の誕生月の５月＋あたしの誕生日にちの２９日。
血統書が届いてそれを知った時、運命だと思ったんだ。

幸せにしてあげれなくて、ごめんなさい。

今は天国で幸せにしているの？
思いっきり走れる？
ごはんもいっぱい食べれる？
沢山の愛に包まれてる？

今更遅いけど
どうか、幸せでありますように。