幕内格行司が懲戒解雇
日本相撲協会は、芝田山部屋所属の行司・木村銀治郎を懲戒解雇処分としたことを発表しました。力士会で集めた現金を着服したことが判明したことによるものです。幕内格行事の木村銀治郎は、十両以上の力士で構成する力士会の書記を務めていました。銀治郎が、力士会で集めた現金を着服している疑いがあるとの報告を受け、今年5月に本人にヒアリングを実施しました。ヒアリングで、「力士会で集めた約2,000万円のお金を使い込んだ」との供述があったということです。横領行為が確認されたことを受け、コンプライアンス委員会でも調査を実施しました。その結果は八角理事長に報告され、理事会に答申されました。本人は反省している点を考慮しても、重大な背信行為で動機についても酌量の余地はない、として、懲戒解雇となりました。大相撲と鉄道 きっぷも座席も行司が仕切る!? (交通新聞社新書 150) [ 木村銀治郎 ]委員会の調査によると、銀治郎は将来の社会貢献のために力士会で徴収して積み立てた計2,187万円を、競艇の舟券購入などに全額費やしたということです。加えて、他の会計担当行司に「横綱から言われた」などと慶弔費などに支出する旨の虚偽の指示を出し、力士会の口座から計332万円を出金させて着服したともされています。被害総額は計2,519万円で、未返済が2,187万円となっています。協会では今後、力士会の金銭の管理体制を一新し、所属する力士の中から会計担当を選出します。その上で毎年度、力士会総会の場で会計状況を報告させるなどの、再発防止策を講じるとしました。木村銀治郎は、35年間行司として務め上げてきたものを、全て失いました。過去より不祥事が相次ぐ日本相撲協会ですが、相撲ファンとしては歯痒い想いです。私に会計監査をさせてくれ、と言いたいです。