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カテゴリ:経理業務全般
このブログでも時々、不正会計などのことを書いていますが、相変わらずこのような事例は後を絶ちません。
今回は、格安航空券販売を手掛ける「スカイチケット」を運営する株式会社アドベンチャーの子会社での不祥事です。 アドベンチャーからのリリースによりますと、ブランド品等の買取販売を行う子会社のギャラリーレア(大阪市)で、従業員による不正行為が判明したということです。 不正の内容は、ギャラリーレアの従業員が、会社の銀行口座から当該従業員名義へ振り込みをするとともに、その事実を隠蔽するため、架空の現預金の調整等の不正行為を行っていたということです。 この不正行為は 2016年10月から複数回に渡って行われており、着服した金額は約2億 5,200万円にのぼるそうです。 アドベンチャーは2018年11月にギャラリーレアの株式を取得して子会社化していますが、それ以降に発生している金額は約1億1,800万円ということです。 アドベンチャーでは外部専門家と同社の監査役の計3名で構成される調査委員会を設置しましたが、調査期間は未定としています。 これにより、2月12日に予定していた2020年6月期第2四半期決算短信の公表については延期し、公表日は未定としています。 リリースだけでは詳細は分かりませんが、非常に古典的な手口であり、恐らくこの従業員が振込や現預金管理を1人で行っていたか、相応の権限を持っているかのいずれかでしょう。 自分の口座に振り込むとは、かなり大胆なやり方です。 どこの企業でも支払いについては二重チェック、三重チェックで牽制をしているはずです。 最終的に経理部長の承認がないと、振込が出来ないという企業も多いと思います。 今回は子会社の不正ということで、恐らく親会社からの目が行き届かなかったのだと思います。 人数的な問題もあるでしょうが、振込については親会社でキャッシュ・マネジメントシステムなどを利用して、親会社一括で行うのが理想です。 私の携わってきた2つの会社では、私を含めた何人もが結託しないと、このようなことは出来ない仕組みになっています。 金銭周りのことは、やりすぎと思われるくらい厳しくしておいた方が望ましいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年02月10日 18時18分56秒
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