2021/06/24(木)20:06
リンゴ日報廃刊
香港の民主派系新聞のリンゴ日報(蘋果日報)が、廃刊に追い込まれました。
香港国家安全維持法(国安法)に基づいて当局に資産を凍結され、26年の歴史に終止符を打ちます。
リンゴ日報は12歳の時に中国本土から香港に渡った黎智英(ジミー・ライ)氏が、1995年に創刊した新聞です。
中国共産党に批判的な論調で知られています。
国安法の施行によって、リンゴ日報は打撃を受けてきました。
創業者のライ氏は逮捕され、編集幹部や記者も逮捕されています。
そして、資産が凍結され、銀行口座も凍結されました。
これにより、事業の継続は困難となり、事実上の廃刊となりました。
香港は一国二制度として、中国返還後も高度な自由自治が認められてきました。
しかしながら、その根幹は揺らいでいます。
リンゴ日報の廃刊を受けて、加藤官房長官は、「香港の民主的、安定的な発展の基礎となる言論の自由や報道の自由を大きく後退させるものであり、重大な懸念を強めている」と述べました。
そして、国際社会と連携し、中国側に言論の自由の保障を働き掛けていく考えも示しました。
先ほど、リンゴ日報のホームページを見てみましたが、既に停止されていました。
ホームページアドレスには「Goodbye.apple dairy.com」とありました。
私も何度も仕事や旅行で香港に行きました。
今も香港に住んでいる知人も何人かいます。
あの賑やかで活気のある香港は、今後どうなっていくのでしょうか。
その答えは分かりません。