2023/09/22(金)18:45
東芝が上場廃止へ
経営再建を目指している東芝のTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表がありました。
東芝は年内にも上場廃止となる見通しです。
2015年に不適切会計問題が発覚して以降、8年にわたった経営の混乱は一応の収束に向かいます。
この間に、2017年にはアメリカ原子力子会社の巨額損失が見つかったことで債務超過に陥りました。
東芝は上場廃止を回避するために6,000億円の増資を行い、この増資の多くを引き受けた海外ファンドの影響力が強まったことで、混乱が続きました。
物言う株主側と、経営陣との意見の対立が続き、歴代社長の辞任が相次ぐなど、迷走が続きました。
この混乱を脱却するために、東芝は昨年4月から非上場化を含む再建案の公募を行っていました。
東芝の取締役会は、国内投資連合の提案を受け入れてTOBへの賛同を表明し、6月に株主に応募を推奨すると発表していました。
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8月8日にTOBが開始され、9月20日までに議決権ベースで78.65%の株主から応募があり、TOBが成立しました。
この後、11月下旬に臨時株主総会が行われ、年内にも上場廃止となる見通しです。
国内連合はロームや中部電力、オリックスなどが参加しています。
これにメガバンクからの融資もあり、買収総額は2兆円規模となるようです。
1949年以来の株式上場は廃止となりますが、国内連合は東芝を再建して、再上場を目指すと思われます。
その道のりは平坦ではないことは、容易に想像がつきます。
この先の東芝にも、注目したいと思います。