四半期決算の簡素化
来年度から、四半期決算が簡素化されます。現場から、そしてこのブログでも何回も、何年も声を上げてきましたが、ようやく実現することとなりました。現在では、年度決算には会社法決算の他に、上場企業は金商法対応(有価証券報告書、内部統制報告書)があります。この他に、取引所に決算短信を開示しています。四半期決算では、決算短信と四半期報告書を作成、開示が必要で、四半期報告書は監査法人のレビュー(監査)が求められます。そのため、現場では様々な資料を作成すると共に、監査対応もあります。決算短信と四半期報告書は、内容が重なる部分が多いのですが、提出先が異なるので、別々の資料を作成していました。無駄な手間がかかっていると、ずっと思っていました。これが、来期の第1四半期決算と第3四半期決算は、四半期報告書が廃止され、決算短信に一本化されます。そのため、監査法人のレビューは、一部の例外を除いて義務付けられなくなります。会計と決算書がパズルを解くようにわかる本 [ 戸村涼子 ]第2四半期決算は、昔の中間決算になりますので、これまでの第2四半期報告書が、半期報告書に変更になります。年に2回は、報告書の作成、提出が必要になります。これに伴い、四半期決算短信の開示内容は一部拡充されます。それでも、企業サイドからしたら、大した手間ではありません。長年訴えてきたことが、ようやく実現することになります。これは大変ありがたいことです。まだまだ会社法と金商法の重複や、有価証券報告書と統合報告書やアニュアルレポートなど、重なっている仕事もたくさんあります。それでも、この四半期決算の簡素化をきっかけに、これらの検討が進むことを願っています。