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カテゴリ:塾長の教育論
塾の合宿は\夏休み中に行われるところが多い。
私が以前勤めていた大手塾も、8月中旬に3泊4日の勉強合宿が行われていたし、中学生の時に通っていた塾の合宿もまた夏休み中だったと記憶している。 しかし私は慧真館の合宿のスケジュールを組む時に、あえて夏にすることを避けた。理由は3つある。 1つ目:うちの塾のメインとなっている中学校のほとんどの部活の引退が9月以降であること。その為全員が参加できる合宿日程を夏休み中に組み込むことが難しい。 2つ目:夏休み中はどの宿泊施設も値段が倍近く跳ね上がってしまうこと。合宿で利益を取ることは一切考えていないので、値段もできるだけ低価格で抑えたかった。 3つ目:夏休み中の中3生の意識が、まだまだ『受験生』と呼べるような境地に達していないこと。その為、塾の合宿と言ってもどこかイベント感覚が拭いきれず、生徒も講師も緊迫感がそれほど感じられない。 特に考慮したのが3つ目だ。 保護者抜きで、友達と一緒に遠くの旅館に泊まりに行く。子どもからしてみれば、例えそれが塾の合宿であれど非日常的でワクワクするものであろう。受験に対する緊迫感に欠ける夏だと、『この合宿で頑張って勉強するぞ』という意識より『なんか楽しそう♪』という意識の方が勝るのは目に見えている。 保護者の命より大事な子どもを数日間拉致して、命の次に大事なお金を頂いて行う合宿である。ただのイベント感覚で行ってはならない。受験に直結する実り多きものでなければいけない。 そういうことを考えた上で、受験間近の冬で旅館の正月料金を避けたこの連休に合宿を行うことに決めた。 冬に合宿を行うこと自体初めての経験だったが、結果的にこの時期にして大正解だった。生徒から浮かれたイベント感覚の気分は微塵も感じられなかったし、たった3日ではあるが、生徒の学力も格段に増していると感じた。ただ1点、寒過ぎて体調を崩しやすいことが冬合宿の難点ではあるが。 塾の経営者の方々には、是非冬合宿をお勧めしたい。 来年以降も慧真館の合宿はこの時期に実施しようと思う。合江戸時代の寺子屋みたいな感じで、畳の上で座卓で勉強するスタイルも非常に気に入った。同じ時期に同じ宿泊施設で、同じような強行スケジュールを毎年行うことを、慧真館の伝統にしていきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 13, 2009 11:41:16 PM
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