2021/07/29(木)20:51
ヴォルク・ハンを思い出した
柔道が異常なメダルラッシュだ。
柔道は言うまでもなく日本発祥の競技だが、今では国際的なスポーツとして認知され、フランスなどでは日本より競技人口が多く、もうオリンピックから外れることはないだろう。
それぞれの選手が積み上げてきたものや物語があるなか、ある意味最も衝撃を受けたのが柔道女子78キロ級の浜田尚里(しょうり)選手だ。
日本柔道史上最年長のオリンピック初出場&金メダリストだが、勝ち方が際立っている。
一貫して「立ち技で崩して、寝技で仕留める」。
特に準決勝の大内刈りからの腕ひしぎ十字固めは、ふいにヴォルク・ハンを思い出した。
ヴォルク・ハンは、1990年代初頭に前田日明が始めたリングスで活躍した選手だ。
実は昔からプロレスには興味がなかったが、ヴォルク・ハンのサブミッションには衝撃を受けた。
ボカスカ蹴られていたら、いきなりゴチャゴチャとして、腕とか足とか膝とかを決めてしまう。
横からのカメラだけでは、何が起きたのか良くわからない未知の世界だった。
地味だという見方もあるが、個人的には最も魅力的で最強格闘家のイメージがあった。
サンボの世界選手権で優勝したこともあるという浜田尚里。
柔道界では「稀代の寝技師」なのだろうが、あのヴォルク・ハンを思い出させてくれた。
こういう選手は嫌いではない。