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2005.12.05
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カテゴリ:プロ野球
 今期の、イーグルスのファンの成長に「レフト外野自由席」で繰り広げられる「私設応援団・荒鷲会」をリーダーによる「応援スタイル」の確立・統一にあった。「鳴り物」禁止のスタジアムのルール。でも、9/25のフルスタ最終戦での応援のまとまりには・・・彼ら「荒鷲会」の頑張りがあったと思う。その彼らのことをコラムとして載ったので皆さんに紹介します。
【イヌワシとともに/(3)共有/一体感ある応援創出】

<団長が新たな顔に>
 仙台市宮城野区の新田光さん(36)は、街角で声を掛けられる機会が増えた。
 「『応援団の方ですよね』と気軽に近寄ってくれる。応援団にはフリーターが多いと思われているのか、『就職したの』と聞かれたこともある」
 勤務先は宮城県赤十字献血センター。ほぼ毎日、繁華街で献血への協力を呼び掛ける。
 その新田さんは今年、新たな顔を持つようになった。東北楽天ゴールデンイーグルスの応援団の一つ「荒鷲(あらわし)会」の団長だ。
 ある日、仕事中に子ども連れの女性に頭を下げられた。「『応援を盛り上げてくれたお礼に献血します』って。本当にうれしかったですよ」

<統一性なく危機感>
 4月1日、楽天のホーム開幕戦。新田さんは同僚らとフルキャストスタジアム宮城(宮城野区)のレフトスタンドに陣取った。「みせっちゃ伊達魂」と掲げた横断幕の下の方には、「東北十字会」と書いた。
 「いつか東北各県の献血センター職員と一緒に声援を送りたい」。こんな願いが、応援にのめり込むきっかけだった。
 2日後、荒鷲会のメンバーを球場で見つけ、「誰でも入れるんですか」と尋ねた。間もなく同じ法被に袖を通し、6月末には熱心さを買われて団長に就任した。

 当時、外野席の事情は複雑だった。全試合を転戦する関東在住者らの応援団「全国荒鷲連合会」が芝生席で太鼓をたたき、荒鷲会など地元組はレフトポール寄りで応援していた。
 「統一感がない。観客の反応も芳しくない。何とかしなくちゃ」と思っていた矢先、連合会側から連絡があった。深夜の居酒屋で話し合い、一体化で意見は一致。新田さんは「おれたちが合わせよう」と申し出た。
 まとまりのある応援は観客も引き付ける。「僕にもやらせて」と駆け寄る子どもたちと一緒に、新田さんは旗を振った。「チームが勝つ喜びを共有したい。みんなで楽しむ習慣を浸透させたい」

<アマチュアで結構>
 荒鷲会は約40人で、大半が会社員や自営業者。ナイターでは試合途中に球場入りすることが少なくない。ビジターには、なかなか行けない。
 全国を転戦するのが常識と考える既存の応援団からは“異端視”される。インターネットの掲示板で「偽鷲」とやゆされたこともあるが、新田さんは気にする風もない。

 仕事があるからこそ、応援ができる。「人命は平等」が根幹にある職場で学んだ精神もあって、「ファンも平等」と考える。
 「アマチュアと見られて結構。『趣味でやっている』と胸を張って言える。応援団は特別な存在じゃないからこそ、みんなと一体になれる」
 趣味の団長が、すっかり板に付いてきた。





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Last updated  2005.12.05 22:59:44
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