依存の庭

今日ﾊﾞｲﾄで常連のお客さん（どこかの女社長）に抱きしめられました。



理由はﾘｽｶ･･･


左手首をｻﾞｯｸﾘ端から端まで切ってるから包帯ぐるぐる巻きで

縫ってるからﾘｽﾄﾊﾞﾝﾄﾞでは隠せず、仕方ないからそのまま包帯で仕事してます。

自分でも情けない、痛々しい、みっともないって思うよ。


でもﾊﾞｲﾄ仲間や店長は何も聞いてこなかった。



んで、今日は美人の気の強そうな常連さんが来てくれて、
いつもﾔｸｻﾞみたいなﾀﾞﾝﾅ（でもかなりいい人ｗ）と来るんだけど今日は一人みたいで。


いつもｲﾛﾝﾅ商品を沢山買ってくれる方で、顔も覚えてる。


んで、会計の時に( ^ω^ )ﾆｺﾆｺしてｽﾞｯﾄｱﾀｼを見てる･･･

だから、『いつもありがとうございます<(_ _)>』って一言言ったら
『ﾁｮｯﾄいい？こっち来て』


って言われて･･･ﾊﾞｲﾄ中に隅っこで手首の話された。



『ここは自分でやったの？』って優しく聞いてくる。

『はい･･･？』っていうとお姉ちゃん（38歳）は自分の左手首を見せた。ﾃｰﾋﾟﾝｸﾞしてある･･･まさか？



『お姉ちゃんのね、友達でﾘｽｶする子がいて、ｽﾞｯﾄ繰り返してて･･･その子の前でｱﾀｼは自分の手首切ったんだよ。』って。


『優しい子程ﾘｽｶをしてしまうんだよ？頑張りすぎちゃいけないよ？
　ｱﾀｼは見た目派手で気が強そうに見えるけど実際は弱くて自分を傷つけてしまうの。
　だから切るくらいなら、体に跡を残すくらいなら綺麗にやらなきゃ』


最初、どういう意味かわからなかった。

『あなたにならｱﾀｼの刺青見せられるよｗ』って言って
右腰の服めくって綺麗な刺青を見せてもらった。


『あなたはこの刺青を見て、どう思う？ｱﾀｼは自分を傷つけてしまう･･･やり方は違うけれど･･･』


ｱﾀｼは素直に、『綺麗な刺青･･･』って答えた。



綺麗な龍の刺青がﾓﾉﾄｰﾝだけどお姉ちゃんに似合ってて、格好良くて。


本当にお姉ちゃんは綺麗で優しかった･･･


『でしょ？雑誌にも載ったんだよｗ今度辛くなったら、辛いって言っていいんだからね？
　一緒にお茶でも飲んだりして話聞くし。ﾊﾞｲﾄ中ｺﾞﾒﾝね。
　世の中には意地悪な人が沢山いるからね･･･頑張らなくていいんだよ？』



「頑張らなくていいんだよ」



いつもみんなが言ってくれる言葉をﾘｱﾙで言ってくれる人なんてこの世に親友しかいない。



『あなたいくつ？綺麗なんだからこんなことしちゃﾀﾞﾒよ。』

『初対面なのにｺﾞﾒﾝね。もう行くね。
　次来た時は気軽に声かけてねｗ辛かったら辛いって言うんだよ？』


そう言ってｱﾀｼを、

初対面のｱﾀｼをｷﾞｭｯと抱きしめてくれて･･･ｱﾀｼは泣いた。


お姉ちゃんも涙ぐんでた。


『切りたくなったら一緒に刺青入れに行こうｗ綺麗な傷残さなきゃねｗ』




その、お姉ちゃんの胸に18歳になる子供の名前が彫ってあった。


ﾘｽｶを繰り返していたのは自分の子供だった。


子供の目の前でお姉ちゃんは切りたくもないのに手首を切ったんだ･･･


ｱﾀｼはただ、『ありがとう･･･』しか言えなくて泣いていた。



こんな優しい人がこんな世の中ﾘｱﾙで居るんだ･･･



ありがとう、お姉ちゃん･･･名前･･･


あや姉ちゃんだったかな？



いぢわるな人は沢山いるけれど、頑張ろうって思えたよ。



お互い知らないのに･･･抱きしめてくれてありがとう･･･


ｱﾀｼ、頑張らなくていいんだね、
ｱﾀｼ、このままでいいんだね、
ｱﾀｼ、もう我慢しなくていいんだよね？？？



本当にありがとう、あや姉ちゃん･･･