プイィ・ロシェ1998 ドメーヌ・コルディエ・ペール・エ・フィス
昨日に引き続き、処分品扱いボトルのブルゴーニュ。外から見ても濁りが見えると言われたプイィ・フュイッセよりも、比較的綺麗な外観。 ブルゴーニュ マコネー地区 AOCプイィ・ロシェ プイィ・ロシェ1998 Pouilly-Loche ドメーヌ・コルディエ(コーディエ)・ペール・エ・フィス Domaine Cordier Pere & Fils シャルドネ100% 樽発酵 アルコール分13.5% 輸入:有限会社 土浦鈴木屋 購入価格:500円(4028円の料理用名目のアウトレット処分品)色は濃い金色。香りは蜂蜜、オレンジ、アーモンド、クリーム、カラメル? 抜栓10分でべっこう飴、きなこ、ピーナッツ、ドクダミ、オレンジの皮、古い油?味は苦味と薄い酸味。余韻に苦味と苦味を伴う薄い酸味。んん!? あれ、もしかして当たり引いたか!?蜜感とオレンジっぽい柑橘感、ナッツやクリームの要素が伴う、いかにもな樽系シャルドネ。味は流石に酸を始め果実感が抜けて、苦味が支配的。酸や甘味が弱いのは、とりあえず香りの蜜と柑橘でサポート。穏やかな苦味感と控えめな酸味で、ボディーは弱いが、こういうものと分かってれば(想定を超えた熟成を経た白ワインとして)充分納得いく味。 あら、抜栓10分弱で急速に香りが変質してくる。(室温23℃、湿度55%) 蜂蜜が加熱した水飴に、粉っぽい雰囲気がドクダミの様な青臭さや酸化した油の様な 埃っぽい香りになって出てきた。 ヒネ香と言うか発酵臭と言うか、果実以外の何かが強まる。 これは今日、まさに今抜栓したところで寿命を迎えた・・・か!? 抜栓30分程で、今度は油や青臭い香りも弱体化。 べっこう飴感が弱々しく漂うだけに。 苦味感も落ちて、レモンっぽい酸味がちょっと強い 酒入りスポーツドリンクみたいな味になってきた。 抜栓50分でカラメル香が盛り上がってくる。 一瞬強まった酸味も後退し、ここまでくると白ワインって感じ でもなくなってくるが、重苦しさの取れたマコン・ヴィラージュみたいで、 これはこれで結構飲める感じ。 これは一応、当たりと思って良いだろう。最初の一杯(の一口~二口)だけなら、樽熟シャルドネとしては良い熟成感が有ったと思える。時間経過でどんどん状態が変わってくるが、最終的には白ワインとして落ち着いた。昨日のアラン・コルシアの99年プイィ・フュイッセと違って、鼻から抜ける香りがどうこうって事もない。マコネーの(比較的良質の)過熟成シャルドネの動きが良く分かった(!?)w。ナッツ、チーズ、クラッカー、ツマミ程度の口直しで十分。下手に料理に合わせようとすると、ワインの動きを乱す。ピクルス齧ってフライドポテトとかでも多分 問題無いな。値段相応。相応だが、最初の5分~10分で500円分は立派に元が取れた気分w。4000円なら怒るが、500円なら笑って楽しめる。ヒネる寸前(ヒネた直後?)のブルゴーニュ・シャルドネを勉強出来たと思えば、1000円でもアリと言えばアリ。店としては、これはもう寿命だろうと判断しての見切り処分だろうけど、その見切りの正確さと、その正確さ故に逆にその審判をすり抜けたボトルの面白さも楽しめたw。コルディエのプイィ・ロシェ1998は2018年5月が最終限界(輸送と保管状態によって前後する)。多分、本来の飲み頃は5~6年前。ヴィンテージにも因ると思うが15年超えたら完全にギャンブルだねw。