「TAJOMARU」の試写会に行ってきた。芥川龍之介の短編「藪の中」に出てくる盗賊・多襄丸をアレンジしたそうなので、せっかくだから映画を見る前に原作を
青空文庫で読んでみた。一つの事件を複数の目撃者だの当事者だのに語らせたインタビュー集みたいな(?)お話で、この題名は「真実は藪の中」という言い回しの元になったとか。うーん、深いなあ。
で、映画のほうは室町時代が舞台で、いい家に生まれたのに兄(池内博之)や家臣(田中圭)に裏切られて婚約者(柴本幸)と駆け落ちしようとした主人公(小栗旬)が、山の中で盗賊・多襄丸(松方弘樹)に襲われて婚約者からも裏切られ、盗賊として気ままに生きるようとするんだけど、それでもブレずに婚約者を想い続けるお話、かなあ。「ブレない」っていう宣伝文句をさんざん聞いた気がするんだけど…けっこーブレてるじゃん(^_^);。主人公が泣くシーンも多くて、強いんだかヘタレなんだかキャラクターもブレ気味に見える。衣装もなんだか納得行かないのが多かったし。でも、久しぶりに物理の法則に割と従ってる時代劇映画を見たかな(笑)。どんでん返しもあって原作の深さも感じられるような、まあまあ面白い映画ではありました。