カテゴリ:今、自分にできること
「ピア」とは、「友達、仲間」、「サポート」とは支援。「仲間同士が助け合う活動」を言います。 今の子どもは、問題を抱えた時に「先生や親」に相談するのは2割程度で、8割程の圧倒的多数が「友達」に相談するのだそうです。 そこで、子どもが困った時に相談できる「友達の支援者(ピア・サポーター)」を育成し、「子どもの問題は子どもが解決する」仕組みを作るのが、ピア・サポート活動なのです。 浜松では、昔私のコーチングセミナーを受けられた、高校教諭の友人(山口権治先生)が、この活動を「いじめ防止策」として、静岡県立浜松江之島高校で始められました。 講演中の山口権治先生 この中には2人の生徒が争っている時、その中に割って入って仲裁をする「メディエーション(喧嘩の仲裁)」のスキルも含まれていて、生徒同士の「もめ事」も生徒間で解決され、孤立した寂しい生徒も少なくなって「いじめ」も減り、高校生活が楽しくなって「引きこもり」も減少してきているとのことです。 この江之島高校生のピア・サポーターが、中学校へ「出前授業」に行って、中学生に「ピア・サポート活動」を教え、仲間作りのゲームや、「喧嘩の仲裁」を実演して見せたりしています。 この高校生は、中学生から「すごい!」と尊敬の目で見られ、感謝されてやりがい・生きがいを感じ、中学生の中には、「ピア・サポートが学べる江之島高校に行きたい」という生徒も出て来ているのだそうです。 そして今では、高校生から学んだ中学生が「ピア・サポーター」となって、小学校へ「出前授業」に行き、小学生に「ピア・サポート活動」を教えている、とのことです。 これにより、小学生が中学生になる時の不安(中一ギャップ)を解消し、「こんな優しいお兄さんお姉さんのいる中学校に早く行きたい」と言われるまでになっているのだそうです。 これって、まさに学校における「道徳実践教育」そのものですよね。 更にすごいのは、この高校生「ピア・サポーター」が、PTAの役員や保護者にこの活動を教えた事で、保護者間のトラブルは保護者間で「喧嘩の仲裁」が行われるようになり、モンスターペアレントは他の良識ある保護者が説得するようになって来ているのだそうです。 これにより、先生は「生徒間のトラブルの仲裁」と「保護者とのトラブル」から開放され、教師としてしっかりと子どもと向き合えるようになったというのです。 この「ピア・サポート活動」は、生徒のコミュニケーション能力を高め、集団の中で主体的に行動できる「自立型人材」を育成することができるのみならず、「生徒善し、先生善し、保護者善し、学校善し、教育委員会善し、浜松善し、静岡県善し、日本善し」となる、「八方善し」の素晴らしい「道徳実践教育」なのです。 今後、小中学校では「道徳の教科化」により、益々この「ピア・サポート活動」が重要視されることになると思われます。 私は今、この山口先生が進めているピア・サポート活動を、この活動に賛同される小中学校の先生方と一緒に、支援させて頂いております。 この活動で「児童生徒が変われば、未来が変わる」と信じて・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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