見取り八段・実０段

良い結果をもたらす嘘は、悪い結果をもたらす嘘より良い。

なのに人は真実を知りたがる。
そして、不幸が始まる。


駅の混雑した階段での将棋倒し。

怪我人は２０名ほど、３人は物理的に動かせない状態

と言う報告に、白石は質問を返す。

重症だと言う事ですか？

解りません。



白石はトリアージに回る。

急に動かなくなった患者は肺気胸。
その場で処置をするが、周りで見ている親が煩い。

騒ぐ親を尻目に、説明もせずに黙々と処置する白石。


それを横目で見る緋山。


まったく・・・こうと決めたら周りが見えないんだから。


処置は終わったが、患者の出血は止まらない。

拡張型心筋症の可能性が高かった。

これ以上続けても蘇生は不可能。


そう告げる白石に、母親は

止めないでください！先生！お願い・・・

と、縋り付く。


これ以上続けても、苦しみを長引かせるだけです・・・


父親の「もう止めてください」

と言う声で、白石は蘇生措置を止め、

患者は父親に手を握られて眠りについた。



橘と藍沢が駆け付けると、階段下に３人の男女が
重なって倒れていた。


近寄って３人を見た藍沢の顔が驚愕に変わる。

３人の身体は１本のスキー板で貫かれていた。


一番上で、よく喋る松井と言う男は、一番下で下敷きになっている
エリと言う女性と付き合い始めたばかりだと言う。

彼女を庇うために、一緒に落ちてしまったと言う松井は
元気そうだが、骨盤をスキー板に貫かれた状態。

真ん中の男性は２人の友達で木沢。
頭を強く打っていて意識が危うい。


やがて、木沢が意識を失い、その場で頭部から血液を抜く処置を
する事になった。

隣で見ているエリは半狂乱で木沢の名を呼んだ。


それを聞いた松井は、エリの様子に違和感を覚える。


もしかしたら、言い寄ってた余所の大学のヤツって・・・


そして、実は木沢とエリは付き合っていて、自分は
勘違いをしていただけだったと知る。


じゃあ、俺、何のためにお前を庇おうとしたんだよ・・・
避けようと思えば避けられたんじゃん。


泣きじゃくるエリ。


もう、いいじゃないですか？

と、藍沢。

あなたを傷つけたくないための嘘でしょう。

人は嘘をつく物ですよ。



３人が重なっている状態は長く、下敷きのエリは
重圧に耐えられない状態。

木沢は一刻も早く頭部の手術をしなくてはならない状態。

しかし、３人を動かすためにはスキー板を抜かなくてはならず、
そうすると、松井の大出血は避けようがなかった。


橘に意見を求められた相沢は言う。

リスクを説明した上で優先順位を決めます。
松井さんを持ち上げ、スキー板を切断します。


本人に言うのか？


言うべきだと思います。
例え残酷でも、真実は知らせるべきです。


藍沢から説明を聞いた松井は呆然。

助かる可能性の高い方から優先順位を決めるしかないのです。


俺、死んじゃうの？
今、振られたんだよ。その上、死んじゃうの？

そんなのありかよ・・・

まもなく、「やって下さい」とひと言で言う松井。


麻酔ですでに意識のないエリに言う。


俺、ずっとお前の事、守ってるから・・・



大量出血は止めようが無く、松井の意識は戻らなかった。

橘は、松井の心マッサージを続ける藍沢の手を無言で止める。


松井の遺体を綺麗に縫合しながら、藍沢は言う。


貴方は役立たずなんかじゃない。

貴方は２人を守ったんだ。



嘘を付くなら、いっそ嘘を突き通して欲しいと思うこともある。


だけど、医者にそれは許されない。
事実を伝えるのが医者の仕事だ。


例えそれが、どんなに残酷な事実だったとしても。


　　


「嘘も方便」と言う言葉もある通り。

残酷な真実を知るくらいならば、嘘を聞いていた方が幸せな事もある。


しかし、医療現場で嘘を付かれたら、そこには信頼と言う物が
無くなってしまう。

命に関わる事に嘘は付いて欲しくない。
残りの人生の過ごし方が決まるからだ。


しかし、松井の場合は残りの人生もないわけで・・・

生きていながら、貴方、これから死にますよ。

と宣言されたようなもの。

まぁ、宣告は助かる可能性もあるから言うわけだけれども、

私だったら聞きたくないかも知れない。。。


はい、必ず助かりますよ～、と言われて、強力な麻酔で
シッカリ眠らせてもらって、そのまんま逝けた方が
幸せな気がする。。。

しかも、自分の命を犠牲にして助かるのは、自分を裏切った
女と友達なんだもん。。。

いや～。。。考えただけでも残酷だ
これじゃ成仏できないよ。。。


あ～。。。今から考えると、実は付き合ってなかったとか言う
エリの話も死んじゃうと解ってたら言って欲しくなかったよね


そう考えると松井は、本当に偉いわ。
自己犠牲は、濱田くんに与えられたキャラなのかなぁ。



今回は、この３人のエピが強すぎたので、他のエピは削除

緋山が手術の決心がついたのは、良かった。

ずっと医師を続けてほしいもの。。。


白石が、シーズン２になってから、本当にシッカリしてしまって。。。

キリっとした表情が、なかなか良い感じ。


変わらないのは、藤川だけかな



そうそう

「山田一郎」は、やっぱり藍沢の父だったんだね。。。

母の死の謎が暴かれる。。。って事か。。。




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キャスト

藍沢　耕作(フライトドクター候補生)… 山下　智久
白石　恵(フライトドクター候補生)… 新垣　結衣
緋山　美帆子(フライトドクター候補生)… 戸田　恵梨香
冴島　はるか(フライトナース)… 比嘉　愛未
藤川　一男(フライトドクター候補生)… 浅利　陽介

田所　良昭(救命センター部長)… 児玉　清

森本　忠士(フライトドクター)… 勝村　政信
梶　寿志(パイロット)… 寺島　進
西条　章(脳外科医)… 杉本　哲太
三井　環奈(フライトドクター)… りょう
橘　啓輔(フライトドクター)… 椎名 桔平



※最近、livedoorブログさんに時々トラバが飛ばないのです。
お返しできない方は申しわけありません

え～。。。コメント・トラバ返し、ちょ～遅れてます。
気長にお待ち下さいませ～