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2010年06月23日
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カテゴリ:2010年ドラマ
人は死ぬ前に人生の所々を思い出して走馬燈のように巡るって。
それが今から楽しみなの。


笑いながら葉菜は言う。

小さな奈緒を連れて、あちこち転々と逃げた。


何をやっても上手く行かなくて、心細くて恐かった。

でも、でもね、内緒だけど楽しかった。
貴女と逃げるのが楽しかった。


奈緒は葉菜に言った。


家に帰ろうか。

主治医からは、後何日も保たないと言われていた。


葉菜を連れて家に戻った翌日、小さな来客があった。

継美だった。


もう会えないつもりでいた可愛い娘を
奈緒は叱責しながら抱きしめた。

継美は千葉の叔母さんから貰ったお金を使って
1人でここまで来たのだった。


子供を帰す事が貴女にできるのか?

と藤吉は言う。

明日、必ず送り返すと約束する奈緒。

奈緒の連絡を受けて、鈴原の義母と妹たちが来た。


籐子がお土産に持ってきた餡蜜をみんなで食べる。
記念に写真も撮った。

何か、お正月みたいね。

顔をほころばせる葉菜。


籐子たちが帰った後、葉菜はハサミを持ち出した。

継美の髪を切りながら言う。


昔は、こうやってみんなお母さんが切っていたのよ。
奈緒の髪も私が切っていたの。


うっかりさんにも、お母さんがいたの?

いましたよ。
うっかりさんもお母さんに切ってもらっていたの。

そうやって、ずっと続いていくのよ。



椅子に座って母に髪を切られながら、奈緒は幼い日、
こうやって髪を切られた日の事を思う。

まるで、あの日も今日も同じ幸せな1日のよう。


鏡に映る母は、あの日の母と同じだった。


明日は、朝市に一緒に行こうと約束して継美を寝かせ、
葉菜は編んでいた手提げを仕上げた。


あなた達は、まだ始まったばかり。
これから、貴女があの子に何ができるかは今じゃないの。

あの子が大人になった時に解るわ。



芽衣が出産した日の朝、葉菜は静かに息を引き取った。


奈緒は、室蘭の施設に戻る事を継美に告げる。


お母さん。継美の事嫌いになった?
じゃあ面倒くさくなった?


ううん。

じゃあ、何で「お母さん」辞めるの?


継美。
室蘭を一緒に出た時の事、覚えてる?



4月1日。
エイプリルフールだから嘘をつこう。
私が貴女のお母さんになる。

奈緒は、そうやって継美の母になった。


今度は嘘じゃない。
私は継美のお母さんになったの。

お母さんは辞めたりしない。

離れててもずっと継美のお母さん。
そしたら、きっといつか会える。
お母さんがお母さんに会えたみたいに。



気付かないよ!
変わっちゃうもん。
背も伸びるよ。
顔も変わるよ。



気付く。お母さんは継美に気付く。
お母さんは必ず継美を見つける。見つける。




母子は抱き合い・・・

翌日、奈緒は継美を連れて室蘭へ行った。

施設まで、ゆっくりゆっくり歩いた。


学校の友達と会った継美と一度別れて、
バス停からまた引き返し

もう少し、一緒に行こうか。

と言う奈緒に継美は叫ぶ。


見てて!
お母さん、継美を見てて。

1人で帰れるから。



母である奈緒を信じたからこそ、今は別れて1人で行こうとする
小さな娘の背中を奈緒は見送った。

「20歳になったら読む手紙」
一通渡して。


あなたに出会えて良かった。

あなたの母になれて良かった。

貴女と過ごした季節、母であった季節、

それが私にとって今、全てであり、

いつか貴女と再び出会う季節、

それは私にとって、これから開ける宝箱なのです。


愛しています。


母より。




   hana2  hana2


最終回のための、まとめのような最終回。

30年の時を経て再会し、その深い愛情を知り
最期の時を静かに過ごした母子。

離れていても、そこにいつも母の手はあった。
身体は離れていても母の心は離れる事はないのだと確信した奈緒は、
愛する娘に同じ事を伝える。

これから12年。
継美が20歳になる時まで、母子は共に住む事を許されない。

離れて暮らしても心はいつも側にある事。
母は母である事に変わりはない事。


そして、それを受けて、幼い娘は一歩を踏み出していく。

ヒナの内に母から離れることを覚え、目印を覚え、
必ず戻って来られる自信を持って飛び立つ渡り鳥のように。


奇抜な展開は特に無く、誘拐も、もちろん無く。。。

映画のラストシーンだけを語ったような最終回だった。

葉菜と奈緒の逃亡劇の原因も少しだけ語られ、
しかし、その事は決して娘に伝えられることは無く、

葉菜は文字通り、秘密を墓場まで持っていった。

これも母の愛。


母とは

葉菜のように強く、

籐子のように逞しく、

芽衣のように一途で

そして、仁美のように弱い。


奈緒がどんな母であるかは、
これから時間をかけて作られていくのだろう。


詩のように美しいドラマだったと思う。




さて。。。

ここからは現実的なお話ですが。。。asease

もちろん、このドラマの詩的な空気をぶち壊す事も承知で書いてる事です。
おまけだと思ってお読み下さい雫


結局、奈緒と継美が一緒に暮らせるように
何か運動を起こすと言う事はないんだね。

それはそれで静かで良い最終回だった、と思うけど。。。


人は変わるもんである。

それに、未来はどうなるか解らないモンである。

日本は明日、沈んじゃうかも知れないし、
子供だからって20歳まで生きているとは限らないし、
いつ病気になるか事故に会うか戦争になるか天変地異が起きるか。。。

だから、一緒に暮らせる方法を模索して欲しい気もする。

幸せは得られるときに得ておかないと。。。いや、ただの主義ですがasease


駿輔は「聖母」とか言う記事を書いていたのに
何故、捨ててしまうんだ。
あれを発表してヒットすれば、慈善家みたいな団体が
2人が一緒に暮らすために動いてくれるかも知れないじゃん。

印税がっぽりを目指すのは止めてしまったの~?


後は、気になること。

もう1人の母である「仁美」は完全スルーですか。。。

仁美と怜南の母子に未来はないのだろうか。

こっちも救ってあげて欲しかったんだけど。。。雫



う~ん。。。

ちょっと不完全燃焼気味です。。。asease




キャスト
鈴原奈緒 - 松雪泰子

藤吉駿輔 - 山本耕史
鈴原芽衣 - 酒井若菜
鈴原果歩 - 倉科カナ

加山圭吾 - 音尾琢真
道木仁美 - 尾野真千子
浦上真人 - 綾野剛
木俣耕平 - 川村陽介
道木怜南(鈴原継美)- 芦田愛菜

袖川珠美 - 市川実和子
藤吉健輔 - 田中実

鈴原籐子 - 高畑淳子
望月葉菜 - 田中裕子









最終更新日  2010年06月24日 00時39分04秒
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