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カテゴリ:世相・風俗
日本企業のビジネスマナーについて研究してきた米国人の団体が、日本で働く米国人ビジネスマンのためにまとめた本だか、これがとびきり面白い日本文化論になっている。日本のビジネス界は、彼らにとっては驚きの連続だ。接待の場所や、料理・酒の選択、席次の決定など、あらゆるところで会社の格と系列、接待相手の社内での地位を考慮しなければならない。「私たちのビジネス社会の習慣とはまったく遊離した、不思議な国の不思議なでき事」というわけである。「献酒献杯のタイミング」などは、私だってよく分からないけれど。「酒は多数の好みに合わせる」というのは、ありそうな話である。大手銀行の役員が、「各企業のトップ、官界、政・財界あわせて三千名くらい」の名前と地位を記憶しているというのは、日本人でも驚く。それとも、ビジネスマンにとっては常識なのだろうか。「OLとの交際」で、いろいろ注意を促した後に「なにしろ彼女たちの情報伝達能力は、通信衛星にも匹敵するのであるから」とあるのは笑わせる。今なら、インターネットだろう。20年以上前の本だから、実態に合わない部分もあるだろうけれど、基本は変わっていないのではないだろうか。品切れだが、古書で容易に手に入る。
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最終更新日
2007年09月06日 14時49分17秒
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