ショスタコーヴィチ バイオリン・ソナタ/ヴィオラ・ソナタ(編曲版)
ショップで"Sonata for violin, percussion and string orchestra"とあるのを見つけ、こんな曲があったのかと一瞬驚いたのだが、編曲版だった。演奏は、ソロがクレーメルとバシュメット、弦楽とパーカッションはグレメラータ・バルティカだから、望みうる最高の顔ぶれである。ライナーノートによると、バイオリン・ソナタはバイオリニストのミハイル・ジンマンが編曲したものに、クレーメルとプシュカレフのアイデアでパーカッションが追加されたとのこと。ヴィオラ・ソナタはウラディミール・メンデルスゾーンの編曲。編曲は、成功しているといっていい。原曲も優れた曲なのだが、ショスタコーヴィチのリズムと旋律を、伴奏ピアノの簡潔な書法に載せるのは窮屈。バイオリン・ソナタの第2楽章では小太鼓が効果的に使われているし、「月光」へのオマージュであるヴィオラ・ソナタの第3楽章では、弦楽伴奏がいい雰囲気を醸し出す。ショスタコーヴィチの好きな人はどうぞ。 ショスタコーヴィチ バイオリン・ソナタ/ヴィオラ・ソナタ(編曲版)