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ココ の ブログ

インターネット映画(2)



インターネット映画(2)


 ボクは映画は好きだが自分でつくりたいとは思わない。観る側のままで良いと思っているからだ。尤も、観るからには批評や評論は当然ながらする。つくる難しさを云々したところでそれは単なる弁解にしか聴こえないから泣き言は言わないことだ。どんな世界にも産みの苦しみはあるものだ。建築だって同じだ。それを殊更自慢げに言うなぞ芸術家や作家の風上にも置けないと思ってしまう。批判は甘んじて受ければ良いのだ。それで潰れる作家は偽物であったということだ。批評家は無責任なことばかり言うから真に受けて反論したところで相手は意に介さないだろう。言うだけ損という訳だ。それよりも次の作品に目を向けるべきだ。


NET - 1
インターネット映画(アニメーション)


 ところで、日本映画を観て何時も想うのは、何と下手なことかということだ。役者も監督もカメラマンもだ。辛気臭いし暗いし動きも鈍い。ひょっとして日本人は映画には向いていないのではないかと想ってしまう。しかし、小津や黒沢なんかは時代のせいもあったのだろうが上手い作品を残している。何だ、それでは言うことが矛盾するではないかと反論が出るだろうが、そういう天才は別にして全体を見渡して日本人は下手くそだと想うのである。ボクの友人にドキュメント専門の映画監督が居るが、同じようなことを言ったことがある。勿論、当然ながら反論していたがボクの気持ちを覆すほどのものではなかった。


NET - 2
インターネット映画(SF)


   その代わり日本人は先にも言ったように暗い映画は実に上手く作る。根がそうなのか、あっけらかんとしたネアカでは無いのだろう。ネクラというのは嫌な言葉だが正しくそのものズバリで生まれて来たようなものだ。だから喜劇も下手だし笑いやウイットの本質も知らないのかと想ってしまう。欧米のユーモアをそのまま導入すればバタ臭くなるから嫌みで白けるのも歴史が浅いせいだろう。赤毛ものを演じさせればまるで歌舞伎そのものに観えてしまう。観客は翻訳ものであると事前に理解した上で観るから納得しているが、舞台用のリアリズムが本当のリアリズムだと勘違いしているのではないだろうか。ボクに言わせればナンセンスな学芸会だ。


NET - 5
インターネット映画(ゴッド・ファーザー)


   例えばピエロなんか演じさせても悲しいばかりで本質が分かっていないのか笑いまでが悲しく泣き笑いになってしまう。ピエロの役割は、ヨーロッパの王侯が臣下に不信感を抱いているのを悟られないようにピエロにワザと嫌なことを言わせ、その反応を観て自分に忠誠・忠実であるかどうかを判断する為の一種のリトマス試験紙としての役割を演じさせていたのだ。臣下側にすればピエロよりも位が上だからピエロを捕まえて痛めつけようとする。が、それをさせない免罪符を王侯は与えて保護していた。それを人々から馬鹿にされる表面的な役割ばかりを観て、物悲しい仕草とおどけて見せる演技からピエロとはそういうものと思い込んでいるのだ。


NET - 9
インターネット映画(中国もの)


 そう言えば、妻の友人に韓国ものにハマって、病(やまい)膏肓(こうこう)に入っている人が居る。「冬ソナ」以来、本場まで何度も行っている熱狂的なファンだが、何処がそんなに良いのかボクにも妻にも分からない。ファンとは有難いもので好きになるには理由なぞ不要だから幾らでも金を使ってくれるし、ドラマのストーリーに涙し、共に喜怒哀楽をしてくれるのである。そいうのは映画会社にとっても貴重な客だからガッチリと掴んで離さない。だから会社は儲け、次の作品を作れる。そのブームもそろそろ色褪せて来たのではないかと想うのだがインターネット映画では韓国ものが花盛りである。だからそういう情ものが嫌いなボクにとっては映画の選択肢が減ることになり大いに困る。


NET - 3
インターネット映画(マリー・アントワネット)


 サスペンスものや探偵ものが好きなボクの希望通りには行かないことになる。「ミッシング捜査官」や 「名探偵ポワロ」や「メグレ警視」や「シャーロックホームズの冒険」など面白いドラマ映画が片隅に押しやられシリーズが直ぐに終わってしまうのだ。アメリカ以外の国の映画も数少ないがたまにやっているのを観ると面白い。フランス、イギリス、ドイツ、イタリーと欧州の主要国の作品も結構沢山作られているのに近場(韓国、中国)ものが幅を効かしているのである。粗製乱造という言葉通り安上がりに作って雑多に販売する作品が多すぎる。多分、買う方は安いので番組を賑わわせる為には好都合なのだろうが、全体のレベルを下げるという心配はしないのだろうか。(つづく)




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