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ココ の ブログ

危機管理(6)

危機管理(6)

 原発事故による放射線被害について正しい知識を持たない事には、嘘つきの学者や評論家の言う事を真に受けて聴いていると酷い目に遭わないとも限らないので、ボクが入手した情報を報告しておこう。知らないまま放射線汚染されてしまっては泣くにも泣けないし、何故、政府は、あんな嘘の情報を流したのかと後年になって腹が立っても後の祭りだ。先ず、政府報道では3月16日、福島第一原発から半径20kmの避難指示範囲圏外では、放射線による差し迫った健康への害はないと発表しているにもかかわらず、アメリカの見解とかなりかけ離れている。在東京の米国大使館は、福島原発から半径50マイル(約80km)圏内に住む自国民に対し短期的影響について圏外に避難するか屋内退避するよう勧告している。

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 つまり、4倍もの避難距離の違いがあり、その根拠としては20日のブログ「危機管理(3)」で説明した通り、欧米の基準の方が現実味があるとボクには想える。ちなみにAFP(ニュース)によれば「福島原発から250km離れた東京においては特に健康に悪影はないと、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のジャック・ルプサール(Jacques Repussard)所長が仏議会委員会へ報告しているが、その根拠として福島原発から半径数キロのある地区で放射性プルーム(放射性雲)が存在していると指摘し、この放射性プルームは数日以内に原発から数百キロの地域にまで及ぶが、東京で健康に悪影響が出る程の事もなく、長期的影響としては放出される放射性物質量が未知数の為、様々なシナリオが考えられる。

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 それは、強い汚染地域は福島原発周辺半径60km範囲に及ぶ可能性があるが、その圏外では測定可能な影響はあるものの劇的な影響はないだろうと言い、IRSNの環境的介入部門の責任者ディディエ・シャンピオン(Didier Champion)氏によると、福島原発の影響は、おそらくチェルノブイリ(Chernobyl)事故よりもさらに局所的影響にとどまるだろうと話している。そのマイナス面は、半径10~20km圏内の汚染濃度はより高くなるとみられ、プラス面は、それより遠い地域の汚染は少なくなるとみられる事である。主な汚染源として放射性廃棄物が長期にわたって健康に影響するのは大きな問題であり、福島原発から放出されると思われる汚染物質はヨウ素131とセシウム137である。

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 半減期(半減期とは放射性元素が崩壊し、元の数から半減するのに要する時間の事で通常、放射性元素の危険性が残る期間は半減期の10倍とされる)は、ヨウ素131が8日間、セシウム137は30年だ。放射性ヨウ素とセシウムは発がん物質で、大気中や飲料水から直接体内に取り込まれても、食物連鎖を通じて間接的に摂取されても健康に脅威となる。放射性ヨウ素は非常に揮発性が高く、大気に拡散しやすい。水源が汚染されたり、穀物や葉物野菜などに付着してそれが家畜や人間の体内に取り込まれたりすると危険だ。ヨウ素131は数か月のうちに完全に崩壊するが、半減期30年のセシウム137は、キノコ類や野鳥に蓄積しやすく、1950~60年代の核兵器実験によって大気圏に放出されている。

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 以降、汚染物質は崩壊してきているが、健康に害がない程度の量は誰もが浴びている。チェルノブイリ原発事故でもセシウム汚染が発生した。米環境保護局(US Environmental Protection Agency、EPA)によると、汚染された土壌がちりとなって大気中に浮遊したものを吸い込こんだり、汚染された水を飲んだりすると内臓が被ばくし、生体組織が侵される。植物ではセシウムは最初に葉の部分で、次に根に吸収される。またキノコ類や野鳥の体内に蓄積しやすい。除染としては、放射能に侵された場所の除染は巨額の費用と長い時間がかかる危険な作業だ。汚染された土壌は取り除いて埋め立てるが、汚染された土壌自体がなくなるわけではない。特別な炉で土壌を焼却処理して有害物質を無害にする方法もある。

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 が、非常に費用がかかる上に技術的にも難しい。汚染された土壌を溶剤と混ぜて洗浄し、汚染物質を含む廃液を処理する方法もある。水の汚染の場合は合成繊維のフィルターでろ過して固体粒子を捕捉するが、この方法が有効なのは汚染レベルが低い場合に限られる。水を沸騰させて固形化した汚染物質を分離する電気透析法による脱塩(放射性イオンの除去)も有効だ。損壊した原子炉は閉鎖された後も長期間にわたり放射線を出しつづけるが、これを封印する方法には何種類かある。チェルノブイリの場合は鉄筋コンクリートの石棺を建設して封印したが、この応急的な構造物には亀裂が入り、建て替えが進められている」と結んでいる。まとめれば、矢張り福島原発から半径80km圏内では放射線を被爆するという事だ。(つづく)

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