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ココ の ブログ

運転(11)

運転(11)

 今回の福島原発メルトダウン事故で東電の役員や社員の対応を観ていると、まるで公務員のような他人ごとのような報告やコメント振りが目立ち、呆れ返った人は多いだろう。ぬくぬくと温室で育ったいい加減な企業の体質が諸に出ていたからだ。政府が決めた原発促進路線に乗っかっているだけで潤沢に電気料金が入り、役員の給与や退職金は国民からすれば目をむく程の額を平気で受取っていたのだから、まさしく天国のような会社だった訳だ。そうい処で、原発の運転をしているだけで、いざ事故が起きたりトラブルが発生しても何時もデータを誤魔化して来てOKだった訳だ。それを取り締まる経済産業省も保安院もグルになって彼等を擁護して来たのだから笑いが止まらなかっただろう。

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 更には学者も研究費と称して金漬けにされ、御用学者として発する都合の良い情報ばかりを流し、東電は知らん顔の半兵衛を決め込んで来たのだ。それが今回の事故で一挙に白日の下に晒され右往左往しているのである。経営者は経済界の風上にも置けない存在に成り、学者は学者としての信用が地に落ちてしまった。その良い証拠に、ヨードやセシウムなどによる放射線量の過小評価をし、原発被災者への補償金の査定と支払いも雀の涙程度で平気な顔をし国民の怒りを買っているにもかかわらず政府の支援があるからと平気な顔をして横を向いているのである。これが同じ日本人なのかと訝ってしまうのはボクばかりでは無いだろう。この先、彼等や彼等の子孫は地獄を見る事になるだろう。無関係な家族であっても、国民を犠牲にして贅沢をして来た分、同罪である。

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 車の運転をしていて、国道や県道、更には市道の雑草を目にする度に福島県の放射能を連想してしまう。必死に成って県民やボランティアの人々が原発の爆発で撒き散らされた放射性物質や放射線で汚染された草や表土を削っては袋に詰める除去作業をしているニュース画像を連想してしまうのである。その作業費用すら東電は出さず「直ぐには人体や健康には影響はない」と代弁して来た官房長官の顔が、馬鹿の一つ覚えしか言えないロボットのように観え、政府の無能無策ぶりに国民は怒りを覚えたのだった。そのせいで人気がガタ落ちに成った政府はイメージを刷新しようとして今回の閣僚人事から彼の姿を消し、首をすげ替えるだけで「過去は過去の事」として増税路線へのシフトを敷くのに精一杯だ。

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 震災復興財源として消費税をアップする事で原発事故被害による地域復興の資金にもしようと企んでいるのである。何故、事故を起こした一企業の尻拭いを国民が支払わなければならないのか国民は不信感の塊になって政府を観ている。莫大な費用が居るのは分かるが、せめて政府が支援するとすれば復興債を発行し、それを買ってくれた相手に利息を付けて後年に返済して行くとするのなら借金という形で税金を使うのだから用途も明確に成り責任の所在もハッキリする。それを消費税で置き換えしようとすれば毎年の税収になり用途も使用範囲も曖昧になってしまう。下手をすれば未来永劫、重税に悩まされ続け、国民は労働意欲を削がれ、国は活性化せず景気も悪くなって行き、国力は斜陽化するだけである。

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 そういう事に成らないように政府機関を上手く運転する政治家を国民は熱望しているのに、役不足の役者ばかりで国民は仕方なく自分達の選んだ政治家の中から一寸はましと想える人物に注目するだけである。それが果たして上手く行くかどうかは支援する人々の利益になるかどうかで人気が決まって行く。まるで芸能人の人気投票である。落ちて行く人は忘れ去られ、壇上に上がって「我こそは」という政治家に期待する。しかし期待は毎回裏切られる。これが日本の現実なのである。それを見極めている政治家は居直って金の成る木を探し求め、消費税をアップする事が自分や官僚の利益に直結する方策だと思い込んでいる。それよりも国民の労働意欲をアップさせる政策と場を作る事こそ政治家としての仕事であるのに自分の保身ばかり考える政治家しか居ないのだ。

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 それは国民にとって不幸な現実である。自分で選んだという負い目があるから強い事も言えない国民は、誰かが救世主となってくれるだろうという淡い期待しか持てないのだ。こういう事をボヤキ続ける自分自身、嫌になって来る。そういうお前は今何が出来るのかと問われて即座に「今やっている府立高校の耐震補強工事を無事完了させる事」としか言えないのが口惜しい。しかし、ボクは政治家では無い。それを選ぶ一国民に過ぎないのだ。だからこそ被害者の気持ちがよく分かるのである。それなのに完成間近な耐震補強工事現場で、まるで原発事故で無責任な対応しかとれない東電と同じような施工業者を監督指導せざるを得ないのである。というのは先日、大事故に成り兼ねない事故を起こしながら監理者であるボクにも学校にも知らせなかった事件が発生してしまったのだ。(つづく)

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