がんは感謝すべき細胞です。

2007/08/22(水)17:04

「無菌化社会」への警鐘

「ワーテルローの戦い」で、イギリス・オランダの連合軍とプロイセン軍は、ナポレオン1世が率いるフランス軍を打ち破りました この知らせの一報を誰よりも早く知ったネイサン・マイヤー・ロスチャイルドは、ロンドン証券取引所に向けて「ナポレオン軍勝利した」とのメッセージを付けて、伝書鳩を放ちました。 翌朝、証券取引所は、「ナポレオン軍が勝利して、イギリス軍が負けた」という知らせで、誰もが捨て値で株を売りに出しました。 「イギリス・オランダ連合軍が勝った」と知っているロスチャイルドは、ひとり、売りに出た全部の株を買いまくりました。 その日の取引が終了したとき、彼は取引所に上場されている全株の62%を所有していました。                  ☆ 「白い恋人」を製造・販売している石屋製菓は、自社の「賞味期限改竄」を内部告発され、製造ラインは停止し、営業・販売活動も自粛しています。 杜撰な品質・衛生管理が次々に発覚し、市場に出回っていた商品は、返品されてきています。 この危機に、北洋銀行が三井住友銀行と協調して、同社に10億円の支援融資を行いました。 その2日後、北洋銀行は、同行の島田俊平常務を石屋製菓の次期社長として送り込むこととなりました。 確かな「情報」さえ持っていれば、「安い買い物」ができるのは、古今東西、不変です。 この北洋銀行は、破産させられた「北海道拓殖銀行」の資産を継承した銀行で、まさに「棚から牡丹餅」で膨れ上がった会社です。 前置きが長くなってしまいました。 8月20日の北海道新聞夕刊の記事によりますと、島田次期社長は、新聞記者の取材に対し、 「信頼回復に向け、早期に食品衛生管理システムHACCO(ハサップ)を取得したい」と述べています。 同記事には「全国菓子工業組合連合会によると、少なくとも全国で七社がHACCP認定を受けている」とあります。 HACCPとは、アメリカ合衆国での宇宙食開発の中から生まれ以来、一般食品にまで広がり、究極の食品衛生管理システムとして世界に急激に普及しています。 日本では、病原菌大腸菌0157事件を契機に、食中毒事件を防止する有力な手段として導入されるようになりました。 このHACCPは、食品の原料から、加工、流通、消費まで、それぞれの過程で、抗生物質や殺菌剤、塩素などで徹底した殺菌と消毒が実施され、不自然な「無菌状態」が作られます。 つまり、食品の中に、更なる抗生物質・殺虫剤・消毒塩素という「毒素」が加わることになります。  「賞味期限の改竄」は、違法ですが、 HASCCによる「毒素の追加混入」は、合法です。 私は原則として「加工食品」は選択しませんが、 「白い恋人」の美味さに魅了された経験があり、 「毒素の追加混入」よりも「賞味期限の改竄」を選び、現状の「白い恋人」を支持します。   更には、人間は、寄生虫や細菌を体内に住んでいただき、お互いの健康を維持して共生してきました。 「現在、日本の30%以上が、アトピー性皮膚炎、気管支喘息や花粉症といったアレルギー疾患に悩まされているという。 しかし、これらの病気は30年前の日本にはほとんど見られなかったものだ。 回虫を駆除した約30年前から日本人にこれらの病気が急増してきたのは、回虫が人体でアレルギー反応を抑えていた証拠だ。これは私の研究でも明らかになっている。 回虫を体の中から追い出した日本人は、今度は自分たちの体を守っている‘共生菌‘を排除し始めた。 そして最近は、自分たちが出した汗や臭いまでも消しにかかってきた。 自分たちの‘息づかい‘まで気にするようになってきたのだ。 もはや、日本人は正常な‘生き物‘ではなくなってきているようだ」  日本経済新聞平成11年1月18日、東京医科歯科大学教授藤田こう一郎 から引用 「現代の文明が過剰な清潔志向を生み、それが現代人の身体的および精神的な衰弱を導いている。 その一例として過剰な清潔志向が、雑菌や寄生虫がいるからこそ成立していた人体の免疫システムを崩している」   同新聞記事の藤田教授 から引用 同教授は「無菌化社会」に警鐘を鳴らしています。 現在「白い恋人」は、「灰色の恋人」となってしまいました。 「乗っ取られ」て「HACCP取得」後は、これが「ドス黒い恋人」になることは、間違いありません。 確か、ロスチャイルドは「赤い盾」でしたから、 「黒」よりも「赤」のほうが、もっと「不自然」で、「資本の論理」に適うのでしょうか。 「無金化社会」は無理としても、 「資本の論理」を超越して「健康の論理」に忠実な社会にならなければなりません。

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