東京工業大学の矢野眞和先生がとても面白いレポートを書かれていたので、ちょっと引用する。「日本の学校は、効率的に編成された「工場」のようであり、日本の工場は、創意工夫の溢れた「教室」のようである。」(『カレッジマネジメント』118号 34p リクルート)なるほど。矢野先生のお話は直接お伺いすると、なかなか楽しく、私たちが意味とか文脈とか、いわゆる「文系」的なあれこれでどろどろとなってしまうところを、明快に、ばっさりとモデル化・図式化して論じられることが多い。矢野先生によると、学校の工場モデルのあとにくるのは、ふたつの方向性だという。ちょっと長くなるが、さらに引用する「一つは、病院モデルである。ケア、癒し、こころ、などが教育論議の焦点になっている状況からすると、学校の病院化は着実に進行しているように思われる。いま一つは、工房モデルである。工房は、美術家・工芸家などの仕事場(アトリエ)だが、さまざまな作品を共同で創出する空間だといってよいだろう。はやり言葉でいえば、コラボレーション企画の空間である。創意工夫の溢れた教室は工房的である。」(引用、同上)なるほど、と改めて思う。
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最終更新日
2003年01月14日 15時00分27秒
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