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アメリカ・ロサンゼルス幼稚園情報 [すいか幼稚園]

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イルカセラピー 最終レポート 前編

Internship at Panama City Beach
Water Planet (http://www.waterplanetusa.com/)
Week 4 (July 23-July 31)

ついにインターンシップの最終週。

私たちインターン生はまもなくやってくるお互いの別れを惜しみ始めながらも、今月最大の取り組みに期待をしていました。その取り組みとは、Serenity Program (http://www.waterplanetusa.com/programneeds.htm) です。先週は、予定されていたHarmony Program (http://www.waterplanetusa.com/harmony.htm)が残念なことにキャンセルされてしまったけれど、今週のSerenity Programは予定通り実行されました。両プログラムの内容はほぼ同じ。

大まかな時間の流れとして、午前中の海でのイルカと泳ぐ経験に加えて、午後からのExpressive Art (Physical Therapy やOccupational Therapyの技術を使ってのアート制作)、Music Therapy、Massage Therapy、そしてWatsuと呼ばれる水中での指圧マッサージがあります。では両プログラムの違いは何かというと、それはプログラムを受ける対象者です。Harmony では主に精神的障害児を対象にしているのに対し、Serenityでは主に身体的障害児を対象としています。

今週のSerenity Programに参加したのは、Cerebral palsy (CP: 脳性麻痺)を持つ2歳9ヶ月の女の子(以下V)です。CPは、何らかの原因による脳の損傷によって引き起こされる運動機能の障害です。

Vの場合は主に右半身に障害が見られ、右手はほぼ硬直状態、刺激を与えることによって手の平を開きますが、物を掴むことは難しいようでした。

また、Vは一人で歩くことができません。特に、彼女の右足首は少し曲がった状態で硬直しており、いつも矯正サポーターを持参していました。

さらに、彼女は首の筋肉も弱いようで、いつもどこかに首をもたれかけています。

また同時に、Vには言語発達の遅れも見られました。一緒に来た母親(スペイン語のみ)の話すことは理解していますが、それに対しての返答は主に指差しと顔の表情、そして「あー」という発声のみ。

しかし簡単な単語(例えば”AGUA”: waterや”MAS”: moreなど)は聞き取れる程度に発音していました。ちなみに海で泳いだ経験はありません。

初日はプールでの導入。母子ともに水に慣れること、また、担当のPhysical Therapistが、その子の呼吸レベルや水泳能力を診断し、身体状態に合った浮き輪や重りなどを決めることが目的です。Vは3歳だけれども体重が23パウンドしかなく体が大変小さいため、腹部に2重のサポーターを巻きつけてやっと子供用浮き輪にぴったりはまりました。

また、Vが水中で直立できるように、足首に1パウンドずつ重りを付けることになりました。この日Vは、母親から引き離されただけでなく、見知らぬ人に囲まれ、自分の体にあれこれと巻きつけられるのが気に入らず、ずっと大声で泣いていました。


続く・・・


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