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カテゴリ:研究・教育関連
22日正午が,岩手大で開かれる日本地理学会秋季学術大会のJ-stageのエントリー締め切りである.で,ギリギリになって学生と発表要旨の調整をしていたのですが(苦笑),その過程で意外な大変更に気がつきました.
発表資格の確認をしていたところ,「発表者(連名発表の場合は第1発表者および口頭発表者)は,日本地理学会もしくは東北地理学会の会員に限ります」と書かれておりました.つまり,第一著者も口頭発表者(ポスターの場合は説明責任者)も両方が学会員ではないと行けないということになっていることに気がつきました.あわてて集会専門委員会の先生にも確認をしたのですが,そういうことになったということでした.略記の際に○○ほか(2008)と第一著者のみになることから,会員の権利確保と言うことで制限を厳しくしたということだそうです. これまでは ○○・△△の連名で,第二著者の△△を口頭発表(説明責任者)にしておけば,△△が学会員であれば,○○が学会員ではなくてもエントリー可能だったんです.もう少し具体的に言うと,卒論や修論でなかなかがんばった仕事をしてくれた学生が,就職してしまって研究業界に残らない(学会員にはならない)状態でも,指導教員を第二著者にしておけば,学生を筆頭著者にして発表してあげることができたんです. さすがに,学術大会で一回ポスターセッションをさせる為に1万2000円もの会費を払わせるのは気が引けます.かといって,学生の仕事なのに自分が第一著者になるのは研究者倫理に反します. このままだと,がんばってくれた卒論生や修論生の仕事が埋もれていくことになってしまうのかなぁ...と.学会にとっては「会員の権利保護」になるかもしれないけど,学界にとっては在野で地理に意識を持ってくれる人を減らすことになってしまわないかなぁとも思います.学生の教育効果も下がるような気がするし....もったいないなぁ・・・・ #今回は卒業生が「学会に入ります」と言ってくれたので良かったのですが. #多分,現状が続くなら地理学会を回避して,JPGUで発表することにするんだろうなぁ・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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アスパラガスさん
初めまして でしょうか.ログが流れたので,どちらの方か分からないのですが,地理学関係者でいらっしゃいます? 地理学では,自然地理は単著主義ではないのですが,人文地理は単著主義ですね.単著主義は学生に対する無責任にもつながるのではないかと思うところもありますが,一方で自主性を尊重すると言うことでしょうか. あ,日本地理学会は「投稿料制度」を取っていないので,投稿論文ももちろん筆頭著者が学会員であることが必要です.会員資格が入らない雑誌でなんとか投稿まで持って行くぞ~! (2008.07.24 08:25:49) |