216696 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

やさしい未来

やさしい未来

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

引地達也

引地達也

Calendar

Rakuten Card

Favorite Blog

出産に体を張れ(オ… New! hoshiochiさん

カーラ・ボノフ 『… an-daleさん

シャローム大学校 … シャローム大学さん
オレンジ進行中 orangepage_sugiさん
知的漫遊紀行 Ryu-chan6708さん

Comments

コメントに書き込みはありません。

Freepage List

Headline News

2024.04.24
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類

公民館で生涯学習を推進する専門家が好事例として挙げるのが沖縄県那覇市の若狭公民館である。この度行われたシンポジウムで、その仕掛け人である宮城潤さんは公民館が「多様な人を包括する」役割をキーポイントとして提示した。障がい者の生涯学習の場として注目している公民館だが、「誰でも受け入れる」基本方針からすれば、選ぶよりも「包括する」ほうがスムーズな学びの場ができるのかもしれない。宮城さんの取り組みからは、共生社会にあるべき公民館の姿が見えてくる。宮崎さんは、昨今の公民館を取り巻く状況として全国的に「格差の拡大」「在留外国人と地域住民とのあつれき」「独居高齢者の見守り」等が目立ってきた中で、多種の問題を抱えていることを報告し、この現実を踏まえた上で公民館の役割は「地域課題(必要課題)×魅力(要求課題)」であり、「課題解決と価値創造は近似値」との考えを示した。

 

特にコロナ禍で見えてきた課題としては失った「場」「機会」「生活」に目を向けたことが発見につながったという、シングルマザーに食品の提供する催し等では、従来型の地縁コミュニティは把握していなかったシングルマザーや在住外国人に光を当てることができた。ネパールの人とのお正月イベントでは4月のお正月を楽しむことを知り、お互いが名前を呼べる関係になった。多種多様な方の思いや特性を活かした協働事業の成果は地域の財産となる。つながりはやがてしがらみを生む可能性もあり、しがらみが一元的・排他的アイデンティティを伴うことに注意し、より広いつながりのコミュニティが必要と強調した。また多文化共生の取り組みである「ユーチュー部」は撮影した動画を編集し発信するが、それは社会的不利におかれる自分たちを「記録するツール」とするのがもうひとつのテーマだという。

 

コロナ禍での食糧支援では、その現場でおしゃべりが発生する。「外国人対象コロナセミナー」「グローバルパラソル市民会議」も実施。生活困窮者が犯罪に加担する側になるとの情報から、孤立させずに、公民館が「関わり合えるのは大きい」(宮城さん)という。この交流により、ネパールの人が献血を行う流れもできた。宮城さんは「講座やイベントはゴールではない。ありたい姿に向けてのプロセスが重要」とし、生涯学習について「学びとは、実際生活に即した取組を行う中での学び、意図する学びと意図しない学びがあり、意図しない学びに対しても意識的である必要がある」と話す。生涯学習の拠点施設は、ソフト(学習プログラム)ではなく、OS(主体的な活動が起こりやすい環境)を作るのが使命だとの考えだ。「多様な主体と協働し、つながり(かかわり)が薄い人の存在を顕在化する(旗を立てる)ことで、想像力を刺激する」(同)。

 

若狭公民館には、公民館を地域住民の身近な存在にしようとする全国からの視察も多い。宮城さんは「私のところに見に来て『やってみたい』と言うが、やった人はほとんどいない。小さくでも何かできる。できないと思い込んでいないですか」と問いかける。一方で全国が注目する公民館でも、宮城さんは「情報発信はめちゃめちゃしている。知らないと、ここに相談してよい、とはならない」と、発信を怠らない姿勢を強調する。「問題意識を持っていそうだな、と、ここだったらいける、となると、なんか実現できそうなことが寄ってくる。発信していると、ここなら寄ってくる、で広がってくる」。最後に「私は今、頑張らないをやっている。頑張らないけどあきらめない。時間がかかるけれども、頑張らないで取り組んでいるので、0.5歩ずつでも、取り組んでいただきたい」と締めくくった。

 

――――――――――――――――――――――

 

学びで君が花開く! 要支援者のための学びの場「みんなの大学校」

一般社団法人みんなの大学校 (minnano-daigaku.net)

 

当事者中心の発信サイト「ケアメディア」

https://www.caremedia-site.com/

 

引地達也の公式ブログ「やさしい未来」はこちら

http://plaza.rakuten.co.jp/kesennumasen/

 

ニュース屋台村

http://www.newsyataimura.com/

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

執筆者紹介 引地達也(ひきちたつや)仙台市出身。みんなの大学校学長、博士(新聞学)、一般社団法人みんなの大学校代表理事、一般財団法人発達支援研究所客員研究員。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

意見・感想・質問・相談等 ⇒ Hikichi.shalom@gmail.com

(毎週水曜日発行)ジャーナリスティックなやさしい未来

発行:引地達也






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.04.24 00:25:45
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.