幼稚園のお迎えに行くと、先生がニコニコしながら教えてくれた。
「今日、ちいちゃん、すごくカワイイこと言ったんですよ」 「え?なんだろう…」 先生のお話によると、お弁当を食べながら、ちいのお友達が、 「先生のおなかの中には、赤ちゃんいるの??」 と、聞いてきた。←若いお嬢さんに、幼稚園児は容赦ない(笑)?! するとちいが 「ううん。まだいないよ。先生、おなかぺったんこだもん。 まだね、先生の赤ちゃんは、先生を探しているところなの。」 と言い出したらしい。 そして 「ちいはね、ゆるると一緒にママをみつけたのね。 で、ゆるるは早く会いにいくっていったんだけど ちいは、ちょっとゆっくりしてからいくっていったの。
だから、ゆるるはお兄ちゃんなの。」 確かにこの話、ゆるるもしていた。ちいはひょっとしたら ゆるるのお話を覚えていて、先生やお友達に話したのかもしれない。 でも先生は、とてもかわいいなぁって思ってくださって 「いつか私をみつけてくれるんですかねぇ~ でもその前に結婚できなくちゃね(笑)。」 なんて笑いながら話してくださった。 30数年前(と、ここは明確な年齢を避ける)の今日、 私も母を見つけ、母の元に生まれてきた。 きっと、ほかの選択肢もあったはずだ。 でも、この選択、間違いじゃなかった。 無償の愛をたくさんもらって、私はこうして生きてきた。 母に恩返しは、一生かかったってできやしない。 それだけ私は母に愛され、育てられてきた。 だから、私は、今度は私を選んでくれたちいとゆるるに 無償の愛をいっぱいいっぱい注いで、これからも暮らしていきたい。 思えばずいぶん歳をとったものだ。 でも、今の自分は、今までで一番幸せだと思う。 欲張りだけど、そんな風にずっと言えたらいいな。 お母さん、ありがとう。 |