カテゴリ:読書記録
著者【 宮西真冬 】の『 誰かが見ている 』を読み終えたので、記録も兼ねて紹介します。
現在、この著者の wiki は、ちゃんと作成されていないので、 上のリンクからは【 講談社 Book 倶楽部 】における、本作の特集ページに飛びます。 第52回メフィスト賞受賞作であり、この著者の【 デビュー作 】である本作は、 応募先にメフィスト賞を選んだ理由が【 辻村深月 】先生がデビューされた賞だったから、と言うだけあって、かなり独特な雰囲気の作品でした。
そもそも【 心理サスペンス 】に分類されるらしく、狭義には【 ミステリー 】と言えなくもないというくらいの認識になりますが、 いわゆる【 イヤミス 】としては、演出と構成の妙、読み易さを兼ね備えつつ、最後には【 感動的な結末 】を迎える、後期【 湊かなえ 】を彷彿とさせる作風ですね。 ( 因みに、後期【 湊かなえ 】とは、勝手に言っているだけで、中期かもしれませんが、 つまり、必ずしも【 読んだ後にイヤな気持ちが残る 】訳ではなく、 寧ろ【 真相を知って涙し( 場合によっては )勇気を貰える 】ような、 序盤・中盤こそ【 イヤミス 】なのですが、 最後まで読むと、そうとも言い切れない、という系統の作品群のことを指しています。) ともかく、本作の感想を三言くらいで言えば、 最初の方こそ、あまり興味を持てずに何となく読んでいましたが、なにぶん読み易いということもあり、ページを捲る手が止まらず、 それぞれの登場人物の立場が少しずつ分かってきた頃からは、一体、どういう風に決着がつくのか気になり、興奮と共に読み進め、 最終的には、涙を拭う為に、何度も読むのを休止せざるを得ないほど感動し、読み終わる頃には、とても【 スッキリ 】した気持ちになれました。 それは、勿論、単に【 ミステリー 】を読んだ後の、真相が分かったことに対する【 スッキリ 】もあるのですが、それだけではなく、 今まで理解できなかった、登場人物たちの気持ちが、全て腑に落ちたような、 単なる事件の解決ではない、小説の【 完全解決 】を見せられたような、そんな感覚です。 本格的な推理を楽しむタイプの【 ミステリー 】をお求めの方には、向かないとは思いますが、 そもそも【 ミステリー 】自体、あまり読まないという人にも、 誰にでも、特に、二十代〜三十代くらいの方には、是非、オススメします。 きっと、面白く、そして、過酷な世の中を生き抜いていく上で、為にもなるかもしれませんよ?
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Last updated
2017.10.06 21:07:39
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