基板コレクターの黄昏

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2004年08月13日
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レネゲード1
↑このタイトルを見て、あの熱血硬派くにお君だと分かる人は少ない…

熱血硬派くにお君というゲームほど、当時のゲームセンターの雰囲気を上手く表現しているタイトルはないという言葉に異論はあるまい。ゲームセンターが未だゲーセンと呼ばれ、漢の熱気に包まれていた80年代…テクノスから出されたこの熱血硬派くにお君は、今なら一時代古いバンカラな雰囲気に溢れたレトロ調が、そのままゲーセンの雰囲気であったと話しても、最近のアミューズメントセンターしか知らない世代にとっては全く信じられない世界観だろう。

白の学ランに、男にしか分からない男の意地を賭けた喧嘩の世界。当時のゲーセンも常に他のプレイヤーとの牽制に明け暮れて、目が合った合わないで、くにお君の世界に突入したものだった。薄暗いゲーセンの壁にはスプレー缶で暴走族の落書きが咲き乱れ、ぶつけることの出来ない感情の捌け口として開けられた壁の穴は生々しくその葛藤の激しさを物語っていた。両替機にはぶっといチェーンが絡んで、その横にはパンチパーマのいかついチンピラのような兄さんが控えていた。そんなノワールな世界も今では明るい蛍光灯と清楚な店員スタッフ、プリクラに群がる若い女性達の華やかな雰囲気に取って変わられると共にいつの間にか昔のゲーセンを知る世代との交代が進んでしまった。

とはいえ、ゲーセンに行っていた人間が皆暴れん坊だったわけではない。いつもはおとなしい私のような男でも、時には大乱闘を巻き起こして暴れまわり、溜まったストレスを解消したいなんて考えたところで、そんなこと中々出来るものでもないのが正直なところだ。そんな時にこのくにお君が登場した。所狭しと暴れてくれる、ブラウン管の白ラン野郎、くにお君が登場したのである。ケンカケンカの連続で、エキサイティングなゲームだったのだ。

そんなくにお君が海外へと渡っていた…。そう聞いた時、くにお君の世界を知る人はどう思うだろう?え?海外へ渡ったと言っても単に海外版というだけだろう?!そう考えるかもしれない。

普通、国内版と海外版の違いというのは、タイトルやゲーム内の説明が日本語の変わりに英語表記になっているという程度で、ゲームそのものについては全く同じである。時々、先日紹介したサイコソルジャーのようにBGMを変えたり、海外版の方が難易度が高いという程度の差こそあれ、ゲームの持つ雰囲気、世界観まで変えてしまうという事はない。なぜならそこまで変えるという事はゲームそのものが別物になる危険性があるからである。

実際、この「熱血硬派くにお君」の海外版は、オープニング画面だけ見ても全くあのくにお君だとは思えない。暗いダークグリーンのすさんだゴミ溜のような壁面に浮かび上がる「RENEGADE」の文字…辞書を引けばその意味は「反逆者」と出ている。反逆者…一体何に対して反逆しているのか…くにお君の世界は男の友情の世界だったはずなのに…。

レネゲード2
↑あの山の手線は、舞台をNYの地下鉄に変えた!更に過激なバトルが展開される!

一面目…そこに現れるのは、NYの地下鉄か…当時ニューヨーク・マンハッタンの地下鉄は酷い落書きが施された車両が、その治安の悪さを物語っていた。今でこそ綺麗な車両に取って変わられたが、あの当時のNYの地下鉄は将にこの一面目の世界だったのだろう…。そこに登場するくにお君…角刈りのバッチリ決まった学ラン姿から、茶髪のリーゼント(アイパー?)に革のベストにはだけた胸がアメリカン・アウトローを髣髴とさせる。敵もアロハのスキンヘッド、ギャングの構成員に、BOSSである。ギャング団の抗争のような雰囲気だ…。しかし、このラインナップも、基本構成、敵の攻撃アルゴリズムはオリジナルの熱血硬派くにお君と同じである。BOSSの攻略もそのまま日本版が使える。しかし、「りき」がこんなにワルになってしまうとは…アメリカというところは全てを変えてしまうものなのか?!

レネゲード3
↑世界は将にあのマッドマックス?!しんじのこの変わりようを見てやってくれ!
 しかし、海外にも竹槍マフラーってあるのだろうか?!

さて、「りき」ならぬ敵のBOSSにヤキを入れた後は、ロードウォーリアー(暴走族)との乱闘である。これも、オリジナル国内版と同じ構成だが、登場人物が全く違っている。あの「しんじ」はなんともパンクなそのまんまのワルになり代わっている。これはまるでマッドマックスの世界だ。かなり意識しているに違いない…アメリカ人に言わせると暴走族というのはこうでなくってはいけないらしい…しかし、凄い圧力だ(笑)一体くにお君は何の為に闘っているのだろう…何に反逆しているのか?!

「しんじ」ならぬこれまたBOSSにヤキを入れた後の三面目…ここは例のバトルオブネオン街の世界である。「みすず」は不良少女の代名詞だったけれど、そのみすずはなんとアナーキーな女子プロ崩れのヘッドになっている。敵の不良少女達もかなり気合の入ったファイターへと成長した。武器も鉄カバンを釘バットに持ち替える。チェーンもより「太く」なっている(笑)しかも、この格好を見てくれ!ネオン街にたむろする不良少女ではなく完全な戦闘集団であり、より世間にスレた感じが色濃く出ているではないか。そんな「みすず」ならぬBOSSにヤキを入れて、さぁ決戦の地…マフィアの本丸へと突入だ!

レネゲード4
↑みすずのケバイ化粧は相も変わらずだが、鉄カバンを釘バットに持ち替えるなんてより戦闘色が濃くなっている。
 皆ケバケバのアメリカンの悪ギャルだ(笑)

四面目は鉄砲玉の宿命の巻である(笑)
ゲーム開始と同時に目に入る、日焼けのしたチンピラ軍団…否、これは黒人のマフィア構成員と見たほうがいいだろう。オリジナルと比べると実に粘りがある…しぶとい…なかなか倒せないので、時間との戦いとなる。しかし焦ると一撃必殺のドス攻撃にさらされる。慎重に慎重にヤキを入れなくてはならない…。特に最後の一人が硬い…殴っても殴っても立ち上がる…胸倉をつかんで膝蹴りをかまし、背負い投げでダメージを与える…これを4度か5度繰り返してやっとノビるのである。しかし、これで戦いは終わりではない…。

レネゲード5
↑ドスを片手に一撃必殺の攻撃を繰り出すシャネルズ???粘りと硬さは天下一品だ!時間との闘いでもある。

「サブ」との対決である。このサブだけは国内版と同じではないか?!と思うが、シャツの色がちょっと違う…。オリジナルはエンジ色の渋いシャツだが、こっちのサブはド派手な赤シャツである(笑)しかし、室内には神棚が飾られていたり、将に日本版と全く同じなので、ここは将にジャパニーズ・ヤクザの海外拠点だということが分かる。つまり、サプだけは、ほぼオリジナルのままなのだ。という事は、この最後の対決は因縁の対決である事がわかる。しかし、何故故にはるか海外にまでこのサブにヤキを入れにいかなくてはならないのだろうか?!

その答えは、このサブにヤキを入れることで得られる。日本版とは完全に違うエンディングが待ち受けているのである!!!

日本版ではやられっぱなしのヒロシとの友情の為に、一生懸命ケンカをしてきた。そして、ヤクザの組長であるサブにまでヤキを入れた後は、事務所の前に集まった仲間の円陣の中で、ヒロシとの友情の握手を交わすというものだ。全く、色気を感じさせないこの一貫した硬派な内容に、プレイした後の爽快感、男としての満足感をじっくりとかみ締めたものだった。

しかし、この海外版、否、海外へ渡ったくにお君が、そんなにまでして闘いを挑まねばならなかった理由は、どこにあったのか…。サブにヤキを入れ、事務所前に出てみると、そこには…なんと…!!!!!!

レネゲード6
↑神棚、縦書きの信条書など、将にここはジャパニーズ・ヤクザの本拠地である。ブラックレインの世界だ(笑)
 ここで、海外に進出したサブにヤキを入れれば、待ち受ける衝撃のエンディング!それは!!!

この衝撃のエンディングは是非、ご自身で確かめていただきたいと思う。(近々エンディングシーンもアップします!!)

このタイトルもエミュレーターに対応している。基板も海外では比較的見かけることが出来る。価格的には$50程度だろう。日本国内では1万円前後、送料やドル円の換算率を考えると国内で買っても海外で購入しても同じであると思う。

しかし、何故テクノスはあの男の世界を海外へそのまま輸出せず、ここまで内容を変更して送り出したのか?しかし、考えてみれば、この世界観は日本人のみ理解できる世界ではないのかと思う。であるが故、輸入元のタイトーアメリカは内容の変更を要請したのかもしれない。そして、背景を変えるだけで、これほど雰囲気が変わるゲームというものもないのではないだろうか?そして、改めてこの海外版熱血硬派くにお君をプレイする我々にとっては、完全なる続編として気持ちも新たにプレイを新鮮なものに感じさせてくれることも、このゲームがそれだけの奥行きを持ったすばらしい作品であることの裏返しなのだと思う。

改めて、オリジナル日本版「熱血硬派くにお君」と合わせて、海外版「レネゲード」を通して遊んでみていただきたいと思います。おもしろいぞーーー(^^)







最終更新日  2012年04月15日 08時38分18秒
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