時と場合に夜

2005/06/17(金)00:06

生活保護は繰り返す

社会の底辺から(31)

今日は懐かしい顔に再開したと思ったら、 最も聞きたくない言葉を聞いてしまいました。 27歳女性、4人の子持ち。 昨年12月に再婚を期に生活保護から自立した人でした。 「元気でやってる?」の問いかけに 「保護を受けたい…」との答え。 聞けば夫が覚せい剤使用・所持の現行犯で逮捕されたとのこと。 残されたのは小学校1年生から生後5か月までの子と彼女。 やれやれ。 最初に結婚した男性は、小遣い欲しさにひったくりを重ね、逮捕。 服役中に離婚し、再婚した相手が覚せい剤で逮捕。 僕はこれまで仕事を通じて数多くの不幸な家庭を見てきましたが、 彼らに共通するのは「同じことを繰り返す」ことです。 彼女のように犯罪者ばかりと結婚し離婚を繰り返す人、 酒に溺れ立ち直り、また溺れていく人、 パチンコが原因で自己破産し、それでもまだ借金を繰り返す人、 何度も日本人にだまされて子供だけ増えるフィリピン人… 本人の怠惰だけではありません。 離婚する夫婦は、どちらかの親が離婚している確立がものすごく高い。 ついでに言うとその兄弟も離婚している場合が多い。 こんなことを書いていると批判を受けるかもしれないけれど きれいごとでは済まされないので続けます。 母親に知的障害がある場合は、子に遺伝します。 その子がまた知的障害の子を産むんです。 僕らは生活保護の申請を受けると、その人が生まれてからの生活歴を調べ、 親、兄弟、子供の居場所を調べ、現在どのような生活をしているか調査します。 判明した親族には手紙を出し、扶養を依頼します。 その過程で明るみになるのが先ほど書いた「繰り返し」なんですね。 親の人生そっくりな人生を大抵は歩みます。 それがまともな人生なら結構なのですが、似てくるのは借金や離婚、犯罪といった部分です。 知的障害の家系は圧巻でした。驚きながらも納得しました。 もし家柄に上流、中流、下流という階級をつけたとしたら、 彼らは永遠に下流家庭から脱出できないのです。 逆に中流家庭が下流家庭に落ちることもないのです。 仮に上流家庭にいた人が事業に失敗して借金を抱えたとしても、 心が豊かな人たちであれば、下流家庭になることはないでしょう。 普通の人は生活保護にならない。そうなる人はなるべく環境が生まれたときからすでにある。 僕が生活保護の仕事を通じて得た哲学です。 反論もあるでしょうが、これは経験則なんです。 ものすごく問題発言ですね。 しばらくしたら日記から削除するかもしれません。 でも一度でいいから世間に叫んでみたかったんだぁ、このこと。

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