サッカーと野鳥と音楽　Ｋｉｃｋ！Ｆｌｙ！Ｓｉｎｇ！

　西が丘サッカー場は東京都北区にある
日本で唯一の国立サッカー専用スタジアム。

　サッカー専用であるため、ピッチの周りに
陸上用のトラックは存在しない。その上
収容人数は１万人に満たないため
その臨場感は日本でも随一といえるだろう。
一番後ろに座っても充分観やすい。
屋根が無いので、雨の日はズブ濡れになるが・・・。

　その昔、現日本代表監督のジーコが
選手として住友金属に入部し
西が丘で試合をするというので足を運んだ。
１９９１年の冬だったと記憶している。
あのブラジル代表の黄金期を支えたジーコを
初めて生で観た。平日の夜だったが
私と同じ気持ちで集まったコアなサッカー・ファンで
スタンドは予想以上に埋まっていた。
寒さを吹き飛ばすくらい熱い夜だった。

　それ以前に、西が丘で行われた
日本サッカー史上に残る試合があった。

　１９８５年キリンカップ。
メキシコＷ杯出場を目指す日本代表と
その年の天皇杯を制した読売クラブが激突したのだ。

　そんな試合「観たくない」という関係者もいたそうだ。
選手だって「やりたくない」と思ったかもしれない。
いや、「やりづらい」の方が正確か。

　日本代表に選出されている読売クラブの選手は
加藤久、松木安太郎、都並敏史の３人。
強化というテーマを考えれば、日本代表として
プレーするのが理想だったが
結局３人は所属する読売クラブを選んだ。

　試合開始前にキャプテン同士が握手を交わす。
日本代表は木村和司、読売クラブは松木安太郎。
にこやかな表情とは裏腹に、どちらにも
負けられないという意地があった。

　さらに因縁深いのは前年の日本リーグ得点王
戸塚哲也だった。戸塚は１９８２年を最後に日本代表を
辞退していた。理由は読売クラブの方がレベルが高く
代表に召集されている間、レギュラーを奪われることを
危惧したものだったらしい。

（本当のところ、どうだったんだろう？
あのときに聞けばよかったなぁ）

　無理もない。当時の読売クラブには
ラモス、ジョージ与那城といったブラジル人が所属し
ドリブルとパスで変幻自在なサッカーを展開。
１９８３年には初の日本リーグ制覇を成し遂げていた。
企業チームではなく、クラブ・チームとしての快挙だった。

　その戸塚哲也が日本代表との試合で
燃えないはずがなかった。試合残り時間１５分を切り
与那城からのパスを受けた戸塚がシュートを決める。
これが決勝点となり、読売クラブは日本代表を破った。

　その数ヵ月後、メキシコＷ杯アジア東地区最終予選に
進出した日本代表は、読売クラブから戸塚と
日本人に帰化した与那城を召集した。
当時の森孝慈監督が「日本のために」と説得したのだ。
しかし、韓国の厚い壁に阻まれ敗退を喫した。


　さてさて、今週末に開幕するゴールデン・ウィーク。
初日は４月２９日みどりの日。こんな日に
西が丘で読売クラブ・・・・いや、東京ヴェルディが
試合をするのだ。ずいぶん前置きが長くなったが
見逃すわけにはいかない。対戦相手はコンサドーレ札幌。

　えーと、現在ヴェルディは２連敗中。
もう勝利以外は許されない状況。
勝ってくれよ～。わかってるよね？

「みどりの日」だぞ！



　明日は久々にjohn&debbyさんも一緒だ～。

　　

　ウイニングイレブン最新作、買っちゃった。
ＧＷ、これで寝不足決定的。