テーマ:いまさら、ビートルズ。(617)
カテゴリ:音楽
中学2年生の夏休み。
部屋でラジカセのボリュームを 最大に上げて、何度も繰り返し聴いていた曲が ビートルズの「ゲット・バック」だった。 あのイントロに合わせて、鼓動が高まった。 中学3年生になる前の春休み。 知人のクルマの中で流れていたのは 「ヒア・カムズ・ザ・サン」だった。 この曲の1分50秒過ぎに流れる間奏に 複雑なリズムの手拍子が入る。 知人は相当なビートルズ・マニアだった。 「おい、この手拍子できるか?」 「いえ・・・・できません」 「これ、難しいんだよ」 「そうですね・・・・」 「これができたら一人前のビートルズ・マニアだ」 さっそく家に帰って曲を聴いた。 そして何度も巻き戻しては練習。 流れてくる手拍子に合わせ手を叩く。 完全にマスターするまでに 何日か要した気がする。 今でも、ときどきやってみるが 完璧にできると嬉しいものだ。It’s alright. ビートルズ解散から36年。 ジョン・レノンは1980年、銃弾に倒れ ジョージ・ハリスンも2001年に帰らぬ人となった。 解散後も、アンソロジー・プロジェクトや デジタル・リマスタリングを施したベスト盤「1」や さらに、幻の音源を甦らせた「レット・イット・ビー...ネイキッド」など その当時の最新の技術は、時代を超えて 新しい刺激を創り上げてきた。 その度、熱烈なファンからは賛否両論の声。 私は、ビートルズの楽曲は213曲で完結しており 古い音源はそのままで楽しむべきと感じる。 それでも、東芝EMIがリリースするCDは 聴かずにいられず、結局ライブラリのCDは 増えてしまうのだ。 聴かなければ、文句もいえやしない。 好きだからこそ、触れていたい。 初めてディスクをプレイヤーにセットするときは 複雑な思いが交錯するものだ。 11月に発売されたビートルズの最新作「LOVE」。 ラスベガスで公演されるショーのために ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンと 息子のジャイルズがビートルズの全曲をトラックごとに解体し 別の曲を組み合わせて新たなサウンドを生み出した。 さっそく購入したが、正直なところ期待はしていなかった。 所詮、デジタルの恩恵を受けたツギハギでしかないだろう、と。 しかし、予想を遥かに上回る出来栄えだった。 4人の若者が30年以上前に残した楽曲の素晴らしさを 改めて知ることになったのだ。 2曲目のゲット・バック。 なのに、いきなりア・ハード・デイズ・ナイトのイントロ「ジャーン!」 そしてジ・エンド、ア・デイ・イン・ザ・ライフなどを経て ゲット・バックに突入していく。鳥肌が立った。 「1曲目から3曲目までの間に少なくとも 13曲の断片が確認できた」 「自分でも何を入れたのか覚えていない」 いずれもジャイルズの言葉だ。 グッド・ナイトの伴奏でオクトパス・ガーデン こっそり聞こえるイエローサブマリンの音・・・・。 思わず膝を打つ。 もちろん、ヒア・カムズ・ザ・サンは あの頃マスターした手拍子を マッシュ・アップしながら聴いたのである。 ラスト3曲。ヘイ・ジュードはショート・バージョン。 さらにエンディングをアレンジ。 やっぱり素敵な曲だ。押し寄せるように力が沸く。 そしてサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドの リプライズへ。ラスト1曲の前に、もう一度盛り上がっておくか! という、この曲の使命を忘れていない。 最後は、このアルバム・タイトルに相応しく オール・ユー・ニード・イズ・ラブ(愛こそはすべて)。 マジックのある曲。この曲を聴けば 憎い、嫌い、許さない・・・・そんな感情が もし心の中に芽生えていても、そっと芽を摘んでくれる。 結局、このアルバムの決め手はジョージ・マーティン。 誰よりもビートルズを聴いてきた人である。 実は、このアルバムを作る前から 自宅でリミックスして遊んでいたんじゃないの? ラーメンで例えるなら チャーシューメンに高菜、煮玉子、白髪ネギ そして明太子もトッピング。いわゆる全部乗せ状態。 本来の味がボケてしまったと思ったら 改めて原曲を聴けば良い。 このアルバムはビートルズの入門盤に向いているとは思えない。 でも、たまたま聴いた中学生が これをキッカケにビートルズを好きになっていく可能性は 充分あると思う。あの日の私のように。 HELP! SOMETHING REVOLUTION COME TOGETHER お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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みーんなに愛が沢山ある世の中になりますように…。
良いお年をお迎え下さい。 (2006年12月31日 16時22分56秒)
うむう、こういった企画ものは・・・賛否両論あるところでしょうね。
ウクレレビートルズが面白いかも。 (2006年12月31日 17時25分40秒)
待ってました!
LOVEで締め括るなんざ、今年のペアダさんの胸中になんらかのリンクを感じざるをえません。 ひとつの楽曲の中に何曲もとネタが確認できるか、そんなお遊びとして聴くも良し、自分だったら、どの曲を繋げるか考えながら聴くも良し、とにもかくにも良い音で再現されたこのマジックに身を委ねているだけで幸せです。このアルバム、今年のベストテンの隠れ1位でした。 来年も良い年になりますように。1年間ありがとうございました。 (2006年12月31日 17時44分34秒)
ビートルズの偉大さは永遠に不滅ですね。
(2006年12月31日 18時07分13秒)
ビートルズ世代なボクですが・・
ははっ 当時から音楽はね~ ブラバンやってた割には音痴でね~ フォーク引いてた割には下手っぴでね~ どうぞ良いお年をお迎え下さいね♪ (2006年12月31日 18時14分38秒)
はっ!!Σ(ロ゚|||ノ)ノ
なんか完全にうとくなってますわ。。そんなアルバム出てたのね!! ビートルズ、新しいものはイイってきいてもやっぱり聞こうという気持ちにはならないわ。 う~~ん。。。複雑ですね。 (2006年12月31日 19時40分39秒)
新年あけましておめでとうございますm(__)m
いつもありがとうございますm(__)m 今日は朝から新年早々大入りバタバタでした(@_@) 今年はより良い年になりますように(^ヘ^)v どうぞ本年も宜しくお願いしま~す(^^ゞ (2007年01月01日 18時26分15秒)
ビートルズが偉大なのは多くのカバーに
オイラも先にカバーですから(笑) ビートルズ否定が売りのSexPistolsですら ビートルズ好きのグレンが曲かいてた そういう意味では ここから入っても必ずオリジナルに逝きます (2007年01月02日 07時19分10秒)
☆デヘヘヘラーさん
こちらこそ、いつもお世話様です。 リンク?え?・・・・いや、ないですよぉ。 そうそう、肩の力を抜いて聴いても 良いんですよね。結局は原曲の偉大さを 改めて証明してるんですし。 世界で一番ビートルズの音を知る男に 歯向かえないワケでした。 (2007年01月02日 08時00分01秒)
★hibarichicさん
最近、思い出したかのようにCMが 流れてます。 うん、私も複雑でした。聴くまでは・・・。 あ~、騙されたと思って聴いてみて~。 (2007年01月02日 08時04分21秒)
☆タカさん7777さん
こちらこそ、いつもありがとうございます。 元旦から大忙しとは 今年も期待できそうじゃないですか! お互い、素敵な写真を残していきましょう! (2007年01月02日 08時06分43秒)
★R2号さん
影響されたり、思い入れのある ミュージシャンってわかりますよね。 放っておけないです。 結局はオリジナルに辿り着きます。 聴くたびに、新たな発見があったりします。 (2007年01月02日 08時09分01秒) |
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