本と映画と食事とあひる

2016.04.20
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カテゴリ:読書

朗読CD家紋松本清張作市原悦子朗読
価格:2160円(税込、送料無料)





 最近、聴いたCDです。

松本清張の『家紋』、しかも朗読は市原悦子。

短編集『死の枝』収録。

若い頃、読んで印象に残っていた作品なのですが、

朗読の形で触れると別の怖さがありますね。


実話を元にした作品ならではの

迫力と説得力と恐怖がじわじわとくるものでした。

この小説のもとになった事件、福井県で起こった事件なんですね。

明治39年2月に起きた通称「青ゲット殺人事件」。

雪の降る寒い晩、若い夫婦と赤ん坊のいる家庭に

「本家から来た」と名乗る顔を隠した、怪しい風体の男が訪ねてきます。

「本家で臥せっている病人が会いたいと言っているから、、、、」と

家族を一人一人誘い出して殺害した、という凄惨な事件です。

小説と実際に起こった事件では被害者の人数が違いますし、

(実際は夫の母親も被害者です)

赤ん坊が助かった理由が違いますし、

犯人の装束が違いますが、

大筋は同じです。

都市伝説「赤マント」の元になった事件として有名です。

 なんといっても、本家の職業や雇用形態と人の出入り、

家紋や家庭事情まで知っていた人物が犯人で、

一人一人誘い出し、赤子にまで手を出そうとしたというところが

ものすごく怖いです。

しかも、未解決事件。

 同じ事件を題材にしたものとしてよく名前が出るのが

曾野綾子の「殺人ナイター」ですが、

あちらは小説の途中で挿入される、老人の身の上話として使われていて、

本筋にはかかわってきません。

とても「題材にした」というレベルの話ではないですね。

怖さでいうと

断然、松本清張の方が怖いです。

 曾野綾子は質の高い、恐ろしい小説を書かれる方ですが、

実際の事件を扱ったものは

松本清張の方に軍配を揚げますね。

 ああ、怖かった。

松本清張と市原悦子は、やっぱりすごいです。






こちらはアメリカですが、やはり実在の事件をもとにした映画の仰天顛末
『幸せの行方』の犯人が

(参考資料)ありがとうございます。

オカルト・クロニクルさんのサイト
https://okakuro.org/ao-getto/
松本清張 『死の枝』(新潮文庫)
曽野綾子『曽野綾子作品選集 4』(光風社出版)






最終更新日  2021.04.02 07:42:51
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