論語と算盤(そろばん)
湯島天神には渋沢栄一の菊人形も飾られていた大河ドラマ「青天を衝け」最近、ビジネスの話ばかりで、見るのが面倒になった西郷と大久保もさっさと死んでしまった 死んだよ と風聞で終わらせる主人公の渋沢栄一といえば経済の人なので、しょうがないのですけどこの人は「論語と算盤」という著作でも有名な方ですねちょうどそんな番組もやっていました渋沢は論語・道徳 と 算盤・ビジネス という相容れぬものの調和を説いた欲に任せた詐欺のようなビジネスは早晩、破綻する道徳という手綱で欲をコントロールせよ道徳を基盤とした正しい素性の富は永続化し、社会も継続的に発展すると渋沢は、論語を士魂(武士の精神)、算盤を商才として双方には一致するところもあるとしたその一つが「信用」「論語」「算盤」それぞれには長所と短所があって、相補うようにするのが理想とした「論語」の短所は時代遅れなところ 男尊女卑の風などがまだ残っているし その短所を「算盤」の時代にあった合理的、経済的な考え方から補おうとした渋沢は、女性の教育、社会参加も、人材が2倍に増えるとの合理性から積極的に進めるべきと唱えた「算盤」ビジネスの世界の欠点は、欲に任せた競争社会が極まると、世が二極化して貧富の差が拡大する事強者ばかりが得をする世になり、弱者は自業自得として切り捨てられてしまう 渋沢は500の会社を設立したが、600もの公益的社会事業にも取り組んでいた書経に、対極にあるものの両立を説くものがある・寛容でありながら、厳しい一面がある。・柔和でありながら芯が通っている。・慎重でありながら物事の処理が機敏。・有能でありながら相手を見下さない。・従順でありながら、意思が強い。・直情でありながら、心は暖かい。・大まかでありながら筋は通す。・決断力に富みながら、思慮深い。・行動力がありながら、善悪のけじめは弁えている。一元的な評価でなく、対極にあるものを包含する見方が大事ある意味、不純であるからこそ、社会のより多くの人を取りこぼさず、抱え込むことができるそこには懐の深さ 柔軟性があるそもそも世は矛盾している矛盾の上に成り立っているコロナ禍においても感染予防か、経済かでのバランスのとり方が大事その都度、答えは変化していくもの愚者は一極に偏り、変化に対応できない小判がざくざく という感じの黄葉渋沢栄一がコーランを読んでいたら面白かったのにコーランには商法のようなところにまで言が及び、喜捨についてまでも述べられているとか変わったところでは、利子を取るのを否定していたようなどこぞの財閥にとっては不都合な話ですね