瀬尾まいこ「強運の持ち主」
強運の持ち主 (文春文庫) [ 瀬尾 まいこ ]<内容紹介より>元OLが営業の仕事で鍛えた話術を活かし、ルイーズ吉田という名前の占い師に転身。ショッピングセンターの片隅で、悩みを抱える人の背中を押す。父と母のどちらを選ぶべき?という小学生男子や、占いが何度外れても訪れる女子高生、物事のおしまいが見えるという青年…。じんわり優しく温かい著者の世界が詰まった一冊。占いって信じますか?私は基本的に信じていない。朝の情報番組の占いコーナーや雑誌の占いには興味がありません。星座で一括りに言われても、同じ星座の人が皆同じ運勢のわけはないでしょ。悪い一日だと言われても気にしない。良いことを言われたら、あらラッキーと思うくらい。まあ、総じて悪い日だけれどラッキーカラーはこれと言われてその色のハンカチタオルがあったら持っていくかも、くらいの心持です。高校生?学生の時だったか、新宿の母とか流行ったりして友人に誘われたけれど一度も行かなかったな。この作品の占い師は星座一括りで占ったりはしないけれど研修1日で即実践とか、ちょっとちょっと怪しいのでは。占い師ってこんな感じで出来ちゃうのか?なんて思ったり。でも、占いの結果がよろしくなくても、お客さんの望むことを汲んで背中を押してあげる。占いが全てではなく、全てはその人次第、気持ちよく帰してあげる。占った結果は同じでも、伝える占い師によって全く違う言葉となる。占い師さんて浮世離れしたイメージがあるけれど、とても人間的だな~と思いました。今回も全く覗いたことのない世界を楽しみました。