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カテゴリ:出会い
「えっ、寄贈は1冊でいいの」。耳をやや疑ったが、話を聞けば確かに「それもありかな」と思えた。
日光市の霧降高原の森の中に10月25日、つつましく開館した小さな「森の図書館」。地元の環境保護団体「日光森と水の会」が約3ヘクタールの森林内の元ロッジを改造した。東京のNPO法人「アースマザー」(伊藤瑛位子理事長)の協力を受けた。 「世の中の雑踏を忘れてゆっくりと心を落ち着ける空間に」。そんな思いから設けられた図書館を取材する中で、関心を抱いたのは寄贈してほしい本への考え方だった。日光森と水の会代表の小坂憲正さん(40)はこう語った。 「必要なのは何万冊といった本の量ではなく質。その人が大きな共感を受けた大切な1冊を持ち込んでほしい。その本からその人が見え、それを森の図書館で読むことでその人とのつながりも生まれるかもしれない」 開館後、地元ばかりでなく東京、名古屋などからも絵本や童話、詩集などが寄贈されている。「家の本を処分したいのだが」という問い合わせもあったが、「1冊だけ寄せて欲しい」と手紙を送ったそうだ。 開館から3週間ほど過ぎた11月中旬、東京のあちこちに有料会員制の民間図書室が登場し「読書家たちに静かな人気となっている」というニュースを知った。例えば、昭和初期の洋風の木造民家が「読書空間」に衣替えし「居心地のいい場所として人気を集めている」という。 森の図書館に場所を提供する観光施設「日光霧降高原チロリン村」の経営者、「日光森と水の会」の山本雄一郎さん(58)は「世間はスピードを上げすぎだ。ここを訪ねることでギアをトップからローに落とすことができるのではないか」と言う。その通りだとうなずく私は『小熊秀雄詩集』の1冊を寄贈した。 今月から冬の休館に入った森の図書館。再び利用できるようになるのは来年の春だ。(富岡洋一郎) これは、2008年12月19日付朝日新聞「富岡洋一郎」氏の記事です。 なんとこの「森の図書館」が今年7月1日NHKテレビ放送に決まりました。 番組名は「こんにちは いっと6けん」です。 天然氷 氷屋徳次郎のブログより拝借しました http://blogs.yahoo.co.jp/chirorin1015/58366205.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/06/22 06:09:39 PM
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