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ききみみやの「明日が楽しみ!」

コースト・オブ・ユートピア 第1部~第3部

  

■ご縁があったみたいで19日に観た第3部だけでなく
第1部と第2部のチケットが手に入り、
シアターコクーンに2日連続で通いました。

パソコン不調のさなかで、
サポートを受けていた都合上、
(サポートセンタの電話を切り上げそびれ)

開演してから席に着くなんざ、芝居を観る
資格があったもんじゃない、(/=`◇´)/ と

いつもなら、眉間にしわを寄せている私が

遅れました!<(_ _)>

テイタラク、ごめんなすって!m(*T▽T*)m オ、オユルシヲ・・・

あー。

頭の中が観たばかりの
染五郎さんの「竜馬」と「人間豹」になっているので
どうも観劇の感想とは似つかわしくない文章にてご免<(_ _)>

前回は、通常の向きの席で、後ろからのんびり全体を観た。

今回は本来ならば、舞台の奥に設えた特設の座席。
舞台の横をグルッと回り込んで席に着くカンジ。

舞台袖を通るので関係者の方ともすれ違い、
なんでよりによってこんなときに遅刻するんだ!と
恥ずかしいやら申し訳ないやら!...... ( 〃..)ノ ハンセイ

通路には3部で見覚えのあるキャンドルスタンドや
それを乗せる丸テーブル、ピクニックのシーンで登場する
キノコやバスケットがところ狭しと置かれていて、
おお!舞台裏なんだ!とドキドキ。

染子さん(第一部のみ観劇)に寄ると、
1部は開演時間に衣装をつける前の俳優さんたちが
談笑しているところから開始。

男性ははけて、女優さんたちはその場に残り、
なんとその場で着替えるところから始まるんだそうな。

あのゴージャスなドレスがパパパパパパっと
行楽地の記念写真のための着替えさながらの速さで
着付けられていく様子、見たかったな((o( ̄ー ̄)o))

着席して落ち着いたところで、あることに気づく。
舞台をはさんで通常の席と対面するように座っているんだけど
ちょうど舞台を横から見ているように感じる。

コーストオブユートピア 座席図

俳優さんは基本的にドアを背にして、
2階のバルコニー席に向かって演技してるから、
いつも斜めから舞台を見下ろすために見切れるときもある
バルコニー席が、VIP席、ロイヤルシートのようです。

(バルコニー席=コクーンシート。
S席1万円に対して5000円だもの。かなりお得ですよね。)

これは意図的なんでしょうか、偶然の産物?

バルコニー席は立見席でもあるのだけど(椅子席の後ろに立つ)
立ち見の人も今回ほど見やすい舞台はないだろうね。
知らないでチケットを買っていたらラッキー!でしょうね。

場面転換、
シャッ、シャッとカーテンを開けたり、閉めたりで
主な俳優さんが登場したり、はけたり、にぶつからないように
その場にふさわしい衣装をつけた俳優さん達がセッティングしていく。

ちゃんと子役のオチビさんもお片づけを担って速やかに動いていて
あー、プロの俳優さんなんだなと感心しちゃう。

ひとつの芝居を作るための表舞台以外の魅力も
私が劇場に足を運ぶ理由のひとつ♪

本筋、本筋。バクーニン家の団欒の場に
長男のミハイル(勝村政信)が友人を連れて帰省。
甘いマスクの貴公子然とした勝村さん颯爽と登場。
彼の外見の変遷も話題なのだが、さもありなん。
3部で観た恰幅のよい体に反比例し、
寂しげな頭髪だったあのお方とは別人のよう。

今回は麻実れいさんの素晴らしさ再認識だった!
大昔、彼女のハムレットを観たのですが、印象になかった。
母親役の彼女は3部の時の子ども達を守る控えめな印象と違って
裕福な奥様、屈託ない、ストレートな言動で、その人を生きてた!

宝塚でも劇団四季でも基本を積んだ上に
その中で輝いた人はやっぱり違うんだなと、
お芝居を観るたびに出会う俳優さんを見ていて実感。

それとテレビで見た精悍なというよりも、大きな瞳のせいか
ギラギラしたカンジがちょっとテイコーあった池内博之さんが
志は高く、才能あふれるけれど貧乏な好青年を演じていて
すっかり見直しちゃいました。

勝村バクーニンに連れられやってはきたものの、あまりに場違いの
ゴージャスな家庭と美しい彼の妹たちに舞い上がってしまい
テーブルの周りの調度にドミノ倒しのごとく、次々と足をひっかけ
バランスをくずし、緻密な計算な元に(演出のプランね)
最後には倒れちゃうんだけど、ここが実に巧みに配置されていて
あまりにも見事で、客席みな口を開けて見とれていたと思う。

だからその熱演の割には、拍手も笑いも起きなかったけれど
私の前に座っていた大柄のオレンジ色のシャツの男性一人で
楽しそうに笑い声を上げていた。

そうだよね!きっと(あ、今日はうまくできた!)とか(ちぇ)とか
一喜一憂しているはずだと思うので、

笑ってくれる人は、大事だと思うな。
ちょうど歌舞伎だったら大向こうさんのようで

「池内屋!」ってとこ。

その後、気持ちよくお芝居できるんじゃないかな。

って、ワタシはいったい誰目線で観てるんでしょ( ̄ー ̄?)

その池内さん演じるベリンスキーに
恋をする三女タチヤーナ(美波
「贋作・罪と罰」で松たか子さんの妹を演じた時、
初めて観たけれど、可愛くて上手だったので印象に残っている。
いろんな人と共演していい女優さんになってほしい♪

「あの方は素晴らしい方。ここにいる私たちの誰よりも!」

人の価値を
階級、経済力の度合いで測る人は気づかないかもしれない。
そういった人は、彼を評価しないかも知れない。

でも私は人間性、信念、才能の高さなど、真実の彼がわかるわ。
そんなふうに稲妻にうたれたような衝撃をもって彼女が彼に恋をした。

隣の通路を走り抜けてゆく彼女から恋のキラキラが零れ落ちていた。
いいな、この舞台の作り方。一体感ある。

配役を見ていて思ったんだけど、ニコライだらけ。
ニコライが4人も5人も。
ロシアは名前の種類が少ないのね。

チャアダーエフとか、苗字が長くてややこしいから
ちょうどいいのかな。

「船出」と名づけられた第1部。
 
若者達が希望を持って大海へ漕ぎ出すイメージなんだろうけれど、
第3部から観ちゃったので「回想シーン」のように見えちゃう。

全作観られると最初からわかっていたら、1部から観たんだけどね。

理想を求め、前進する。より良い未来へ、漕ぎ出してゆく彼ら。
大人を批判したり、元気いっぱい夢を語る彼らの前途は文字通り洋々!

なじみのないロシアの歴史のうえ、
哲学的、思想的、社会批判、
大事なんだけど、小難しいセリフなので
集中していないと

聞き逃しちゃう→わからなくなる→眠くなる、

なので、すっぱいキャンデーの力も借りて、
がんばってみたけど
やっぱり時々訪れる睡魔に負けた!

でも、面白い。わからないなりに面白い。
わからない深さが面白い。

(2009年9月29日 シアターコクーン )


  


■渋谷へ行くのがちょっと怖かった。
昨日、渋谷駅の階段を降りたら、そこに
血だらけの男性がストレッチャーに乗せられていた。
救急車が来るのを待っているのかもしれないけれど
救急の方など20人近い男性が取り囲んで物々しかった。

気づいている人はごくわずかで、野次馬さも群がっていなかった。
その寂かさが逆に不安が高まったけれど。

緊張しながら、駅を抜けシアターコクーンへ。

20周年のBunkamura

第3部で名前しか出ていなかった水野美紀ちゃん熱演。
テレビの男の子みたいにさっぱりした自然体で
好感度高い彼女ではなくて、珍しく「オンナ!」ってカンジの
壮絶な役だったけど、相当がんばってた。(真剣さがビシビシ伝わってきた)

第1部のサトエリ、第3部の栗山千明ちゃんと同様
舞台女優のキャリアは少ないかもしれないけど
それを補って余りあるひたむきさとか、華のある人をうまく起用し、
「どんなカーブも剛速球も受け止めますよ」と
芸達者の共演者達が余裕で演じているのが蜷川作品だと私は思う。
今回も魅力的な作品に仕上がってる気がする。

舞台は細長くて、第3部ではプレーン、
第1部は片方の1/3くらいに15センチくらいの段差。
そして第2部はそれが両端にあって真ん中がくぼんでる。

そのへこんだ部分に絨毯を敷いて子ども部屋になったり、
マネの草上の食卓をイメージさせるピクニックシーンだったりする。

一番効果的に生かしていたのが森のシーンで、
片側に思想家ゲルチェン(阿部寛)の夫人である水野美紀
茂みで恋人に愛をささやいている。

その反対側は同じ森の中の別の場所。

キノコを採りに行ったまま帰らぬ二人を
心配するゲルチェン(阿部寛)達の姿を、
観客は同時に見ることになる。

痺れを切らしたゲルチェンが「迎えに行く」と舞台から降り、
険しい顔つきで私の席のすぐ横の通路を走り行く。

左目でそれを見ながら、右目は水野美紀ちゃんが
皆の元へ戻らなくちゃと身づくろいする姿をハラハラ見つめる。

そんなありえないけれど、緊迫した時間を共有するのは刺激的。

第3部では終始ヒステリックだった栗山ナターシャがここでは
ニコニコと春の陽のような笑顔で無邪気に笑っている。
そのナターシャに夫を奪われた石丸幹二オガリョーフ夫人が
麻実れいさん。

オノヨーコのように長い髪をたらした自由な芸術家。
最近では、ヨーコでも山本容子かな。
麻実さんはどれだけ引き出し持っているんだろう。スゴイ。

文芸評論家として活躍はするものの健康を害するベリンスキー。
ツルゲーネフは彼を敬愛し、行動を共にしている。
別所ツルゲーネフ、受けの芝居がいいね。

農奴(自由を奪われた農民)制を擁護するゴーゴリに宛てて書いた
「ゴーゴリへの手紙」がロシアで出版されずにいることを
仲間たちは自由の国フランスで出せば受け入れられるとか
成功するとか、口々に励ますけれど、控えめだけれど力強く
ベリンスキー(池内博之)が言った言葉が素晴らしかった。

よその国での名声が目的ではない、
あくまでもロシアでの出版、
それができないなら、できないまでも、
その理由を考えることだけでも意義があるし、
(実際、心ある人たちが手書きで伝えていったらしい)
そして出版されるように世の中を動かしていき、
読んだ人たちが社会をさらに良いほうに変えていくことこそ
自分の求めるものだと。

(ロシアでは文学の中でだけ自由に意見が述べられるとか
そんなセリフがたくさんあったのだけど、全部把握仕切れなかった。
そうなの、膨大なセリフ、分厚い台本)

そしてその言葉にハッとし、深呼吸するようにその想いを受け入れた
仲間たちが次々と彼をギュッとハグするところが好きだ。

どうもサイドストーリーに偏りがちだけど、阿部ゲルチェンも
いいとこいっぱいあったし、ほかにもたくさんたくさん見所が…
それは、ほかの方のブログなどをご覧くださいませ(*^-^)

全部で9時間、セットで買ったり、通しで買うと27000円。
スゴイナーとタメイキ。
蜷川さんが作ろうとし、俳優達がそれに応えた大作を嬉々として
観に集まった観客、熱い熱い空間だったわけです。

もういっぺん、第3部を観たいなと思った!
わからなかった部分のピースがはまったら快感だろうな。

ゴーゴリやロシアの歴史にもうちょっと詳しくなったうえで
改めて格調高いセリフ劇を堪能したいもんだ♪



コーストオブユートピア

(2009年9月30日 シアターコクーン )

  


■ロシアの大河ドラマかな。
第3部を観賞。
2007年トニー賞最優秀作品賞をはじめ
主要7部門を制覇した大歴史叙事詩で、
全三部構成で9時間以上の上演時間になる、
という謳い文句のお芝居。

歌舞伎にかまけていたので、
直前まで存在も知らず。

予備知識ほとんど0でシアターコクーンへ。

この前、コクーンで観たのは「桜姫」
その時とまた舞台、客席がガラッと変わってた。

一階最後列に座ると、
はるか前方に横長であまり奥行きのない舞台が見える。
紗のカーテンが緞帳のように天井から吊られ、
場面転換はそのカーテンの開閉の間に、
その場にいた役者が持ち去ったり、
次の場の役者が持ち込んだりするのが透けて見える。

ステージの向こう側にも客席が見える。
「NINAGAWA十二夜」のように鏡?かと思ったけれど、
実はステージの向こう側にも客席。
センターのステージを挟むような配置。

座った席の横が通路で、
シアターコクーンではよくあることだけど
(コクーンで私が観るのは蜷川さんが多いから、
他の舞台は違うかも…)
それが花道のように使われ、俳優さんが頻繁にそこを通る。

お、栗山千明ちゃん、キレイ。
あ、今のは石丸幹二さん?
などと、ミーハー気分も満たされつつ、
舞台を眺める。

日本史は大好きだけど世界史音痴。
ましてロシアじゃわかりません。
観に来るとわかっていたら勉強しておけばよかった。

歴史を抜かせば
(抜かしたらテーマが不在になっちゃうけど)
豪華出演者の共演、台詞劇として観てもなかなかの迫力。

阿部寛さんと栗山千明ちゃんは
「道元の冒険」以来の蜷川演出作品。
「道元」ですっかりおメガネにかなったんだろう。
役者としての華があるんだと思うけど、
イマイチ台詞が弱いのが残念。

(私が言うと生意気だけど、ヘタッピだけど
 嫌いじゃないです。応援して観ちゃう。
 ただ千明ちゃんの役は難しい役なので
 松さんだったら?とかチラッと考えちゃった。
 ただ、すぐ横を通り過ぎた千明ちゃんのクールな
 美しさと、気迫はなかなかでしたよ。)

演技で魅了してくれたのは麻実れいさんや
石丸幹二さん、毬谷友子さんかな。
ピッとその場の空気が変わる。

私はクリエの「ニューブレイン」前は
オペラ座のラウルくらいしか
石丸幹二さんを観てなかったけれど、
ここでの詩人役の石丸幹二さんは相当魅力的。
ちょっとダメっぽい感じに弱いかも、私。

毬谷さんは、初めて舞台で観ましたが、
存在感スゴイ。

短い時間の中に、
石丸さんと毬谷さんのシーンだけ濃密。
ソファに座って、
唐突に石丸さんが歌いだした時には
ドキドキしちゃった。
劇団四季時代からの石丸幹二ファンの気持ち
分かったわ♪

公式サイトにも豪華出演者とあったけど、
劇場で感じるのは豪華な衣装に包まれた
役者さん自身の美しさ。

色が白くて、顔が小さくて、
男性も女性もスラッと長身だし、
ヨーロッパが舞台の物語、
日本人が演じている違和感ナシ!

戦後日本人の体格向上と、言われていた昭和は
もはや遠い過去。
あの頃は身びいきがだいぶ入った強がりだったけど、
平成のこのビジュアル的にも秀でた皆さま。
この出演者がそれを意識して選ばれたか否かは不明だけど
絵画の中から抜け出たよう。

子役の子も可愛いうえに達者。

勝村さんがユーモラスな外観も含め、インパクトがあって
出番が待ち遠しかった。

記者会見で、膨大な台詞の分厚い台本を手にして
「手が折れそう」と冗談を飛ばしていたけれど、
勝村さんの存在があったから単調でなく、
(眠気も覚め)楽しめたと思う。

阿部寛、勝村政信、石丸幹二、池内博之、
別所哲也、長谷川博己、横田栄司、紺野まひる、
京野ことみ、美波、佐藤江梨子、水野美紀、
栗山千明、とよた真帆、銀粉蝶、毬谷友子、
瑳川哲朗、麻実れい
 その他、書ききれません。

一部を観た染子さん(芝居好きの友人)と
三部しか観てない私と後日、感想を語り合ったところ、
一部は池内さんが活躍し、三部は阿部さんが中心。
麻実れいさん、美波毬谷さんなどは
一部と三部では全く別の役。
一部も三部も勝村さんが良かったね!

一部から通して観たら、もっと理解できたのかしら?
3部作通しで10時間観る、別の日に分けて観る、
というチケットの売り方も話題の舞台でした。

※最終的に一部から三部まで観られました(*^-^)ニコ
 ので、この感想が書けたわけ。

麻実れいさんの存在感、横田栄司さんを知った事など
収穫がたくさんありました。横田さんは台詞がステキで
だれ、この人、と真剣にチェックしました。

(2009年9月17日 シアターコクーン )


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