映画『国宝』観る前だから勝手に言えること
いよいよ公開されますね歌舞伎を好きな人ほど観るのが楽しみであり怖い気もするのでは。間違った表現があってがっかりしたくない😅原作はね、読み終わるのが惜しいくらい読みごたえがあるものでした。共感する部分とそうでない部分はもちろんあるけれど一緒に生きたつもりで読んでいたので幸せなラストを願いながら ページを繰っていました。ここ10年くらい読書の時間が持てないまま後回しにされた本が要塞のごとく積まれて行く中『国宝』だけは読みました。へー、歌舞伎が題材なのね、と横目で見ていたのに読んだのは、友達がプレゼントしてくれたのです。「じぇりちゃん、歌舞伎好きでしょ」と。もはや、時間がないとは口が裂けても言えません😅興味がなかったわけではないので 元・文学少女はストーリーに惹かれ、あっという間に読了!とは言え、下巻の最後はもったいないのでゆっくり、ゆっくり読みましたが主人公の喜久雄役今の歌舞伎界に喜久雄みたいな人いたかしら?と探しながら読み進めましたが、「!」という人はいませんでした。がんじろはんが、原作の吉田修一さんに黒衣(クロゴ)の衣装で舞台袖に居ることを許可し、吉田さんご自身がたっぷり取材されたのが良かった‼️※がんじろはん 成駒家の中村鴈治郎さん一般の方が抱く いわゆる歌舞伎のイメージで描かれたらきっと違和感があったと思います。吉田さんの目を通したリアルが吉田さんのフィルターを通すことで薄っぺらくなることを免れたんだと。登場人物は、あ、あの人かな?と一人の人に置き換えられない複数の人がモデルになっていたような気がします。これは、もしかしたら裏からも(横からも?)見えてしまった故の葛藤があったのかしらと推察したりして。身内になったからこその遠慮とか忖度とか。吉沢亮さんと横浜流星さんの出演が発表された時、歌舞伎役者を使わないことに落胆された方も居られたようですが私は それはなかった。原作のイメージぴったりの役者さんが思い浮かばなかったし、一年以上、歌舞伎界からお貸し出するほど、今は役者さんに余裕がないので。歌舞伎の興行にしわ寄せがきたら本末転倒です。吉沢亮さんは、大河ドラマの時に若いし、大丈夫?起死回生のため、人気だけで起用していないか、NHK!と思わないでもなかったけれど直前に観たミュージカルでも準主役を立派に務めていてああ、この人は心配いらないと実感しました。その後、主役の井上芳雄さんがまた共演したいと誘っても頑なに拒否。深く理由は述べられませんでしたが、もしかしたら軽々こなしたのではなく、受けたからには死ぬ気で頑張った上の成果なので 当分けっこうです、だったのかも。そして横浜流星さん「あなたの番です」や深キョンに恋するピンクの髪の若者として好感は持っていましたが大河ドラマの主役はまだ無理?と感じていました。横浜さんは好きだけど蔦重ってことは、他の絵師は彼より年下になってしまう。そうすると私の好きな大人のいい役者じゃなくて、若いイケメンだらけだったら つまんないなーと。私が観て来たフランキーさんや阿部寛さん、西岡徳間さんの蔦重からのギャップに阻まれていたけれど、若き日の蔦重の話だったので、ちょっと安心したりして。発表後からここ数年の間、何より横浜さん自身が一作ごとに力をつけて人気も実績もあるいい役者さんになられましたものね。とはいえ、映画を見る前だから言えるのはどうしてこの美しい俳優さん二人を起用したんだろう横浜さんの役は、御曹司の俊介。環境が整っているし、喜久雄と親しくはあるけれど何も持たない喜久雄に美しさも演技もどうしても勝てない、人が言わなくても自分が知っている、の葛藤があるわけなのに同じように 国宝級のイケメンを二人って。俊介はお顔は普通で、でも上品な良さと愛され感のあるそんなお坊ちゃんそして、平均的、安定感があれど イマイチ!のイメージと、言ったら言葉が悪いなー(+_+)だから、この配役はちょっとわからない感じ。横浜さんか吉沢さん、どちらかが主役で別のタイプの素敵な俳優さんとの比を観たかったのが本音かなでも、映画のビジュアル公開を見て気づいたのは監督が表現したいのは別の意図なんだなって。それは映画を実際観てみないと なんとも言えませんが。映画はさ 原作を観た人の感想文だと思う。だから みんな違うのは当然のこと。大好きな『フラガール』の李 相日監督だから信じましょ。もし、私と感じ方が違ったとしても別の気づきをくれる、と※この映画以来、三宅弘城さんが好きになり、富司純子さんが 今までより大好きになりました。あとはね、寺島しのぶさんが共演しているのも安心かな。変なところを見すごとことはなく、事前に指摘してくださったるはず、忖度なく、芸術のために☺️しのぶさんと言えば、歌舞伎を特集したバラエティ番組で右近さんと眞秀くんが即興で見得をしてくれた時(無茶振りだったので 右近さんが口で附けを入れ 二人でちょっと照れてました)そこへ降ってきた 音羽屋の掛け声大向こうさんじゃないの、しのぶさんタイミングといい、声量といい、これ以上ない胸がすく大向こうでしたおとわや!なんて 寝ぼけたのじゃなくてトヮヤッ!(「音羽屋!」)って江戸っ子ぽい粋な掛け声!画竜点睛って、このことだ。見得が決まって、想定外の援護射撃に右近さん感極まった表情がなんとも言えなかったあ、ただでさえ、長いのに寄り道 すまない😔映画公開を前に吉沢さんのインタビューを見ましたどうして自分が?の思いがあったけれど撮影の間に答えを見つけた経緯とかね。歌舞伎役者じゃない若者の挑戦のドラマであるので歌舞伎役者として成長していく姿が見どころの一つ吉沢さんの本気を観られるのは楽しみそうなると御曹司の役の横浜さんの方が、さらに歌舞伎らしさを求められるから難度が高かったのかも。監督がほしかったのは、彼の高い身体能力と負けない気持ちだったんだろうな。どんなに素晴らしい歌舞伎の舞台を観ていても感想は様々なのは常。どこが歌舞伎らしいとか そうでないとかで見てしまうと作品から 貰えるものが少なくなるからモッタイナイ!それにしても あの万菊さんの役 田中泯さんって起用はウマイ!って思っちゃった。本当の歌舞伎役者を使わないのは問題ないと思っていたけれど立ち回りのところ、主役に向かって行くアクロバティックな役はお弟子さんたちを出させてあげたかった。名前がクレジットされたら ご本人も周囲も嬉しいし、それが励みになってモチベーション上がるし、歌舞伎のお客様増えるのになって惜しいなー。取り止めもない拙い文章を最後までお読みいただいた奇特なお方に感謝です。映画『国宝』成駒家さんの歌舞伎 楽しみましょうね!2025年6月6日🎬映画『#国宝』 🎬李監督に都内某所で初めてお会いした日みんなで演目会議をした日谷口さんと関の扉を踊った日初めて台詞のお稽古をした日人生初の映画の現場にお邪魔した日『僕はこんなに何度も踊れない、、』と本気で毎カット踊りまくる2人に心から感動した日公開日 pic.twitter.com/D9UZJk2iWi— 中村 壱太郎 ( Nakamura Kazutaro ) (@Rinta0803) June 6, 2025壱太郎(カズタロウ)君はがんじろはんのご子息です。吾妻流の家元として振付や所作の指導に関わってくれたのがうれしいし、ご自身も右肩上がりで成長中なのに俳優さんをリスペクトしたXをあげる謙虚さがステキ♪