3974578 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

サイド自由欄

今日、もらった感動へのお礼を綴りたい。
そう思って書いていると嬉しさがよみがえって
笑っているうちに楽しくなる。
読み返した時、また嬉しくなる。
だから、明日が楽しみ!

バックナンバー

カテゴリ

February 20, 2007
XML
カテゴリ:映画・テレビ・本
design++dalu++

公開されてからだいぶ経つことだし
アメリカ人が描く日本、
まして戦争のことだから
きっと観ても良いカンジは受けないだろうと
スルーする気でいました。

主演女優が日本人でなかったから
「SAYURI」も観る気にならなかったので。

特別に嵐のファンではなかったし、
(うちの子と同年代なので、好感はあっても
 それ以上はね(^^;))

そんなある日、
主演の二宮君のコメントを見て
この人の感じ方が素直で好きだなと思いました。

へぇ、この人、こんなふうにいろいろ考える人なんだ!

その 二宮君と、
「それでもボクはやってない」の
加瀬亮君見たさに出かけました。

二宮君の挨拶の言葉を
長くなるけど
引用すると

今日は皆様、お寒い、お足元の悪い中
お集まりいただきありがとうございます。

僕は一足先にこの作品を
観させていただいたのですが、
この作品に何があるのだろうと、
観た後ずっと考えていました。

痛さなのか、辛さなのか、楽しさなのか、
喜びなのか、哀しみなのか、
何だか判らなかったのですが、
一つだけ、
この作品は事実だということ
がわかりました。

この事実を発表するのに
61年の時間がかかりました。

これが遅いのか早いのか
私にはわかりませんが、
その61年という時間は、
多分私たちに
その事実を受け止めるものを
かしてくれたのではないかと
信じています。

今日は色々な方が来てくださっていますが、
どうか一人の人間として
この事実に触れてみてください。

そこで感じたもの、生まれてきた思いが
この映画の証になると信じています。
どうかこの映画を大事にしてあげてください。
ありがとうございました。


  • 硫黄島.jpg


映画はね、淡々とした映画でした。

だから
見ている人もあっさりと見ている人と
自分自身の想い出等を重ねて
ボロボロ泣いている人とが半々でした。

観る前に想像した
「外国人が描く日本人」というような
違和感はありませんでした。

人間的なところも
非人間的なところも
どちらの国でもあったことを
そのままに。

「私はアメリカで生まれたアメリカ人の心と、

日本で生まれた両親から教わった
日本人の心を合わせて、

この脚本を書きました」と
アイリス山下さんと

「この映画の中では
戦争の虚しさが描かれていますが、

どの国も
どの国籍でも、
やはり母親の想い、

夫を戦場に出す妻の想いというものは、
同じだと思います。

もしかすると
戻らないかもしれない
戦争に行った若者たち、

彼らにこの映画を捧げたいと思います」

という

監督のこの映画に懸ける思いが伝わってきます。


二宮君の戦友役の役者さんが
とても好演だったので

「なんという俳優さんかな」と
後から探したのですが

主だった俳優さん以外は
アメリカでのオーディションで
選んだそうで

調べてもよく解らなくて残念!

妻を残して出生した
若いパン屋の役の二宮君。

「女房が」と
童顔の彼が言う度に
「なんかヘン」って
気になったのだけど


映画の後半、
別人のような変化を見せます。

日本軍にいよいよ危機迫り、
味方が手榴弾で爆死していくのを見る中、

それまではいい加減そうだった彼の
顔つきがガラッと変わります。

心の動きをセリフだけでなく
全身で表現する二宮君は
素晴らしかった!


最初、主役は30代後半の設定だったから
二宮君はその兵士でなく、
若い憲兵清水の役で
オーディションを受けたそうです。

ところが
監督のたっての希望で

(二宮君のために年齢設定も変えた)

彼が主役の西郷に、

逆に西郷役を希望した
加瀬亮君は清水に

抜擢されたそう。

神経質そうで
人嫌いに見える彼の
意外なエピソードには
涙を誘われます。

「鬼畜米英と教えられたけど
アメリカの母親も息子を思う気持ちは
同じなんだな」というセリフも。

そして
硫黄島の部隊が
アメリカ軍の予想をはるかに超えて
持ちこたえられたのは

自分たちは生きて帰れない

けれど
ここで少しでも長くくい止めることで

故郷の家族を守ることが出来るからと
兵士に説いた栗林中将がいたから。

栗林中将は

映画の中でも
たくさんの手紙を書いていますが、

その中でも忘れられないのは
奥様に宛てた手紙の一節。

「お勝手の
床下からのすきま風をふさがないで
戦地へ赴いたのが心のこり」と。

空襲などで

明日にでも命を落とすかもしれない、
焼けてしまうかもしれないし、
疎開するかも。

そうすれば、お勝手のすきま風の心配は無駄。


それなのに
家族を気遣うその手紙が優しくて
その分、悲しかったです。

映画の最初から最後まで
ドーン、ドーンと爆音が絶え間なく聞こえ
耳をふさぎたくなるけれど

2時間弱でもイヤになるこの音を
ずっと聞いていた
戦争中の日本。

夏。

うちの子どもが小さいころは

友達家族と何軒かで
打ち上げ花火を見物するのが
楽しみでした。

けれども
いくら誘っても
来なかったおばあちゃんがいました。

「花火の音で戦争を思い出すから」が理由。

そのおばあちゃんのことを
思い出しました。

この音がするたびに
人がたくさん死んだのだから
どんなにか怖かったでしょう。

どんなにつらかったでしょう。



手榴弾の使い方もこの映画で初めて知って
ショックでした。

息子が、夫が、
あんなふうに死んでいくのかと思うと
言葉もありません。

二宮君達だけでなく皆、熱演で素晴らしかったです。


お国のために死ぬこと
しか考えていなかったのに

機を逃した惨めな哀しい顔の
中村獅童@伊藤海軍大尉。

皆に慕われていた井原剛志@バロン西中尉。

栗林中尉役の渡辺謙さんはおおらかで部下思い、
家族思い、魅力的な上司でした。

犠牲を払ったのは
アメリカも日本も両方、

誰にも等しく一つだけの命だということ

そんなことを考えながら映画館を後にしました。

【楽天ブックスならいつでも送料無料】硫黄島からの手紙 [ 渡辺謙 ]






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  August 9, 2020 10:47:35 PM
コメント(2) | コメントを書く
[映画・テレビ・本] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
別の画像を表示
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。


Re:硫黄島からの手紙 ~二宮君の素直な感想がよかったので~(02/20)   日野のミックジャガー さん
映画って素晴らしいですね。
一昔前の戦争映画とは違いますよね。
現実性が強調されてきたような・・・
実際はもつと厳しいような・・・
学生時代の恩師の父は硫黄島で戦死したそうです。
その父が母へ送った実際の手紙を見せて頂いた記憶があります。
当時、手紙を読んで感動しました。
私の祖父はルソン島の野戦病院にいました。
うぅ?手紙?あれは憲兵のやらせだよ。
苦しいとか、逢いたいとか、早く死にたいが本当だけど、憲兵が中を確認して書き直しさせられているのが
多いそうです。
真実は葬られているのですね。
悲しいです。
(February 22, 2007 09:23:27 PM)

Re[1]:硫黄島からの手紙 ~二宮君の素直な感想がよかったので~(02/20)   ききみみや さん
日野のミックジャガーさん、たくさん書いてくださってどうもありがとうございます。

>現実性が強調されてきたような・・・
>実際はもつと厳しいような・・・
そうなの。特に爽やかな上司二人は今までの
戦争映画にはなかったキャラでちょっと戸惑いが
ありました。でもどうせ死ぬのなら、屈辱的な思いや不安の中でではなく、尊敬できる上司の下で死ねた方がいいけどな、と思いながら見てました。

>学生時代の恩師の父は硫黄島で戦死

本物の硫黄島からの手紙をご覧になったんですね。
同僚と映画の話をしていたら
「私の祖父も硫黄島で戦っていたのよ」と言ってました。

>私の祖父はルソン島の野戦病院にいました。

ふだん、ほとんど意識していないけれど
意外と戦争って身近なんだなとつくづく。

>真実は葬られているのですね。

映画の中でも西郷の出す手紙が直されてましたよね。検閲を通りやすいようにと。

>悲しいです。

ほんとに映画で1、2時間の疑似体験でもつらい。
戦争を耐えた当時の人々のご苦労を思うにつけても
不幸な戦争が二度と起こりませんように。
(February 27, 2007 12:12:25 AM)


© Rakuten Group, Inc.