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今日、もらった感動へのお礼を綴りたい。
そう思って書いていると嬉しさがよみがえって
笑っているうちに楽しくなる。
読み返した時、また嬉しくなる。
だから、明日が楽しみ!

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May 4, 2010
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カテゴリ:歌舞伎・古典芸能

歌舞伎座御名残四月大歌舞伎の三部
「実録先代萩」27日、芝翫さんが急病のため、
福助さんが代役されたと聞き、愕然としました
26日はお孫さんとの共演でお元気そうに見えたのに、
翌日27日は高熱のため、代役を頼みたいと
芝翫夫人から息子の福助さんにお電話があったとのこと。

福助さんの浅岡と両方観たい気もするから、
安静にしてほしい、
いや、歌舞伎座最後の最後、
千穐楽だから芝翫さんに演じていただきたい。

そんな複雑な想いでしたが、
後日福助さんのブログで拝見したところによると
解熱剤を打って挑まれた最後の舞台だったのでした。

さて、芝翫さんは母性にあふれた浅岡で、忠義一筋の
乳人、若君のためなら命も懸ける強さと
我が子可愛やの母の弱さの融合具合が見事で
気持ちよく泣ける。

そして、若い子はスゴイ!

千之助くんも宜生ちゃんも日々、成長している感じ。

満員の大人たちを前に堂々とした千之助くんも頼もしければ、
(いつか菅丞相を演じる日がくるんでしょうね) 

幸四郎さんに引かれて花道を行く宜生ちゃんは
揚幕の中まで気を抜かず千代松になりきっているところが、
(成駒屋三兄弟の中でも一番の歌舞伎好きなんだなーって)
感心、感心!

とにかく、芝翫さんが大好きです。
もっとたくさん観たいです。3年が長く感じます。

助六


そして、最後の、ほんとうに最後の助六。

1階の上手よりから花道全体を横から観た前回、
今回は花道の上から見下ろす感じ。
2階の最前列は役者さんにとっても近いです。

桜が満開の吉原、三浦屋の店先、暖簾が見えます。
そして吉原格子の奥に控えるのは河東節のご連中。

ジャラン ジャラン

鉄棒引き(かなぼうひき)の種太郎君達が
花道から上手へ、上手から花道へと歩いて来て、
舞台ですれ違います。

火の用心!って意味らしいのですが、
もうこの時点で泣きそうです。

助六もステキですけど、
なんといっても玉様の揚巻にゾッコンなので
並び傾城にお酒が過ぎてるんじゃないの、
揚巻さんとつっこまれても
ごひいきからの勧めに断りきれなくて、
なんて他愛ないやり取りにも
イチイチ感動します。

禿の持つ小道具や、
二日酔いの薬を飲むために手渡す御茶碗まで
穴が開きそうなくらい、気合を入れて見ちゃったりして・・・

玉様!

当代随一の御職(おしょく)ぶりを観られて本望です。
眼福です。
ゾクゾクします。
言葉が見つからない。

その揚巻に邪険にされているのに
あまり動じないようにみえる髭の意休。

左團次さんはテレビで観ていた時代から好きなので
(大きな感じも声もいいでしょ)、
傾城達みんなが愛想なくてお気の毒。

白酒売新兵衛@菊五郎さんがひょうひょうとして
柔らかくていいなーと思えば
くわんぺら門兵衛なんて、
御名残だからこそのお役も上手にこなすニザ様。

福山かつぎっておうどん屋さんの出前持ちは
三津五郎さん。ホント贅沢な配役。
ベテランの三津五郎さんでもこの中では若手なんですね。

数々の楽しい場面を目に焼き付けた後、
亀蔵、市蔵兄弟の股くぐり。

そして、いよいよ、勘三郎さんの通人里暁。

千穐楽の前の晩の出来事で、
今まで以上に勘三郎さんへの尊敬の念が高まりました。

勘三郎さんは素晴らしい演技に感動したファンの方がたが
楽屋口の前で勘三郎さんへ「ありがとうございました」や
「お疲れ様でした」が言いたくて出待ちをしていると、

疲れを見せず、優しい笑顔で
「ありがとうね」「風邪をひかないでね」と
勘三郎さんのほうが私達を気付ってくれるのよ
とファンの方から話には聞いていましたが、
まさにその通りの方でした。

さて、今日も、先日書いたようなセリフで笑わせてくれて、
おまけに楽だからとエピソードがひとつ増えてました。

團十郎さんがアメリカで
「シェン(千)ダラー」と言った笑い話。

菊五郎さんは吹き出しているのに、
笑いをこらえている團十郎さん、
腹筋がタイヘンだったかもよ。

そして、カンザさん、花道へ引きあげながら

「タータもおハオも泥だらけ。

こんなことなら、吉原でなくて、


ここで大拍手。

「サヨナラの中のサヨナラ」辺りで笑わせたあと、
チケットが手に入りづらかったことに触れ、

「(チケット代に)ずいぶん使っていただいて」
このセリフがね、申し訳ないね、ありがとうねって聴こえるのが
カンザさんならでは、なんだと思うよ。

「前の晩から泊まり込んだんだってね」
とも言ってくれて
この中にいるであろう40人くらいかな、
の該当者は胸を熱くしたよね。

そして、最後は歌舞伎座以外の劇場名を連ね、
コクーン歌舞伎等の宣伝も。
明るく、お茶目にまとめて去って行ったカンザさん。

十七世中村勘三郎、お父上譲りのこの愛嬌のある芸風は
勘・七兄弟のどちらの受け継ぐのか、楽しみ!

カンザさんの出番はそこだけなので、再び助六と揚巻。

登場のシーンの華やかな打掛も良かったけれど、
後半の白地に墨絵のような柄の打掛は
玉三郎さんの美しさを引き立てて好きだったな~。

そこへ助六を匿うところ。
体を張って好きな人を守る。揚巻の女っぷりがあがる。

福助さんの白玉は可愛らしい。

どうしても揚巻の方へ目がいくけれど
白玉も十分、華やか。でも、至って控えめ。

最初のほうに意休さんに
「そんなこと言ってると揚巻さんに嫌われちゃいますよ」
というところと、揚巻を引き留めるところ
見せ場はあるのですけれど…

男性陣がこぞって、團十郎さんを立てるように、
女形陣は玉様が最高の揚巻になるようにと
抜群のチームワークを見せているようにも、
「いいかい、お前たち。ちゃんと覚えておくんだよ!」
と玉様が身を挺しているようにも思えました。

もちろん、応援し続けてきてくれたご贔屓へ
最高の演技を観せる為、
そして、歌舞伎座への感謝の念あってこそだけど、

きっと、その気持ちの中に、
3年後の新しい歌舞伎座で活躍していくであろう、
そして伝統を継承していくであろう若手たちへの
熱い想いを込めたうえでの渾身の演技だと。

定式幕が引かれた。
ほんとうにサヨナラ。
万感、胸に迫り、涙がこみ上げるのを振り払うように
席を立つ。

当日券に並んだみんなは無事に席をゲットできて、
キレイに着替えたその人たちにロビーですれ違うたび
ジワッとくる。

人の波に押され出口を目指す、見なれた光景。
ほんとうに終わりなの?

今日の一部と二部と三部。
毎回チケットをもぎっていただいたサイモンさんが
受付のあたりでお客さまの見送りをされていた。

今朝、当日券のチケット売り場でのトラブル発生の際に
仲裁にはいってくれたサイモンさん。
朝のお礼を言って、記念に一枚。

吉積サイモンさん

玉様が
その人柄と才能に惚れこんでスカウトしたから
歌舞伎座の人となったサイモンさんも、
歌舞伎座閉場とともに、退職。

私よりずっと悲しいだろうに、
最後までプロ意識で笑顔で接客する様子を見ていたら
切なくなって、忘れ物をした気になって、
人の流れと逆行して客席へ戻った。



2階も3階も、定式幕をバックに記念写真を撮る人が
まだ何人か残っていた。

一人で来ている人は、見知らぬ同士でも胸中を察して
「シャッター押してください」と頼んだり、頼まれたりしている。

私も頼まれて押してあげて、
次は私の番。

そこで意外なお方を見つけて、
一人で撮るはずの写真に
お願いして並んでいただいた。

それは篠山紀信さん。

百恵ちゃんのドラマを真剣に見た世代ですから
今も鮮明に覚えている写真があるくらい、日常的に
紀信さんのたくさんの写真を見てきました。

そして、今、夢中な玉三郎さん達の写真を撮っている方。

「歌舞伎座でよく見かけますよ」と染丸に聞いてから、
親近感を感じていたけれど、私自身は、一度も
お見かけしたことなかったのに…

同じように立ち去り難い想いを抱く同士のような
気がしたので、思い切って声をかけました。

「僕の写真を撮るの?」

へ~珍しいね、的な戸惑いを見せる紀信さん。
でも、気さくに応じてくださって2ショット。


篠山紀信さん

次はシャッターを押してくださった方と交替。

「うわ。緊張してブレちゃう!」と思わず言ったら

「ブレるのも味のうちだよ」と大カメラマンから意外なご指南。

おかげ様で、その一言で笑って、出口へ向かえました。

ありがとうございました! 

帰り道、染丸とこのままチケットが取れないと
「閉場式」も当日券に並ぶ羽目になるかもね、
でも何十万もかけてオークションで買うのも悔しいし
並べば、1階席で観られるなら、頑張るしかないねと
ちょっと悲壮感漂いつつ、(*^-')/~☆Bye-Bye♪






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最終更新日  May 13, 2010 05:15:25 AM
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