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テーマ:歌舞伎大好き!(1125)
カテゴリ:歌舞伎【歌舞伎座以外】
国立劇場で第一回双蝶会 ~中村歌昇・種之助勉強会がありました。
染五郎さんの「趣向の華」で種之助君の演技に惹かれ それ以降、それまで以上に歌昇・種之助兄弟に注目するようになりました。 由良之助を観る前はちょっと心配だったけれど そんな心配は無用だったばかりか、 大蔵卿、鳥居前の忠信もりっぱに務め、頼もしい兄と 浅草歌舞伎を観た友人たちが絶賛していた「猩々」を踊った弟。 吉右衛門さんの「播磨屋」の芸の若き後継者の二人です。 吉右衛門さんの挨拶文にはご自身の若いころの勉強会での経験が 今も生きていると書かれていました。 歌昇君は「毛谷村」監修は吉右衛門さんです。 有名な演目ですが、私は初見。 芝雀さんがお園、松緑さんが大膳役。 葵太夫さんと鶴澤宏太郎さんという豪華な布陣。 歌昇君は優しくて強くて大らかな青年、六助の役。 芝雀さんは男勝りだけど、初々しくて可愛らしいお園。 芝雀さんは、こういうお役がほんとうに似合っていて 実年齢では、だいぶ年の差があるんだけど、 ほんとにいじらしい娘さんがピッタリ。 このお話には子役も出てきて、松緑さんの役は 悪い人なんだけれど、私が-松緑さんを好きなせいか なんだか憎めなくて、楽しく観てました。 片や、こちらは先ほどまでの長閑さは何処への 「船弁慶」振付・指導は勘祖さん、勘十郎さん。 能の「船弁慶」が題材の為、改まった感じがするのですが 今日は一段と強く感じるのは長唄の鳥羽屋里長さんと 鼓の伝左衛門さんのお姿もあるからでしょう。 そして染さんの義経、お父上の弁慶を配しての 知盛役が種之助君。 静御前と知盛、両方とも素晴らしかったです。 静御前は可憐で舞も良かったけれど、 間近で観たせいもあり、勇壮な知盛の姿が より鮮明に印象に残りました。 大きさの求められる壇ノ浦の知盛の霊のお役に どちらかというと小柄な種之助君が挑む姿。 先週の「稚魚の会」に引き続き、花道のそばのお席。 種之助君の表情が良く見えて、 ドキドキまで伝わってくるみたいで。 そして去り際、クルクルとまわる長刀が届いてしまいそうな 迫力あるお席だったので、この瞬間に出会えたことに感謝、 しっかり目に焼き付けておきたいと思いました。 (国立劇場の小ホールはコンパクトなので 歌舞伎座では良席に縁のない私でも機会があります) 知盛は弁慶や義経に戦いを挑んで滅びの道を辿りますが この若い役者さんは自分自身と戦い、 未来へと歩き出すんだなと感慨ひとしお。 最後に舞台上から挨拶があるかしらと思いましたが 何もなし。 きっとお役を全うすることに全力投球し、 倒れこむように楽屋へ戻ったのかしらねと話しながら その日の筋書きに目をやれば、最後のページに お二人の決意表明が。 第2回双蝶会 開催予定 2016年8月23日・24日 第一回の勉強会、お客様の反応を見て、今後を決めるのでなく 振り返らない、前進あるのみ、の強い意志を感じました。 そうそう、今日の附け打ちさんは芝田正利さんでした。 たくさん歌舞伎役者が育っていくのを一番近くで見続けてきた方。 「来て良かった!」と何度も友達がつぶやいてました。 浅草の「猩々」で種之助贔屓になった彼女です。 来年も必ずこの場へ来て、成長を見届けることが出来るのは 私達にとっても幸せなことです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 11, 2015 11:45:27 PM
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