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テーマ:歌舞伎大好き!(1125)
カテゴリ:歌舞伎【歌舞伎座以外】
それにしても
油で滑った時に起こる笑いが私はイヤ。 ドリフのコントじゃないんだから。 もちろん! コントを歌舞伎より低く見てるわけじゃないよ。 「女殺油地獄」を観劇直後、 廊下で知人に会った時、息巻いていたら 歌舞伎に造詣の深い方が傍にいらして 「僕はいいと思うよ」と。 目くじらを立てず、 むしろ笑いが起こるような舞台の方が レベルが高いという証だと。 確かに、 やたら高尚で、近寄りがたくしたのは後世の人達で、 江戸時代の庶民にとって、身近なもの、 もっと下世話でタイムリーな庶民の娯楽だったろうし。 でも、だけど、しかし… イマイチ、腑に落ちない。 その反論を真っ向から否定はしない。 一般人の戯言を真面目に聞いて応えてくださった 前出のお方に、感謝こそすれ、反感を持ったわけではないし。 素直じゃないのか、料簡が狭いのか、 はたまた、単なる理解不足なのか。 帰宅後も考えてみた。 真面目過ぎて、かえって可笑しい。 そんなシーンで起こる笑いは、不謹慎でも、まだ許せる。 お吉は「小さい子がいるから堪忍」 と命乞いをし、無念にも絶命。 その姿を観て、笑える神経。 母親が幼子を残して死ななくてはならない。 その現場を観て、どうして笑えるのか。 (さらに言えば、本心はね。雑巾持って行って油を拭いて お吉をどうにか助けに行きたい!くらいの想いなの、私は) だから、理屈じゃなく 生理的に受け付けなかったんだと思う。 歌舞伎のすそ野を広げたい、と思う。 職人さん不足、伝統工芸の後継者不足から、 衣装でも小道具でも、もう作れないものがあると聞くと、 切実にそう思う。 外国からのお客様、 だけでなく日本の文化に疎い世代。 そういうお客様がふえると、 こうした違和感は増えるんだろうな。 とは言え、誰もが初心者の日があったわけで うまく折り合えるといいなと思う今日この頃。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
May 10, 2016 03:35:15 PM
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