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テーマ:歌舞伎大好き!(1125)
カテゴリ:歌舞伎座【2013年~】
「助六」
河東節でないのがちょっと不思議。 口上もないし、長唄の「助六」です。 とは言え、待望のニザさんの「助六」 2009年だったかな。 玉三郎さんと仁左衛門さんの「助六」観たかったんです。 思い切って、南座まで行こうと思ったくらい。 でも、あの頃は、南座は夢のまた夢でした。 念願叶った今回の「助六」は、やはり思った通りの色男。 いくつになっても、惚れ惚れする男ぶりはサスガ!です ホ~っとため息をつきつつ 團十郎さんの助六を懐かしむ気持ちもあり。 全く違った助六ですが イイ男には違いなく、ニザさんがこうなら 改めて、勘三郎さんが演じたら、どんなだったかしらの 想いにかられます。 揚巻もそうだけど、 朝顔仙平のみっくんも 十郎の勘九郎さんも 初役が多い「助六」 熱演、好演の中でも 千之助君がずいぶんと大きくなって 芸達者な又五郎さんと渡り合って 大活躍していたのに驚いた! 玉三郎さんと仁左衛門さんが親子の役なんて、 と思うけれど 観たら、全然違和感ナシ。 ヤンチャをしたら破れちゃうから 戒めになると紙衣を着せるところが上方流。 叱られてシュンとなる助六、可愛くて なんか、微笑ましい。 揚巻が打ち掛けに「助六」を隠しての見得、 團十郎さんの「助六」を思い出しちゃった。 「助六」の舞台写真を買って、そこへ 團十郎さんにサインしていただいた 忘れられない そのポーズ。 めったに、そんなことってないから、宝物です。 「大溝へ浚え込み、鼻の穴へ屋形船蹴込むぞ」 「キセルの雨が降るようだ」 調子のよい江戸弁が懐かしい團十郎さんの「助六」が 大好きですが 玉三郎さんの美しさは奇跡と、よく書かれるけれど 74歳のニザさんの「助六」が放つゾクゾクする魅力も 奇跡でなくて、なんでしょう。 39歳の初演の時、十七代目の勘三郎さんに教わったそうです。 37歳の勘九郎さんに背中を見せるための渾身の演技。 「僕の中には、まだ彼がいるんですよ。夢にも出てくる。 夢の中で芝居したり喧嘩もしたり(笑)。 その分身(勘九郎、七之助)と追善で芝居をするんだから、 喜んでくれてると思うんだけどね」 『十八世中村勘三郎七回忌追善』に寄せたインタビューで そう答えた仁左衛門さん 「まだいるんです」 おんなじ想いの観客のひとりの私も万感胸に迫りながら 舞台の上の「助六」を見つめていました。 この日も花道を最初から最後まで見渡せる席だったので 助六の出端も、玉三郎さんの満江が引っ込むところも しっかり目に焼き付けました。 3階席が多い私には貴重な貴重な瞬間です。 次に観る時が楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
December 28, 2018 12:42:24 PM
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