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October 13, 2018
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「助六」
河東節でないのがちょっと不思議。
口上もないし、長唄の「助六」です。


とは言え、待望のニザさんの「助六」
2009年だったかな。
玉三郎さんと仁左衛門さんの「助六」観たかったんです。
​思い切って、南座まで行こうと思ったくらい。
​でも、あの頃は、南座は夢のまた夢でした。


念願叶った今回の「助六」は、やはり思った通りの色男。
いくつになっても、惚れ惚れする男ぶりはサスガ!です
ホ~っとため息をつきつつ
團十郎さんの助六を懐かしむ気持ちもあり。
全く違った助六ですが
イイ男には違いなく、ニザさんがこうなら
改めて、勘三郎さんが演じたら、どんなだったかしらの
想いにかられます。
揚巻もそうだけど、
朝顔仙平のみっくんも
十郎の勘九郎さんも
初役が多い「助六」

熱演、好演の中でも
千之助君がずいぶんと大きくなって
芸達者な又五郎さんと渡り合って
大活躍していたのに驚いた!
玉三郎さんと仁左衛門さんが親子の役なんて、
と思うけれど
観たら、全然違和感ナシ。
ヤンチャをしたら破れちゃうから
戒めになると紙衣を着せるところが上方流。
叱られてシュンとなる助六、可愛くて
なんか、微笑ましい。
揚巻が打ち掛けに「助六」を隠しての見得、
團十郎さんの「助六」を思い出しちゃった。
「助六」の舞台写真を買って、そこへ
團十郎さんにサインしていただいた
忘れられない そのポーズ。​
めったに、そんなことってないから、宝物です。
​​「大溝へ浚え込み、鼻の穴へ屋形船蹴込むぞ」
「キセルの雨が降るようだ」
​​調子のよい江戸弁が懐かしい團十郎さんの「助六」が
大好きですが



玉三郎さんの美しさは奇跡と、よく書かれるけれど
 
74歳のニザさんの「助六」が放つゾクゾクする魅力も
奇跡でなくて、なんでしょう。
 
 
 
39歳の初演の時、十七代目の勘三郎さんに教わったそうです。 
37歳の勘九郎さんに背中を見せるための渾身の演技。
 
「僕の中には、まだ彼がいるんですよ。夢にも出てくる。 
夢の中で芝居したり喧嘩もしたり(笑)。 
その分身(勘九郎、七之助)と追善で芝居をするんだから、 
喜んでくれてると思うんだけどね」



『十八世中村勘三郎七回忌追善』に寄せたインタビューで
そう答えた仁左衛門さん 
「まだいるんです」
おんなじ想いの観客のひとりの私も万感胸に迫りながら
舞台の上の「助六」を見つめていました。



この日も花道を最初から最後まで見渡せる席だったので 
助六の出端も、玉三郎さんの満江が引っ込むところも 
 しっかり目に焼き付けました。
3階席が多い私には貴重な貴重な瞬間です。

次に観る時が楽しみです。

​​​​​





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最終更新日  December 28, 2018 12:42:24 PM
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