一、盛綱陣屋（もりつなじんや）

仁左衛門さんの盛綱が絶品なのは言うまでもなく

小四郎の勘太郎君が、父も叔父もいない舞台で
頑張る姿が観たい！
に尽きる


以前はあらすじを読んでも、
相関図ピンとこなかったんだけど
大河ドラマの「真田丸」を見てから、スッキリ

堺雅人の真田幸村の兄を演じた大泉洋さん
仁左衛門さんの佐々木盛綱は、その真田信幸
家康についたので、父とも弟の幸村とも敵対してしまった

主人を裏切らず、さりとて家族を見捨てることも出来ず
佐々木高綱（幸村）の息子の小四郎が自分の手元にあることで、
弟の判断が鈍ることを懸念して、つらい決意をする

小四郎が小三郎に捕らえられたのは、
偶然ではなかった

そして小四郎の母が、心配して様子を見に来るのは、
「熊谷陣屋」の相模（戦に向かった息子を案じる）というより
「寺子屋」の千代の気持ち（身代わりとして全うするのを見守る）に近かったわけです

勘太郎君、大丈夫かな、こんな難しいお役、と
勘三郎さん、勘九郎さんをずっと応援してきたファンにとって
ハラハラ、ドキドキの小四郎役

どの子役さんが演じてもその健気さにうたれる小四郎役
勘太郎君は、みごと演り遂げてくれました
小三郎の眞秀くんは、可愛らしく　凛々しくて

二人に合わせて、四天王も若手
廣太郎君、種之助君、米吉君、千之助君が並んでいた

惣領の落ち着きの廣太郎君、
いつもは女方の二人は血気盛んというか
睨みつけるような強いまなざし

オペラグラスを隣に移せば
最年少の千之助君が泰然と構えていて
これまた頼もしい



（岩手銀河プラザで買ったお弁当。折り畳みのお箸付き）

「盛綱陣屋」を観るのに、力を使い果たした二幕目は
「雷船頭」奇数日なので、猿之助さんと弘太郎さんの安定感ある踊りに
楽しませていただいた後

幸四郎さんが弁天と、思いがけない配役の
（今後、観られないだろうとの噂もあり）
「弁天娘女男白浪」を観る

貴重なこのお役を胸に目に刻んどこ！(≧▽≦)

猿弥さんが南郷　鳶頭清次は猿之助さん

今月の歌舞伎は、楽しい、楽しい♪