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カテゴリ:歌舞伎に親しむ
2024年9月上演の 木ノ下歌舞伎 『三人吉三廓初買』 2014年京都→→知らなかったなー 2015年 東京→→(*´艸`*)観ました と、上演されてきた5時間の演目 3度目は2020年 ですがコロナ禍ゆえに上演中止→→興行の損失になるのか勝手に心配 と上演記録についてのお話 「補綴(ほてつ)としては4回目」 ここで え! 補綴って 元の歌舞伎の台本から抜粋して 上演作品に剪定する 言わば ベースとなる素材でしょうから 一回作ったら よいのでは? いちいち作り直すの? せめて中止になった3回目のものは使いまわせないのですか? pinkで書いたのは私の心の声😊 『三人吉三廓初買』のお話をうかがっているのは 歌舞伎の講座です。 スペシャルゲストが歌舞伎の脚本・演出をなさる 今井豊茂さん。 会場の赤木神社 併設のカフェでランチ💗 713場もある長い作品、と木ノ下先生のお話が続き、 さぁ、いよいよってところで 音響トラブルがあって木ノ下さんが呼ばれたのですが 「先生抜けちゃったら、だいじょうぶかしら」 の会場の空気を打ち消すように すかさず今井さんが 「こちらで(話を)つなぎます」 ウーン 頼もしい。 これまでに たくさんの歌舞伎を補綴された経験がおありで 松竹の社員でもある今井豊茂さん。 ベテラン、重鎮という雰囲気を醸し出しつつ、 鋭い切り口とユーモアと 現場ならではのエピソードを ほどよく交えて トーク巧者でいらっしゃいます。 2016/12/16 「あらしのよるに」脚本家のお話をお聴きしました (今井さんのトークをはじめてお聞きした時の事) 木ノ下裕一、田中綾乃のお二人だけでも魅力的なのに なんて豪勢なんでしょ。 尊敬と親しみがほど良い匙加減の進行は心地良く ずーっとお話をお聞きしたい気持ちになります。 『三人吉三廓初買』という演目、 特に現在も繰り返し上演される人気の秘密は 主役三人が同じボリュームで それぞれ見せ場があること ナルホド 「完璧ともいえる黙阿弥の台本をどう補綴する?」と 今井さんの問いに (これは技術を問うてるのだろうと思いますが) 黙阿弥を現代の日本に呼んで、 東京見物してもらって 「どこをカットしますか?」って聞いてみる体で カットする 木ノ下さんは ああ、木ノ下さんだなっていうお答え 今までの経験から 古典は(リスペクトが故に)バッサリ切ったほうがいい バッサリ切った後、映像を見ながら 戻している と今井さんがおっしゃっていました。 『桜姫東文章』からも 印象深いエピソードがたくさん。 貴重なお話はメモしてあるので 読み返してニンマリ(⌒∇⌒) 少しだけおすそ分け。 書く側は言葉の意味を優先的にとらえるけれど 演出していると変わることがある。 「お客様はこんなムズカシイセリフを言ってもわからない」と 平易な言葉に変えようと主張すると、 「わからない言葉を言うから高僧に見える」と 郡司 正勝先生がおっしゃった →→ナルホド 切り継ぎ屋さん 取捨選択するのが補綴などとお話は続きます。 さて、ここで開始から30分経過しました。 30分、「補綴」の解説に費やす。 この仕事に懸ける男の矜持を見た気がします。 補綴には二つの型があると木ノ下先生 短いタイプ バサッと切って 緩急をつける猿翁さんタイプ 長いタイプ まんべんなく全体から間引く 郡司先生の桜姫等 南北全集を見ながら 郡司先生が補綴された映像をみて カウントしたら 約40%カットしながらも 南北らしさはしっかり残っていた!と さりげなく語る木ノ下先生 この根気のいる地道な作業を なんでもないようにおっしゃるのが ヒューヒュー 称賛しかありません! 「補綴」。(木ノ下歌舞伎のサイトより) 「ほてつ」または「ほてい」と読みます。 〈補って綴る〉という読んで字の如く、 テキストをカットしたり、書き換えたりすること。 主にお芝居の世界では台本の作成作業 (それも既存戯曲の再編集作業)を意味します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
November 4, 2024 08:26:34 PM
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