勘九郎さんが
なにか話しかけてきたのは
おぼえているけれど
あんまりビックリして
うれしくて
真っ白け
ほんとに真っ白になることって
あるんだねー
踊りの申し子の勘九郎さんは
足音も立てず フワッと サラっと
あくまでも軽やか
ひとしきり、通路で踊り終えたら、
舞台へと 風のように去って行った
今ね、舞台稽古見学中
サポーターのお仕事のひとつ
お客様に心から
「楽しいですよ」と紹介できるよう
お勉強中なんですが
文字通り、お稽古なので、
途中で止まるかも
最後まで見られないかもと
最初に聞かされてました。
ほとんどのサポーターが未見ですから
どんな歌舞伎か、触れることに意味がある
『流星』
主役は勘九郎さん。
おばあさんや子どもを含め5役を演じ分ける見事さを
さすが!勘九郎さん!
一番うしろの席から見つめていた歌舞伎町
子どもたちも
背が伸びて子どもっぽさの抜けた勘太郎君が
シュッとした牽牛を見せてくれ、
織女は長三郎君、
ちゃんと女方を意識した仕草に驚かされましたっけ。
歌舞伎町での公演とおんなじ演目
なんですが、
この日はまだ夏休みじゃなかったので
ふたりの部分はカットして
勘九郎さんのひとり舞台。
私はいろいろあって
チケットが手に入らなかったので
松本では、お客さんじゃなくて
サポーターなんだから、観られなくても
悲しくないと 自分に言い聞かせていた分
目の前の出来事がにわかには信じられず 茫然。
(C)信毎
端っこだけど、一番前の席
(これは、本公演の時の新聞記事ですが、
まさにこの日、舞台に上がる前の階段、
上の写真の振り返っている人の席に
偶然座ったら、
勘九郎さんが目の前に来て
しばし踊るのを目の当たりにしたという僥倖)
右に立つ勘九郎さんのお邪魔にならないように
心持ち左に重心をかけて座りながら観ている不思議。
勘九郎さんの通った後の残り香が
夢ではなくて現なんだと教えてくれました。
勘九郎さんは、お稽古どころじゃなく
本番と同じカンペキ!な踊りを
私達に最後まで披露してくださいました。
その踊りの中にサポーターへの
メッセージがたくさん詰まっていたように
思います。
29日の芸術団団長の挨拶にも感動しましたが
勘九郎さんの本気を受け取ったからには
最高のおもてなしをお客様に届けようと
サポーター一人、一人が胸に刻んだ『流星』