浅草歌舞伎のお楽しみは出演者が順番であたる
年始のご挨拶、通称「お年玉」
この日、私の観た19日の夜の担当は橋之助くん。
兄弟三人の時ならいざ知らず
一人で参加している時くらい
自分の事だけでもいいのに
最年長、リーダーだからと
ここでも面倒見が良くて
健気な橋之助君を観ていると
ほのぼの、あったかーい気持ちになります

年末チケットのことどころじゃなかったのに
優しいお友達のお陰で観られました。
なにか、喜んでいただける
お返しができるといいな。
今日のお席は三階のはしっこだけど
浅草公会堂はコンパクトなので
どの席でも 観やすくて良いですよ
しかも!今日は「着物の日」一階を見下ろすと
お花畑のようです。
以前は着物でない人には
松竹衣装が羽織を用意してくれて
雰囲気を味わえました。
着付けを直しますよってアナウンスは
何度も聞こえましたが、
羽織貸し出しはなくなっちゃったのね。
うーん。あれは何年前のことかしら
そのかわり 和服でなくても
全員に記念品をくださいました。
新春らしく
心が華やぐデザインで 可愛いです。

『春調娘七種』
鶴ちゃんが静御前。
このところ、観る度に進境著しく、
今回の座組では、
年長者ですから
年下の2人をひっぱって、
中村屋の三男、頼もしいです。
今回はシリアスな大作の太十。
若者たち 頑張っていましたが
光秀が気の毒なこの演目は苦手なので
(みんなが頑張っているのはちゃんと観てましたよ。
でも見ていてつらいので)

(ご挨拶の時に、
橋之助君が披露してくれた メンバー紹介ワード
莟玉くんの通訳、ってのは
メンバーのわかりづらい話を
通訳してくれるって意味です。
橋之助君、莟玉君が居て良かったね)
『棒しばり』になって ホッ。
お正月だ!ってカンジ。
踊りにかけては
若手随一かと思う鷹之資君が
次郎冠者なのは納得。
太郎冠者の染五郎君は
踊り、どうなんだろう、
お芝居は
どんどん上手になって安心だけど
踊りは
鷹之資君と差が出ちゃうんだろうな
との杞憂は
染五郎君にホント申し訳なかったです。
鷹之資君と息の合った素晴らしい『棒しばり』でした。
それこそ彼は、
「踊りのうまい鷹之資君と比べられたらイヤだな」
なんて微塵も感じてないかもしれない。
新春の浅草は『棒しばり』なんだ。
よし、頑張ろうって素直なんだろうなって
大人のいやらしさ、
勝手に心配して恥ずかしくなった次第でございます。
鷹之資君も、
もちろん上手なんだけど
どうだい 俺の方がうまいだろうって
ひけらかすことなく
(以前、鷹之資君のトークショーの時、
弁がたって、歌舞伎への想いに満ちてるなって
感じましたが、聡明でやっぱり器が大きいのね)
抜群のバディ感で、
こんなに楽しそうで
仲良しだなって感じる『棒しばり』は
今までで 一番かもしれない。

そして、松也くんがいないのに
松也くんちのまつ虫君が
鷹之資君の後見をしていた。
若いのに信頼されているんだね、嬉しいね。
19歳はまだ飲んじゃいけない年だから
その初々しさ加減も ほどよくにじませつつ
手を縛られているから
口から お酒を飲みにいく
呑んべを楽しんで演じていた
染五郎君のこんな くつろいだ笑顔観たことない。

(たまたま私の観ていた演目がそうなのか
確証があるわけではないですが、少なくとも私はね)
シアワセ感じる二人に
新春のお年玉をたくさんいただきました。
なので、おもわず写真を買ってしまいました。
いつもシリアスな役が多いけれど
ドリフが好きなお父さんの息子だなー
と言うウレシイ発見の浅草歌舞伎でした(⌒∇⌒)
仲四郎さん、仲弥さん ありがとう が鶴ちゃんらしくていいね