2005/02/14(月)22:15
対岸の彼女
本屋さんに行って、何の本を買おうかな?と見ていたら、直木賞受賞という文字が目にとまり、角田光代さんの「対岸の彼女」を手にとってみた。
大人になったら、友達をつくるのはとたんにむずかしくなる。働いている女が子供を育てている女と仲良くなったり、家事に追われている女が、未だ恋愛している女の悩みを聞くのは難しい・・・と帯に書いてあった。
そういうものなのかな?
私は子供の頃から女の子同士で固まって行動するのがあまり好きではなかった。
自分と違う考えや、やりたいことを相手にあわせるというのも苦手です。
あまり好きではない人と、無理して一緒にいるくらいなら一人でいる方がよっぽどいいと思ってしまう。
そのせいなのか、結婚して子供が出来たいまでも、独身で働いている女性や子供のいない友人との方が本音で話せる友人が多いような気がする。
そして、昨日この本を読み終えて、とても不思議な気持ちになりました。
最近、涙もろくなっているせいか、読みながら涙が止まらない。
民宿のおばさんの手紙を読む場面では涙が止まらず、声を出して泣きそうになったくらい。
この心の底からあふれ出てくる感情はなんなんだろう?自分でもよくわからないし、上手く言えない。
子育て、家事をしていた主婦がパートを始め、仕事をする前と仕事をするようになってからの夫の行動、言動に対する感じ方がまったくちがうものになっていく様子がとても興味深い。
今まで感謝していた言葉が本当は思いやりにかける言葉だったのかもしれないと、受け取る側の受け取り方、感じ方によって変わってしまう。
この本を読みながら、いろいろなことを考えさせられたような気がします。