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21世紀の教育をめざして・・・

21世紀の教育をめざして・・・

ディベートの授業・論題について

            論題を知る(質問の授業) 
         2004年9月27日 菊池 省三

   1 ディベート挑戦状
 「挑戦状」と板書。
これ読める人いますか。(数人が立つ)ぐらぐらしない。ぴしっと立つ。森公平君、
「挑戦状です。」
そう、挑戦状。挑戦状がきたら、日高君どうする?堂々と受けて立つ。すたこらさっさと逃げる。どっちだ?
(首をひねっている)
中村祐樹君。挑戦状がきたら、まあ軽く受けてやろう? 受けるふりして逃げる? どっちだ。
「受けるふりして逃げる」(笑い)
笑え!半年の付き合いだったな。いいやつだったね。運動会でがんばって、プールでも水しぶきをあげて楽しそうに遊んでいた。中村祐樹君のことは、一生忘れないよ。あばよ!
(笑い)挑戦状が来たらどうどうと受けて立つという人は、ノートに「う」、すたこらさっさと逃げると言う人は、「に」、さあ書きなさい。書いたら、ビシッとした姿勢になって!

「に」の人はいないだろう。たぶん、いると思う?(前の方の児童に尋ねる)いたら、どうしたらいい?
「追放」
ようし、受けて立つぞ!「う」の人は、右手の中指を天上に突き刺しましょう。はい、下ろして。(挙げてない児童が、二人)ちょっと、巻きもどすね。そこの人、いい。二人でなかよく過ごしているけど、いかがお過ごしですか?受けて立つという人は、右手の中指を天上に突き刺しましょう。最初から、そうしてくれたらよかったのにね。(児童笑い)受けて立ちましょう。それで、ほんとに挑戦状がきました。受けて立ちましょう。今から配ります。

後ろに先生方きてるけど、ドラえもんでいい?どうぞ、ジャイヤン、「ありがとう、のびた君」どうぞ、静香ちゃん、「ありがとう、ドラえもん」どうぞ、ジャイアン。「ありがとう、すねお」

じゃ、読みます。ここにも書いてあるんですか、先生5分ほどしか説明しません。説明した後、よく分からない、こういうとこはどうなんだろう?とかいう質問をズーッとしてもらいます。先生、一生けん命答えますから。答えられる範囲でね。

 挑戦状、香月小学校5年1組のみんなへ、以下のディベートの論題(話し合うテーマですね。)定義(これは、言葉の意味だ。この言葉はこういう意味だこういう風に使いますよ。というのが定義です。)プラン(プランというのは、何かをするときの計画です。このように進めていきますよ。)を理解し、試合が(つまりディベートの試合が)できるようにしたまえ。ここで、ディベートの論題はどういうものなんだろう?定義はどういう意味なんだろう。プランというのは、どういう風に進めていくんだろうということが、理解できていないと試合には勝てません。先生は、下の四角の中を約5分間説明します。その後に約30分の質問タイムを設けよう。ジャンジャン質問して試合に勝つ準備をして欲しい。では、君達の検討を祈っている。さらばじゃ。なぞのディベートの達人からメールが来ていました。
(先生書いたんじゃない。)
先生、ビール飲んでたもん。じゃあいきます。後で、質問ずっと書いてもらいますから、先生の質問をよく聞いて、よく分からない。これでいいのか確かめたい。いろいろあると思います。
1 論題 「日本の小学校は、ランドセルをやめて自由かばんにするべきである。」つまりこれの賛成と反対で話し合うわけですね。「日本の小学校は、ランドセルをやめて自由かばんにするべきである。」というのが、今回のテーマです。 2,定義、特にここで使われている自由かばんというのが分からない人がいるかもしれません。こんなんでいいのかあとか、「自由かばんとは、ランドセルの代わりとなるリックサックや手提げなどの入れ物のことです。」ランドセルをやめて手提げやリックサックにするということです。じゃ、それをどういう風にしていくか計画・プランは、二つあります。一つは、ランドセル止めて、自由かばんで登下校するようにします。登下校の時には、ランドセルをやめて自由かばんにすると。二つ目は、来年2005年4月から実施します。プランをもう一回いいますね。1.ランドセルを止めて、自由かばんで登下校するようにします。2.2005年4月から実施します。ということです。


  2 質問を書く

もっと知りたい、確かめたい。質問ですね。黒丸は、何番目と何番目にありますか。5番目と10番目ですね。二つ目の黒丸ぐらいまではいくでしょう。先生もちょっとあなた達がどんなことを書くのか、とても興味があって知りたいです。今から、今から5分時間を取ります。たくさん書いてください。5こいったら、「5こいきました。」10こいったら、「10こいきました。」と言ってください。紙が足りなくなったら、「紙が足りなくなりました。」と言ってください。大丈夫ですか?大丈夫ですか?その四角の中でということですよ。もう書きよる人がおる。すごいな。はい、じゃ、用意ははじめ。
挑戦状
   香月小学校5年1組のみんなへ
 以下のディベートの論題、定義、プランを理解し、試合ができるようにしたまえ。
 ここで十分な理解ができていないと、試合には勝てない。
 先生が説明するのは、約5分間。その後に、約40分間の質問タイムを設けよう。
 ジャンジャン質問をして、試合に勝つ準備をしてほしい。
 では、君達の健闘を祈っている。
さらばじゃ。
                          謎のディベートの達人より
1. 論題
    「日本の小学校は、ランドセルを止めて自由かばんにするべきである。」

2. 定義
    1.「自由かばん」とはランドセルの代替となるリュックサックや手提げなどの
     入れ物のことです。

3. プラン
    1.ランドセルを止めて、自由かばんで登下校するようにします。
    2.2005年4月から実施します。

<質問>















一つ質問考えると、また次の質問が出てくるかもしれませんね。

今、2分です。
「5こ、できました。」はい、一番。「5こできました。」はい、二番。(「5こ、できました。」の声がどんどん聞こえ始める。先生は、「はい」で答える。)「早いな、すごいな。」

一応、今、五分立ちました。まだ、時間がいる人?じゃ、ちょっとだけ延ばしましょう。
「10こいきました。」

今、6分過ぎました。

はい、じゃあもう10こいった人? すごいな。はい、はい。 5こはいったという人?すごいな。がんばりましょう。あと、45秒。
「10こいきました。」
すごいな。
「紙が足りなくなりました。」
君のために、1枚余分に印刷しといた。それで、日本の教育を立て直してくれ、それぐらいの気持ちでがんばってくれ!先生、ここに書いたら終わりますね。


3 どうして、ランドセルやめるんですか?

 はい、えん筆を置きましょう。置きなさい。10個以上いった人、手を挙げて!がんばったんだね。今のは、一回戦だったと思って、今手が挙がらなかった人はがんばってください。じゃ、質問をしてもらうので、7分ぐらいかな。今からこれをする。(       )
じゃ、音の出ないように。(子どもたちが、すぐに机を少し内側にむける)はきはきと言ってくださいね。聞こえないと、はい次って言っちゃうよ。いいですね。よく友達のも聞いて同じのは言わない。あるいは、友達のを聞いてふと何か質問したくなった人は、質問しますね。では、自信のない人?じゃ、自信のある人?自信のない人をなるべく優先しましょうか?じゃ、あの誰からでも質問してください。立ったら当てますから。

Q1:「なぜ、2005年度からなんですか。」
A:あのね、急に変えてもすぐには実行できないから。いい?まだ、何ヶ月かありますね。その間に次からランドセル止めます。というのをみんなに知らせていって混乱しないように、その準備の期間なんでしょ。

Q2:「入れ物は、教科書がはいればいいのか?」 
A:まあね。学習に必要なものが入るってことなんでしょうね。教科書だけとは限らないと思います。安部淳君、

Q3:「なんで小学校だけなんですか?」
A:ランドセルを使っているのは小学校だけだからです。はい今井知恵さん、

Q4:「どうしてランドセルをやめるんですか?」
A:それはね。おそらく、今はランドセルだよね。今井知恵さんと同じような質問を書いていた人手を挙げてごらん?なぜ、ランドセルを止めるんですか? すばらしい。今ランドセルだよね。これはね。何か問題があるんでしょうね。例えば、かわいくないとか。6年間ずっと使うのはカッコ悪いとか。何か小学生の中でランドセルに対してマイナスよくない気持ちを持っている。それを、問題としましょう。そういったのがあるからでしょうね。先生の予想ですけどね。そういったのを調べてみたらおもしろいですね。問題が出たら当然解決しようとしますから、ランドセルをやめて自由かばんという風にしたのではないかと思います。じゃ、小田恭平君、

Q5:「自由かばんになったなら、ランドセルは持ってきてもいいんですね。」いい質問だな。先生、好きです。書いとこう。いいと思います。はい、中村祐樹君。

Q6:「大きさは、関係ないんですか。」
A:だから、さっき言ったように、学校で必要なものが学年によっても違うでしょう。だから、いいんだろうと思います。

Q7:「ランドセルの始末は、どうするんですか。」
A:やっぱり、この半年間で考えんといけんね。せっかく買ってもらったのにね。なるほど。すごいな。誉める前に、藤原麻奈美さんに大きな拍手をしてあげてください。何かの問題を解決しようと思ってこれしたんだけど、したらしたで新しい問題が出てくるかもしれんよね。ランドセルの始末とか。すごいな。すごい。後で、一番のハチマキやる!いらん!そんなん言わんでもええじゃん。

Q8:「自由かばんは、日本の小学校だけなんですか?」
A:うん、日本の小学校はだからね。

Q9:「なぜ、そうするんですか?」
A:だから、多分ランドセルでは小学生いやだなとか、困るなとか。そういう問題が何かあるんでしょうね。問題がなかったら、変えなくていいもんね。それが、先生の予想では、かっこ悪いとかね。6年間使っていたら、高学年ではぼろくなるのに、それを無理して使わんといけん。そういうことがあるのかもしれん。

Q10:「反対する人が、いるんじゃないですか?」
A:これに、いるかもしれんね。さっきのこれだな。新しい問題が出てくると、反対ということだな。君は、どういうことで反対すると思う。「ランドセルは、交通事故の時、カバーしてくれると思うから」。交通事故を防いでくれるのにランドセル止めたら防いでくれない。なるほどね。このように、反対があるかもしれない。

Q11:「ランドセルより自由かばんの方がいいんですか?」
A:いいという人もいるし、そうじゃなくて石松君が言ってくれたようにそうじゃないという人もいるかもしれませんね。

Q12:「登下校の時に、危ないことが起きたときはどう対応するんですか。」
A:つまり、いろいろ問題がありそうだということだ。すごいな。


   4 ランドセルを作っている人は、どうなるんですか?

Q13:「ランドセルを作っている人はどうなるんですか?」
A:えらい。大きな拍手をしよう。あのね。何が偉いか分かる? 先生やっと気合が入ってきた?今まではランドセルを使う小学生ことだけだったのが、つまりランドセルを作る人、立場って言うんですけどね。つまり立場が違えば、この人にとってはいいけど、この人にとっては悪いということがあるんですね。つまり、いろんな人のことを考えて、人はどうなるの?という質問だったんだね。じゃ、もう一回大きな拍手をしてあげてください。

Q14:「次の一年生は、ランドセルを買わなくていいんですか?」
A:そこまま解決するための方法を実行したとしたらそうなるね。

Q15:「親たちの意見は聞かなくていいんですか?」
A:親でも反対の人もいるし、賛成の人もいるしね。問題を解決したらいいと思っている人の中にも、こうした方が言いという人があるかもしれないね。

Q16:「反対する人がいたとしても、自由かばんにするんですか?」
A:それはね。話し合いをして、なるほど丸の人たちの意見がいいなと思ったなら、もしかしたら自由かばんにするかもしれないし、それは、このプランいくとだめだよという場合は、ランドセルのままですね。だから、そこは話し合い。殴り合いじゃないですよ。足の引っ張り合いとかね。

Q17:「2004年の4月に確実に自由かばんにするんですか。」
A:一応計画ですから、このプランでいいよということになれば実行するということです。実際するかどうかは、別だけど話し合い上は、するよ。とね。

Q18:「リックサックや手提げを持っていない人は、どうすればいいんですか?」
A:そうだね。もしかしたら、2005年の4月までの間に、持ってない人にはこうしますよという計画を立てるかもしれないですけれども。持ってない人がいるかもしれませんよね。


  5 自由かばんにすると、どんなメリットが起こるんですか?

Q19:「自由かばんにするとどんなメリットが起こるんですか?」
A:おおお!すごいな。メリットの反対こっちなんかね。「デメリット」どんなことが起きるのか。自由かばんにするというんなら、自由かばんにするメリットをきちんと言わないと、確かにあなた達がいうようにこうしようと、ならないですよね。すごいな。

Q20:「ランドセルを作った人の気持ちを見捨てるわけですよね。」
A:見捨てるかどうかは別だけど、そうなるかもしれないね。それを君は、大事に意見として言いたいわけだ。

Q21:「ランドセルはどこが悪いの?」
A:ここだな、悪くなかったらこんなこと考えなくてもいいもんな。もし、羽生君がランドセルに問題があるとすればどんなことに問題があると思う。例えば、今は男子が黒で女子は赤だけど、男子でも赤がいいという人がいるかもしれないよね。ピンクがいいとかね。好きな色のかばんにしたいのにランドセルは色が少ない。というので問題だという人があるのかもしれない。ちょっと調べてみないと詳しくは分からないけどね。

Q22:「ランドセルを作っている人の仕事はどうなるんですか?」
A:仕事がなくなってしまうよね。ほんとに起こるかどうか分からないけど、起こる可能性は高いですよね。

Q23:「だれが、そう思ったんですか?」
A:これはね。だれがっていうのがないね。おそらく、日本の小学校の上の文部科学省としましょう。

Q24:「これがだめだったら、自由かばんじゃなくランドセルに戻るんですね?」
A:そうですね。これがだめだったら、もう一度話し合って決めるんですね。それが、非常に風通しがよくっていいですね。

Q25:「自由かばんにすると、それはランドセルのよさを越えることができるんですか?」
A:なるほど、あなたはランドセルのよさがあると、自由かばんにすると自由かばんは、そのよさを越えるのかということですね。これは、すごいな。中学生や高校生もそういう議論はしないですね。もう一回三宅さんに、拍手をしてあげてください。いいとか悪いじゃくて、よくてももっといいのがあればいいんだもんな。単純に丸だけじゃないもんな、まるでも大きい丸とでかい丸があるかもしれないもんな。


   6 シュミレーションはやってみたの!

Q26:「このことをシュミレーションかなんかでやってみたんですか?」
A:あっ、シュミレーションってどういうこと?計画して実際はしないんだけど、コンピューターとか頭でやってみること。これが、全部シュミレーションなんです。実際まだやっていませんよね。やっていないけれども実際これでやってみたらどうなるだろうか。ディベートというのは、シュミレーションなんです。実際にするかどうかは、別で、もししたとしたらいいかな悪いかな、というのをシュミレーションで考えるんですね。いいな。すごいな。吉田稚菜さんに大きな拍手!

Q27:「もう次の一年生がランドセルを買っているかもしれないですけど、どうなるんですか?」
A:実際には、どうなるか分からんけど、おじいさん・おばあさんが2年前から買っているかもしれない。それは、使わずじまいじゃないか、来年の4月からにしてももう買っていたらどうしようもないじゃないか。そんな人がどれぐらいいるんだろうね。それを調べてみるとなるほどと思うかもしれないね。

Q28:「なぜ、ランドセルをやめようとお考えたのですか?」
A:これ、ここだここだね。その問題を解決しようとしたときに、ランドセルを止めてリックサックとかにしようと思ったんだろうね。はい、次。

Q29:「一年生の人は、ランドセルを大喜びですると思うんですけど、自由かばんじゃいけないんですか?」
A:一応、そうしましょうと、もちろんランドセルを使いたいひとは、もちろん使ってもいいかもしれないけれどね。もうないですか?


  7  更に質問を考える

 今度、赤鉛筆を出しましょう。その続きの質問を書きましょう。今、先生が答えました。友達の質問も聞きました。先生の答えも聞きました。その上でもっと分かりたい。分からないから知りたい。確かめたいという新しい質問を考えます。2回戦ですね。先生は、こう言ったけれども、これでいいのですか?先生は、こう言ったけれども、これでいいんですか。こういうことですねとか。という風な質問の形になるでしょう。じゃ、3分。これ、今のような言い方がひとつでもできたら偉い!

 書きながら左手挙げてください。その四角の中にある定義がほぼわかったという人、左手を挙げてください? ここに書いてあるプラン、こういう意味だという意味がわかった人手を挙げてください?来年の四月から日本の小学校はするんだな。じゃあ、時間がなくて申し訳ない。あたらしく書き込んだ人立ちなさい。先生が答える中で同じだったり分かったりしたら座ってくださいね。いい?

Q30:「先生は、日本の小学校だけといいましたが、本当に日本の小学校だけなんですね?」A:はい、そうです。

Q31:「自由かばんにして、いいことは起こるんですか?」
A:起こるから、多分そうするでしょうし、起こらないにしても(ここちょっと難しいだけど、いい)、問題は解決されると考えているんでしょうね。いい?

Q32:ランドセルのメリットは、怪我をしないということです。では、自由かばんのメリットはあるんですか?」
A:あるんでしょうね。

Q33:「それは、何ですか?」
A:例えば、おしゃれができるとか。

Q34:「代えて、デメリットの方がメリットより多くても自由かばんにするんですか?」
A:問題があってそれを解決しようと思ってこの問題を立てましたね。メリットが多いか、デメリットが多いかやってみないと分からないよね。デメリットの方が大きかったら、これは実行されないでしょうね。

Q35:「ランドセルを捨てたら、地球のゴミが増えるんじゃないですか?」
A:おお出た。ランドセルを捨てたら、地球のゴミが増えるんじゃないかと!どれぐらい。日本の小学生だけで?これ、計算してみないといけないかもしれないね。そういうのは、あるでしょうね。

Q36:「先生は、話し合うといいましたが、いつ話し合うんですか?」
A:これ、明日から。挑戦状だから、逃げ取ったらいかんやろ。だまっとったら逃げたと思われるじゃない。

Q37:「このことを先生は、どう思っているんですか?」
A:先生は?ドキッ!それは、秘密。先生がこっちっていったらそっちにいくじゃない。一緒に考えましょう。

Q38:「その後のランドセルはどうなるのですか?」
A:多分、そのまま捨てるか、飾るか、それか何かほかのものに使うか。それは、またいろいろあるだろうと思います。とりあえずは、ランドセル止めようということですね。

Q39:「反対意見の人がいても、それは無視するんですか?」
A:ああ、なるほどね。前も言ったけど、ディベートは試合だから、判定まではどちらが強いかで決めます。でも、実際するとなったらよくないことをできるだけ小さくして、よくないことをできるだけ少なくして実行するでしょうね。逆もありますね。これは、さっき吉田稚菜さんが言ってくれたように、シュミレーションですから、実際とは区別して考えましょう。


   7 議論の前提について考える

じゃ、青木さん、
Q40:「この問題がなかったら、自由かばんにならないんですか?」
A:そうだね。調べてみて層だったらする必要ないもんね。するどいな。あのね、小学生はここのとこ(      )あんまり考えないんですよ。だから、四時間目は予定を変えてここをしようかと思っているんです。青木さんに大きな拍手。シュミレーションだけど、ものを考えていくときにはこうやっていくんだよというのをやってたのね。だから、もともとここのところが問題じゃなかったら、する必要ないじゃん。ということになりますもんね。するどい。もしかしたら、日本の小学校背負って立つ人間になるかもしれない。

Q41:「先生は、何か問題があるから、ランドセルは止めようと言いましたが、先生はどんなことがあると思いますか。」
A:これ4時間目考えよう。みんなで考えましょう。僕ランドセル好き!という人も問題を考えるんですよ。さっき、誰かが言ったようにいろんな人がいるんだから、いろんな人の立場に立って考えれば、僕が好きでも問題あるかもしれないね。

Q42:「決まっても、親が反対しても自由かばんにするんですか?」
A:親が反対しても、もしそのときのみんなの話し合いでそう決まったら、シュミレーションでそうしようとします。その反対意見を集めて、その話し合いのときに、こうだったよとか言えばいいんじゃなかな。

Q43:「先生は、なぜこのことに答えられるのですか?」
A:先生、昔小学生をしていたから。一応謎のディベートの達人からここまではいってもいいよとか教えてもらうんです。その代わりに言ってるわけだ。

Q44:「自由かばんになってもランドセルは使ってもいいんですか?」
A:一応いいと思います。どうしてといえばね、実際には手提げがないとかあるでしょうからね。今の5・6年生でランドセルしかないとかあるでしょうからね。

Q45:「いつからこんな問題が出てきたんでか?」
A:この問題は、調べてみたらずっと昔からあったのかもしれませんね。ここになかったとしても、小倉や東京ではあったかもしれませんしね。

Q46:「先生は、2005年四月にすると言ったけど、みんな賛成するんですか?」
A:うん、だからそこは話し合いですね。したい人は、みんなが賛成してくれうような異見をいうでしょう。

Q47:「中学生になっても、手提げがいい人はどうするんですか?」
A:中学校は中学校で別ですね。これは、一応日本の小学校はという小学校だけに限って考えています。

Q48:「次のランドセルをもう作成中かもしれませんよ?」
A:ああ、もう次のランドセルを作りよるとね。「かもしれない。」ますますその人達が困るわけだ。調べられたら調べてみて!

Q49:「このことは、ほかの人にも言ったんですか?」
A:達人さんが?言いました。一応、九州の学校の人達には、言ったみたいです。だから、それを受けて先生は、今これを5年一組の人に言ってるわけです。

Q50:「ランドセルは価格が高いから、自由かばんにしようと思っている面があるんですか?」A:価格って何?「物の値段」デメリットに、価格が高いというのがあるかもしれんな。自由かばんの方が安いじゃんというのが、問題かもしれませんね。ちょっとそれは調べてみて。はい。

 じゃあ、ここで5分休憩します。どんなランドセルの問題があるのかなと友達と考えてみてください。


<テープ起こしをしてみて>宮植賢治
「つなぐ」という言葉を菊池先生は使われますが、この授業はまさしくそういうものだと思いました。子どもたちのバラバラに出てくる意見をつなぎまとめて、子どもに返していく。はっきりと認識されていなかったものが、つなぎ合わされてはっきりしていく。それは、意見を言った本人もクラスのみんなもそうではなかったのなと感じました。字面だけみると感じないかもしれませんが、そのとっさの先生の認識力に脱帽です。見ている僕自身も、問答を聞いている中で議題に対する認識が深まっていきました。

 もう一つは、子どもたちの発表の多さと前向きさです。これでもか、これでもかというぐらいに意見を出してきます。これまでの、積み重ねでしょう。しかし、この一時間で僕が感じたことは、先生の子ども意見を受けれ入れる態度・姿勢が子どもの意見をどんどんと引き出しているのではないかということです。僕が、パッと聞いただけでは「?」というような意見にもその奥底にある意味を理解され光を当てています。テープを起こしながら、自分の話の聞き方を反省させられました。そういう中で、どちらかというと学習の苦手な児童が、どんどんと意見を出していたのは驚きでした。近づきたいです。少しでも。


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